◆◇カウンターのバグその2◇◆




まっしゅさんからのご連絡。
カウンターのバグの内容を掲載した時にお寄せいただいたんだけど、
こちらで調べる余裕がなくて、でもちゃんと掲載したいし、どうしよう・・・。

・・・と思っていたらこんなに経過してしまいました。
まことに、もうしわけ、ございません。

というわけで送っていただいた内容がこちらです。

詩衣雫月さんこんにちは。

今日連絡入れさせてもらった理由はポケモン初代の「カウンター」の話です。
雫月さんの日記を見て興味を持って自分でも試してみました。
夢中で色々試してたら6時間ほど経ってました(笑)

ものごっつい長文になってしまいました。スイマセン!
で、その結果何点かわかったことがあります。

まず、「カウンター」という技についてですが、
初代の仕様では「ノーマル」、「かくとう」技しか返すことが出来ないっていうのがあります。
だから、かえんほうしゃや、れいとうビームは返すことが出来ないんですね。

ほかにもれいとうパンチはパンチなのに返せない、つつくは返せないけどかぜおこしは返せるとか。
ちょっとわかりにくいですよね。(つつくはひこうタイプ、かぜおこしはノーマルタイプ)
↑エビワラー、ポッポとオニスズメで実際調べてみました。

あと、はかいこうせんにカウンターするとダメージ受けたターンは
はかいこうせんをカウンター出来るのは当たり前だけど、
次の反動でうごけないターンにもなぜかカウンターを当てることができるのもビックリ。
↑ワタルのカイリューで試してみました。

で、僕が調べたのは大きく分けて2つです。

@状態異常のときはカウンター決まるのかな?
A日記にあったようにトレーナーがアイテム使った場合
本当にカウンターが成功するかどうか、また、なぜ成功する時と失敗する時があるのか。

まず、@を試してました。いろいろ自分なりに考えて答えが出ると、
不思議なことにAのほうの法則も見えてきました。ふしぎ!

レベル10のミュウにふぶきとカウンターを覚えさせて、
チャンピオンロードのモンスターを30回ほどこおり状態にしたあとカウンターしてみました。

結果:なぜか同じレベル、同じモンスターでも凍らせたあとカウンターが決まる戦闘もあれば
決まらない戦闘もあったり、1回もカウンターが決まらなモンスターがいました。

決まったり決まらなかったり → イシツブテ、イワーク、ゴーリキー
1回も決まらなかった → ズバット、モルフォン

こっちがカウンターを使うモンスターのタイプを変えてみたりしたけど
カウンターが決まる戦闘はどのタイプでもカウンターを決めることが出来るみたいでした。

で、偶然ある戦闘でワンリキーがけたぐりを外したまま凍り、
その戦闘ではカウンターは決まりませんでした。

そこでふと気がついたのが、今回調べたことの核心です。
(引っ張りすぎ? スイマセン・・・)

それはズバリ「凍ったモンスターはこおり状態にされた直前に出した技
(+当たったかどうかの判定も)をひきつぐ」ということです。
もっと言えば「モンスターが行動不能状態のときは最後に出した技と判定を引き継ぐ」ということです!

たとえば敵モンスターが「たいあたり」や、「いかり」を使ったあとに凍らされるとカウンターが当たり、
「まるくなる」や「ちょうおんぱ」のあとに凍るとカウンターが当たらないってコトです。

だからカウンターが当たる戦闘と当たらない戦闘があったんだと思います。
もっと言えばズバットやモルフォンはノーマル技、かくとう技といった
カウンター可能技を持っていないから必ず失敗した、と。

マチスのライチュウもカウンター可能技持ってないし。

上のほうで挙げたワタルのカイリューのはかいこうせんも攻撃の反動で動けない状態だったので直前の
「撃つことができたはかいこうせん」を引き継いでカウンターを決めることが出来たのではないでしょうか。

