◆99年ベータ版と実際の金銀の違いツアー◆



4ページ目に引き続き、5枚目のピッツァです。 題して「カラテマルゲリータ・エンジュ仕立て〜きせきのみを添えて〜」。熱いうちにお召し上がりください。 ワケがわからないよ。


マサキのセリフがちょっと違う

エンジュシティのポケモンセンターで会うマサキのセリフはほとんど同じだったんだけど、 「新しいポケモン、新しい技はタイムカプセルでは通信交換できひんねん」というセリフの中、 「新しいポケモン、新しい技、そして道具は」という一言がベータ版にはありました。

初代にはポケモンが持っている道具を預かるということはできないので、 新しい道具という単語は不要。変えられるのは納得です。ついでに、コガネシティで再会して イーブイをくれるとき「おお、○○やん」のあとにベータ版には 「タイムカプセルつこてる?」という一文がありました。


エンジュシティのフレンドリィショップの品揃えが違う
金銀にあった「モンスターボール」、「こおりなおし」、「げんきのかけら」が ベータ版にはなく、代わりに「むしよけスプレー」を売っていました。 店内にいるおばあちゃんが「元気のかけらを使うと瀕死のポケモンが飛び起きる」 ということを教えてくれているので、「げんきのかけら」が売られるよう変更されたのは納得。


エンジュシティのおじいさんのセリフが違う

エンジュシティの、看板もなく一見民家にしか見えない「スズのとう」の入り口の 付近にいるおじいさんは金銀では「エンジュには、西と東に2つの塔があったらしいが……」 と言っています。

なんとベータ版ではそのセリフに続きがあり、 「一つは焼けてこの通り。もう一つはどこにあるのやら」 となっています。驚愕。

当時、普通にプレイしていた頃「スズのとう」の入り口がどこなのか分からなかった思い出がありますが、 ゲーム内で「どこにあるのか分からない」と言っている人がいるということは、 「あえて分からなくしている」ということなのでとっても納得しました。

…だが、普通に考えてエンジュシティに住んでいる人が九重の塔が見えていないわけがないので、 マップ的に見えないにしても視覚的に設定的に見えていないのはおかしいということで セリフがカットされるのも納得です。

それにしても、つまりエンジュシティにいる人たちから「スズのとう」は隠されている存在って事なのか…? 元はどういう設定だったのか、97年ベータ版に通ずるものがあるのか、気になるところです。 それとも「スズのとう」の入り口の前で入り口はどこ?と迷っているおじいちゃんが可愛いというだけなのかもしれないが…。


「スズのとう」の「ぼうず」さんのセリフが違う

泥棒が入ってオロオロしている人がいるというのは、ぬるぽんさんから頂いた情報の通り。 もう一人のお坊さんのセリフは変わってないかなと思ったら、なんと…誤字が…。

金銀だと「ポケモンが休む場所として作られました」の「休む」の直後に改行が入っていますが、 ベータ版では「ポケモンが」で改行されていて「休む場所としてつくらましたとなっています。 この誤字を「つくられました」と訂正すると1行に表示できる文字数がオーバーするので「やすむ」が前の行に移動したのでしょう。

ついでに、「マダツボミのとう」と同じマップチップなので当然「スズのとう」のマップチップも違っています。


「スズのとう」の看板の文字が違う

「スズのとう」ではなく「すずの とう」と、 ひらがな表記になっていました。どうも初代から「たまむし」とか「いわやま」とか、 金銀でも「すりばちやま」とか、なるべくカタカナにしたくないのか…?

でも「まひ」は「マヒ」だったりするしな…。


「スズのとう」の中にいる人が違う

泥棒的な風貌の人がいるというのはぬるぽんさんから頂いた情報の通り。 ベータ版では塔に入ってすぐのところに泥棒的な人がいますが、いつでも塔には上れます。 金銀では階段の上にお坊さんが陣取っており、「にじいろのはね」がないと通してくれません。

この二人のセリフを比較してみると…。

金銀:「私はここに舞い降りるという伝説のポケモンの秘密を探っているのです。西側の塔が焼けてから、 ここにいたポケモンはずっと空を飛んでいるそうです。そこで考えました。飛んでいるポケモンと 同じモノを持っていれば、誘われてやってくるはず!その同じモノとは恐らく……にじいろのはね! だがそんなもの、どこにあるんでしょう?」

ベータ版:「泥棒?俺が?とんでもない! オレはここに舞い降りるというポケモンの謎を探ってたの! 西側の塔が焼けてから、ここにいたポケモンはずっと空を飛んでいるらしい。 そこでだ……飛んでいるポケモンと同じにおいがするモノを持っていれば、 匂いに誘われてやってくるって寸法だ!そのにおいを出す道具とは…… にじいろのハネ!そうと分かれば、早速探しに行くとするか!」

泥棒的な人は「俺が?とんでもない!」のときは「おれ」で、「オレはここに舞い降りるというポケモンの」 のときは「オレ」というカタカナ表記になっているし、早速探しに行かないし、ちょっと急ごしらえ感が…?

