◆タマムシデパート5階の真実◆

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この話題に関しては先に動画を作りましたので、 どうぞこちらの動画をご覧ください。

動画の内容を踏まえた上で、最近よくある攻略ページ版では好き勝手話すっていう アレ的なソレです。さ、好きに話すぞ〜。

だけど攻略ページでも前提は説明をしておかなければ。 初代ポケモンのソースコードの中にポケモンのマップに関するデータベースがあり、 そのファイル内に各マップの「名前」も書かれていました。

実際のゲーム内のマップの名前を表すに非常に相応しい表記がなされており、 「ポケモンに荒らされた家」とか「民家(バッジ説明)」とか「サント・アンヌ号デッキへの通路」とか、 イッパツでわかる、だけど省略されていない「正式名称」ともいえる美しさです。

逆に言うと、これだけ美しくマップ名が書かれているのに 実際のゲームと違う表記だとめっちゃ目立つのです。 そしてつまり「元はそういうマップ名だったんだろう」という判断もできます。

というわけで今回は「タマムシデパート」のマップ名の違いをピックアップです。

ゲーム内では1階がサービスカウンターになっていて、カウンターの右側を調べると デパート内の階の説明が順に表示されます。また、各階の階段の横を調べると その階の名前と説明が見られます。

1階は「サービス・カウンター」、2階は「トレーナーズ・マーケット」というのは ゲーム内もソースコードでも全く同じなんだが、 3階は違っていて、ゲーム内だと「テレビ ゲーム ショップ」だけど ソースコードでは「任天堂エンターテインメント」という 名前になっていました。

動画内では、ふーん、任天堂って名前が出てくるのか、でも変えたのか、ふーん、 ぐらいの流し具合だったんだけど、コメントでこんな情報を頂いてしまいました。

「各地のゲームショップにリアルであった任天堂のゲームを扱うブースの名前だったのです。 試遊台や金のマリオ像、巨大ゲームボーイの筐体など、様々な商材で飾られていました。 子供にとってゲーム売り場を魅力的に見せる場所。任天堂エンターテインメントは子供たちの一つの憧れ。 ポケモンの舞台は現代なので、そういった現実とリンクする要素が欲しかったのかもしれません。

ただ、この任天堂エンターテインメントが今となっては何故馴染みが無いのか。 94年にプレイステーション、セガサターン辺りの任天堂製でない次世代機が発売されると、 次第に任天堂のシェアも苦戦を強いられるようになってきました。 任天堂エンターテインメントが各ゲームショップのブースから消滅したはっきりとした年代は分かりませんが、 おおよそ97年とされているようです。

ここでポケモン赤緑の発売年を省みると、96年。恐らく任天堂のシェアが失われつつある、それに伴い任天堂エンターテインメントというブースが撤退・消滅に差し掛かる時期だったのではないかと思います。 そんな事情があり撤退し消えゆく任天堂エンターテインメントの名前を直接的に出す訳にも行かない… 故に、タマムシデパート3階は任天堂エンターテインメントという名前を剥奪され名も無き普通のTVゲームショップに成り下がってしまった。 タマムシデパート3階のTVゲームショップの改名にはそんな裏話があるのではないか…と、想像したのでした。」


なんですと。「任天堂エンターテインメント」は現実に存在していた!? ポケモンの開発時は見事に時期がかぶっていたとは…「黄金のマリオ像」が置いてあるとか 試遊台があるとか、そういうお店めっちゃ行ってみたかった…!!

というわけでちょっと「任天堂エンターテインメント」ってどんなのだったのか、当時のことを少し調べてみたら、 その、えっと、ちょっとここでは話しきれないぐらいまあまあ黒かった。 おもちゃ屋さん、ゲーム屋さんは任天堂エンターテインメントを設置するのにすごく大変だったようだ。 任天堂、強し…というエピソードが多々見受けられた。

ともあれタマムシデパートの3階もゲームの試遊台が置いてあり、しかもスーファミで統一されている。 黄金のマリオ像こそないがそこも立派な「任天堂エンターテインメント」のフロア。 名前だけが「テレビゲームショップ」に変更されたんだろう、という感じがひしひしとします。

さて4階は「ワイズマン・ギフトショップ」で「ギフト」と「ショップ」の間にゲーム内だと空白があり、 ソースコードだとありません。しかしフロアの名前は全く同じです。

「ワイズマン」って何なんだろう、と思ったら「賢者」や「魔法使い」を指す言葉らしい。 進化の石のような神秘的なものを扱うのにふさわしい名前ってことだろうか…?

…と、思ったらこのようなコメントを頂きました。

「4Fの進化の石って「とくべつ はんばい ちゅう」だったんですね。 金銀の時代には売ってないのはある意味妥当だったのかも…?」

確かに。普段は進化の石を売っているフロアというわけではなく、 「ワイズマン」のイメージに合ったギフトになる商品を売っているのか、 製作者様が「ワイズマン」という言葉が気に入っていて使っているだけで 特に意味がないのかは分からないが金銀で進化の石がやたらレアになる伏線が張られていたとは。

そしてそれを踏まえた上で、問題の、大問題の、5階の名称。 ゲーム内だと「ドラッグストア」ですが、ソースコードでは 「ロケットドラッグ」というトンデモネーム。こ、こ、これは…アカン…!!