じゃあ「野菜生活100さんが挙げてくれた動画の1ターン目にトレーナーにアイテム使われて
カウンター決まったのはなぜだぜ」っていう疑問があると思います。

それは、敵がエフェクトガードを使う前に最後に動いたターンの技
:イワークのいかり を引き継いだと推測できます。

シバ戦でカイリキーまで敵に攻撃させず持っていき、1ターン目にディフェンダーを使われると
必ずカウンター失敗するし、じごくぐるまが当たった次のターンにディフェンダーを使われたタイミングで
カウンターをすると成功します(3回中3回成功した)

同じようにイワークを何もさせずに倒してエビワラーを出させて
1ターン目にディフェンダー使われると必ず失敗するし、
れいとうパンチの後のディフェンダーでも失敗しました(れいとうパンチはカウンターできない技)

逆に、イワークに「いかり」を使わせて倒した直後のターンにエビワラーに
ディフェンダーを使われるとカウンターが当たりました。

ほかのトレーナーでは試すことが出来ませんでしたが、
たぶんこの法則が使われてるんじゃないかなって思います。


ほかの状態異常でカウンター

ねむり:敵が寝てるターンは必ずカウンター失敗する。
敵に「いかり」をさせたあとに眠らせようがなにしようが失敗する。

マヒ:シビレて動けないが発生する前のターンにカウンター可能技を使っていれば
シビレて動けないターンでもカウンターできる。

で、混乱がまたちょっと特殊で混乱中は直前の行動がいかりでもシッポをふるでもはたくでも
かなしばりでもなんでも関係なく、わけもわからず自分を攻撃すると必ずカウンターを決めることが出来ます。

つまり敵が混乱で自滅した時にカウンターを決めるとこっちは1もダメージ受けないのにカウンターを決めれます。
しかもこの混乱カウンター、かくとう技が効かないゴースにも決めることが出来ました。ビックリ。

ゴースはノーマル技もかくとう技も無効化できるはずですが、
混乱ダメージもカウンターもダメージが入るということはその2つはわるあがきと同じ、
言わば無属性タイプの攻撃技(?)だと思います。

たぶんゴースにカウンター・かくとう技を当てる方法はこれしかないんじゃないかな。


結論

・モンスターが行動不能状態のときは最後に出した技と判定を引き継ぐ
・次に出てきたモンスターが行動1ターン目でも前のモンスターが行動してた場合、その技と判定が引き継がれる
・混乱時の自滅とカウンターダメージはわるあがきと同じタイプ(?)
・ゴースにかくとう技を当てることが出来る
・トンプソン・サブマシンガンは頑丈な構造で耐久性と信頼性に優れておりフルオート射撃を制御しやすい

以上が今回の研究結果です。
冒頭でも言いましたが、すっごい長文になってしまいましたゴメンナサイ!

僕はポケモン赤でバージョンは22A スーパーゲームボーイで試しました。
ほかの色のソフトで出来るかどうかは気力が続かなかったので試してないです・・・

で、お願いなのですが僕が今回出した結果っていうのは全部自分で試したものですが、
「こう考えても矛盾が発生してないよなー」くらいのもので、
これが絶対正しい!と断言できるものではないです。その点はよろしくお願いします。

これからも頑張ってください!応援してます。


ご連絡ありがとうございます。
わしゃ もう いうことは ない! きみが ポケモンはかせ じゃ!

・・・というくらいの素晴らしい検証力です、調べてくださってどうもありがとうございます!

ぼくは初代をリアルタイムで遊んでいた時「カウンター」をよく知りませんでした。

カウンターをくれる店員は「店員があげる わざマシンだから「カウンター」だよ!
じゃああとは頑張って!」みたいな超★丸投げだったため、効果も分からず。

後に「技」の攻略本を買ってもらったんだが、カウンターの説明だと
「受けた物理攻撃のダメージを倍にして返す」と書いてありました。

しかしこの頃は「ぶつり」「とくしゅ」の区別がついておらず、
しかもサイコキネシスを受けた「カメックスの「とくしゅ」が下がった」とか表記もあって、
パラメータの「とくしゅ」とごっちゃになり、とにかくなーんも分かっていなかったのです。

でも「カウンター」は強い技、今は「ぶつり」と「とくしゅ」のタイプは分かっているし、
後から出た「ぶつり技」「とくしゅ技」の違いも分かっていて、
ソーナンスにカウンターを覚えさせて活躍してもらっているのですが。

そっちのアタマしかありませんでした。そうでしたね。
ご連絡いただくまですっかり忘れていました。

初代のカウンターは「ノーマル」「かくとう」しか返せないんでしたね!!