ともあれ、二人が言っていることはほとんど同じです。キャラのグラフィックを変え、口調を変え、 立っている位置を変えたのでしょう。あとベータ版だと「にじいろのハネ」とカタカナになってます。

「にじいろのはね」がないとホウオウは出てこないので「スズのとう」に上っても徒労に終わります。 お坊さんを階段の上に設置すればマップの構造を一切変えることなく、プレイヤーに「スズのとう」を 上らせなくすることができるのでこのような方法の変更になったのでしょう。

…しかし、「そんなもの、どこにあるんでしょう?」って、自分でアイテム名言ってて分からんのかい…。 階段の上に居座ってどいてくれない理由も言ってくれないし…。


エンジュシティの民家の本が違う
ダウジングマシンをくれる人の家の机の上には「エンジュの歴史」という本がありますが、 ベータ版では次のページをめくるか尋ねられ、エンテイ・ライコウ・スイクンのことが読める、 というのがありませんでした。


エンジュシティの水上に何もいない

金銀ではニョロモなどが出てきたエンジュシティの水場ですが、 ベータ版には出現ポケモンが設定されていないのか「あまいかおり」を使っても何もいませんでした。 (今までの場所もそういうところがあったかもしれないです)


「スリバチやま」が色々違う
金銀ではアイテムボールに入って落ちている「ピーピーエイド」や「あなぬけのヒモ」、 見えないアイテムの「すごいキズぐすり」や「ゴールドスプレー」、「げんきのかたまり」が ベータ版では存在せず。ピーピーエイドが落ちている場所は通り道でもなく本当にそれだけの空間なので、 行くだけ無駄のエリアと化しています。

その他、金銀では「すごいキズぐすり」だったのがベータ版では「なんでもなおし」に、 「あなぬけのヒモ」が「いいキズぐすり」、「すごいキズぐすり」が「まんたんのくすり」に、 「まんたんのくすり」が「ピーピーエイダー」に、「りゅうのウロコ」が「ポイントアップ」に、 「ピーピーエイダー」が「おうじゃのしるし」に、というようにバランス調整のためか そんなにレアじゃないアイテムがそんなにレアじゃないアイテムに変更されています。 そして当然ながらマップも1マス単位でちょこちょこ変わっていますが、 攻略順が変わるということはない程度の違いでした。


「カラテだいおう」の位置が違う

金銀では「スリバチやま」の最奥で修行をしている「カラテだいおう」。勝つとバルキーをくれますが、 エンジュシティまでストーリーが進んでいたら大抵はポケモンをもう6匹持っているので持ちきれない という現象が起こるものです。

が、なんとベータ版では設置されている場所が違い、「かいりき」がなくてもエンジュシティに来た時点で もう行ける場所、しかも入り口から見えるというナイスな演出になっています。 会える時点に差があるためか手持ちポケモンも違っており、金銀ではサワムラーLv34、エビワラーLv34を 出してきますがベータ版ではワンリキーLv27が4体という構成です。

ベータ版で「カラテだいおう」がいた場所には金銀では「エフェクトガード」が置かれており、 逆に金銀で「カラテだいおう」がいる場所にはベータ版では「ぎんのこな」が置かれています。

エンジュシティに来た時点でバルキー(ゴング)を育てられるというのは、嬉しいと思うのだが… でもそうなると「スリバチやま」をくまなく攻略する意義が薄くなってしまうだろうか…。 岩肌に囲まれた場所より、滝が見える場所の方が臨場感があった気もするが、難しいものです。


「きのみ」の種類が違う・37番道路編

「ニチオ」が出現する付近に「あかぼんぐり」、「あおぼんぐり」、「くろぼんぐり」の実のなる木が 金銀にはありましたが、ベータ版では「にがいきのみ」の木が1本あるのみ。 ついでに、草むらや花の配置が4マス単位で少しだけ違いました。


「きのみ」の種類が違う・42番道路編

3つ並んだ木には金銀では「ももぼんぐり」、「みどぼんぐり」、「きぼんぐり」がなっていましたが、 ベータ版では「あおぼんぐり」、「こおったきのみ」、そして「きせきのみ」 というラインナップです。なんやて!?

「ふしぎなおくりもの」でしか手に入らない「きせきのみ」が、1日1個以上は確実に入手できるモノだったとは…!! それとついでに、この画面の右上にアイテムボールに入って落ちている「いいキズぐすり」はベータ版では「スペシャルアップ」になっていました。


エンジュジムのトレーナーの名前がちょっと違う
金銀には「イタコのタエコ」さんがいましたが、ベータ版では「カネコ」という名前に。 もう一人、「ぼうずのウンショウ」はベータ版では「クウネン」という名前になっていました。


「やけたとう」のライバルの手持ちポケモンが違う
金銀ではズバットでしたがベータ版ではもうゴルバットになっていたり、 コイルはサイホーンでした。セリフなどに違いはナシ。


「やけたとう」に落ちているアイテムが結構違う
「やけどなおし」と「スピーダー」が金銀には落ちていましたがベータ版にはどちらも存在せず、 地下に金銀で落ちていた「マックスアップ」はベータ版では「ピーピーマックス」に、 見えないアイテムの「やけどなおし」はベータ版では「ヨクアタール」でした。 ここまでアイテムだけことごとく違うっていう…。



とりあえず、ここまで。ウソッキーを攻略するために元々必要だったという「シルフスコープ2」の 謎がまだ明かされていないのが残念。97年ベータ版の頃の、ルギアがいなかった時代の ストーリーもいつか分からないかなあー、と期待してます。

そしてまだまだ続くようで、次はアサギシティ辺りから始まるそうです。

2020年11月1日


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