5階では「タウリン」などのドーピングアイテムや「プラスパワー」などの戦闘中のパワーアップアイテムを 売っていますが、いわゆる「ポケモンを強化するアイテム」でありロケット団が求めていそうなものです。

コメントで「元々のポケモンの世界に最も近いとされたポケスペだと、 ロケット団がギャラドスやイーブイといったポケモンの改造や ミュウツーを生み出していた(ポケモンの強化・改造を行っていた)という点、 サカキがゲームだとエフェクトガード(ポケモンを強化させるアイテム)を使ってくるという点など、 ロケット団が医学・薬学関係との接点を匂わせなくもない要素がある」というご意見を頂きましたが、 サカキがエフェクトガード使ってくるのもロケット団由来の製品だというのはめっちゃ目からしんかいのウロコ…!!

「ロケットドラッグ」のフロアで売られているポケモン強化アイテムは ロケット団が独自に開発したのか科学者たちに作らせたのか、 とにかくロケット団由来のものであり、恐らくその売上金はロケット団の資金となっていた。

ロケットゲームコーナーはチーフが笑いが止まらないほど儲かっていた、あとは地下がアジトだったということ以外は あんまマズくなかったけどポケモン強化の「ドラッグ」を売ってるとか、 タマムシデパートの方がやべえ。

これを一般人がよかれと思って購入しているところがやべえ。 妙にタウリンやブロムヘキシンが高価だったのはロケット団の活動資金に充てられていたからか!

そういやロケット団アジトには「ブロムヘキシン」が落ちていたけど、 まさかそういうつながりを表していたのか…?!カントーじゅう、 ロケットドラッグの製品がめっちゃ落ちてるけど、いいのか!?

ロケット団アジトのイベントが終わっても、ロケット団が解散しても「ロケットゲームコーナー」という名前は変わらなかったから タマムシデパート5階の名前もゲームクリア後も「ロケットドラッグ」のままだったことでしょう。 ここで買った薬を、ポケモンに与える。強くするために。う、う〜ん…。

今はこの設定はきれいさっぱりなくなった!ことを信じたいですが、 万が一「裏設定」なんかとして存在していたとしたら世界中のポケモントレーナーたちが 今もロケット団関係のお薬を使いまくっているというあんまりな状態ということになってしまう…。

タマムシデパートの5階だけがロケット団に関連したエリアなのか、 それともタマムシデパート全体がロケット団の影響が及ぶ施設となっているのか…?

ポケモンを捕まえるモンスターボールじゃなくて、強化する薬ってところがなんとも…黒い! だけど今はドーピングアイテムは「えいようドリンク」であり、ポケモンの「きそポイント」を上げるための 体にいいアイテムのはず。確かトレーナーでも「ポケモンの分も飲んでしまう」とか言っていた人がいました。 今はクリーンな企業が安全第一で製作している、人体にも悪影響のないドリンクのはず。

なので、ちょっとだけ心に引っかかりますが、今後も「タウリン」などは ポケモンに大いに使ってあげましょう。

あと最後になってしまったけど、4階の「ワイズマン・ギフトショップ」で売っていたのはポケモンに使う 進化の石。いわゆるこちらも「ポケモンを強化するアイテム」といえます。 しかもある意味ポケモンの意志と関係なく進化させるアイテムでもあります。

万が一、ロケット団の管轄エリアが5階の「ロケットドラッグ」だけでなく タマムシデパート全体だったとしたら、進化の石までキケンです。 これは売れる、ということでロケット団が大量に仕入れて売りさばき、儲けようとしていたとしたら…?

なんてちょっと心配になってしまいましたが、今は進化の石はそんなキケンな背景のあるアイテムではないはず。 ちょっとだけ心に引っかかりますが、今後もポケモンを進化させる石は 大いに使ってあげましょう。大丈夫です。…たぶん。

そして、もしもタマムシデパートの5階がロケット団の作った製品が並んでいるフロアであり ポケモンマフィアロケット団の資金源となっていたとしたら、ロケット団が解散した後には ドーピングアイテムは買えなくなってしまう、もし販売が続けられていたとしても これってロケット団が売ってた商品なんだよな、という想いがプレイヤーの中に残ってしまう。

アイテムでポケモンを強化すること自体が悪となってしまう恐れすらあるので、 そういう意味でもタマムシデパートの5階、もしかしたら4階の進化の石を売るフロア、 さらにもしかしたらタマムシデパート全体がロケット団に密接に関係している施設、 という設定はなくなったのかもしれません。

そして、もしもロケットドラッグが赤緑で使われていたとしたら 現在我々がポケモンに使っているタウリンやディフェンダーなどのアイテム名は 金銀から一新されていたりして……。

2022年09月28日


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