いやー・・・完全に忘れていました。
頂いた検証結果と、前に書いたカウンターのバグのページとその検証結果を書いた
エクセルファイルを見直すことによって、ナゾが解けてきました。

最初に検証していた時「まあこういうことなんだろうな」と思っていたのが、
「アイテムを使われる、その前の攻撃のダメージを返しているんだろう」ということ。

でも「ノーマル」「かくとう」以外の技の「ぶつり」技を受けた次のターンで、
相手がポケモンを「ひっこめた!」となってこちらがカウンターをした場合、
カウンターが絶対に当たらなかったため「・・・なんでだ?」と思って法則を見失いました。

しかし!そうだった!「どく」や「いわ」は「カウンター」では返せないんでした!
さらに「はかいこうせん」の「はんどうで うごけない!」のターンも、
「しびれて うごけない」のあともカウンターができるということも調べてくださったとは・・・。

というわけで、前は不完全燃焼だったカウンターのバグの説明をしましょう。
え、今から?今からしますよ。

分かりやすいように、サカキと戦います。
サカキの一番手をつとめるサイホーンのHPは134でした。

そして「カウンター」で返すことができる、
格闘タイプの技「けたぐり」で攻撃します。

そして、一撃でサイホーンを倒しました。
つまりこのときの相手に与えたダメージは「134」です。

次に、ダグトリオを出してきました。
「いれかえ」タイプのバトルにしていたので、
こちらもポケモンを同時に入れ替え。

いけっ!レベル10のフッソ(ピッピ)!!

・・・どう考えても人選ミスです。
1ターン目にお互い指示を出し、相手は「エフェクトガード」を使用。

そしてこちらは「カウンター」。

レベル10のフッソは、いとも簡単に、
ダグトリオを葬り去ったのであった・・・。

しかしこちらはまだ一度もダメージを受けていなかったはず。
この戦闘でダメージを与えたのは、
ガラガラのルビジウムの「けたぐり」のみです。

このことから「カウンターの計算に使われるダメージ」は「最後に当てた攻撃」であり、
「アイテムを使う」という行為をした場合はそのダメージは「0」になったりしないで保持され、
次に出されるカウンターのダメージ計算に使われてしまうということです。

これはカウンターのバグのページを作った次の日に
検証していた時に残していた画像。

シバのイワークを倒したあとにエビワラーが出てきました。
このエビワラーは、ゲーム内で唯一「カウンター」を覚えている
敵のポケモンです。

ラプラスのセリウムのHPが満タンで198あります。

サカキのマネをして、
こちらも「エフェクトガード」を使ってみました。

エビワラーが出てきてから、お互いまだ攻撃していません。
1ターン目で、こちらが道具を使うと・・・。

エビワラーに攻撃してないのにカウンターで殺されました。
何をカウンターしたんだお前は!!

しかもアイテム使い続けると連続で当たり続けます。

もちろん途中で「カウンター」以外の攻撃をされると止まるんですが、
こちらが攻撃をしないで相手がカウンターを続けると、
こっちが死んで交代してもカウンターされ続けます。

このことから「カウンターの計算に使われるダメージ」ってのはこっちも向こうも共有しているようです。
(しかも画像から察するに青でも起こる現象みたいです。多分ピカ版でも)

・・・じゃあ、戦闘開始直後に相手がアイテムを使った場合に「カウンター」が当たるのはなぜ?
戦闘開始直後にこちらがアイテムを使った場合相手がカウンターしてくれる状況がないのですが、
(シバのエビワラーは一番手ではないため)こっちも向こうも同じだと分かっているのでそれはOK。

こんなシチュエーションにしてみました。

特に理由のない暴力がドードーを襲う!!

HPが54のドードーを倒しました。
「あばれる」で倒したのでノーマルタイプの技です。

・・・さて、この状態でアイテムを使うトレーナーに挑みます。
途中で誰とも戦ってはいけません・・・。

またまたやってきましたトキワジムです。
サカキがうんざりしている姿が目に浮かびます。

ここで、1匹目のサイホーンにサカキがエフェクトガードを使用。
こちらは「カウンター」を選択。

相手がアイテムを使って、こちらのカウンターが発動!
サイホーンのHPは134で、ダメージを与えて残りが26になりました。

つまり与えたダメージは134-26=108。
先ほどの理由のない暴力のダメージは54でした。

54×2=108。
そう、「カウンターの計算に使われるダメージ」は別の戦闘のダメージでもいいのです。


さて、今度はズバットを れいとうビームが襲います。
ご存知、その名の通り、れいとうビームは「こおり」タイプ。

この技で、HPが38のズバットを一撃で倒します。
このまま、誰とも戦わずにアイテムを使うトレーナの元へ。


本当に何度もすみませんねサカキさん。

先ほどの「れいとうビーム」が戦闘で使われた最後の技です。
そこで、サカキが「エフェクトガード」を使い、
こっちは「カウンター」を選択していると・・・。

なんとカウンターが発動します。

・・・あれ?!初代のカウンターでは「ノーマル」と「かくとう」しか
返せないのではなかったのか!?

しっかりと、38×2=76のダメージを与えました。
こおりタイプの「れいとうビーム」のダメージを2倍にして、
カウンターで与えることができたのです。あれ??

なんとこちらが使った技による「カウンターの計算に使われるダメージ」はタイプが関係ないのです。
(逆もあるんだろうけど、シバのエビワラーしかいないのでできない)

こっちのダメージがカウンターのダメージとして使われる場合は、
くさタイプの技だろうと、でんきタイプの技だろうとカウンターに使えるのです。

前のページで検証した時に最初のサイホーンにカウンターで微妙なダメージを与えたのは、
その前の戦闘でもっと微妙なダメージを与えていたからだったのでしょう。(ダメージ数は19だったはず)
(もしくは、HPが残り少ない状況で最後の一撃を加えていたのかも)

「相手がアイテムを使う」こともまあ重要といえば重要なんですが、
それよりも「それより前に通った攻撃のダメージ」が大事だったみたいです。

なんにしても調べてくださった まっしゅさん、どうもありがとうございました。
素晴らしい検証能力です。

で、その情報も踏まえた上で「カウンターの計算に使われるダメージ」が保持される行動は、

・「しびれて うごけない」というまひによるターン経過
・「○○を ひっこめた!」というポケモン交換
・「はんどうで うごけない」という「はかいこうせん」のあとの1ターン
・「○○を つかった!」というアイテムを使う行為
・「○○を はげしいひかりがつつむ!」のような1ターン溜める行為

こんな感じ。

普段は絶対にカウンターは後攻になります。
こちらが攻撃を食らわずにカウンターを使うという場面というのは
相手が「攻撃をして、外した時」だけのはずです。

そしてその場合は「攻撃をする」(そして外す)という行動が行われるために
「カウンターの計算に使われるダメージ」が「0」になってしまい、
そのあとに発動するカウンターのダメージは0×2=0で必ずミスになります。

しかし上記の行動をした時だけ「攻撃をする」行為をしないため「カウンターの計算に使われるダメージ」の
値が変わらないでこっちのターンになるためにそれよりも前に行われた攻撃のダメージを
倍にして返しちゃうという現象が起こる・・・ということだったのでした。

なるほど!
じゃあ、これをどういう場面で生かしたらいいんだろうか?

ピカチュウバージョンのマチスのライチュウが強くて倒せない!
こうなったら、ピカチュウの10まんボルトでそこらへんのポッポを一撃で倒して、
そのダメージを保持したままマチスに挑んで1ターン目でスピーダーを使われることを祈って、
カウンターを使っておけば・・・!よし、いける!!

結論。
使いどころがあんまない。

・・・というところで「カウンター」の話は閉幕です。お疲れ様でした!
実はまだ少し謎が残っているんだけどこれで閉幕です!お疲れ様でした!!



2014年5月17日
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