◆金銀ベータ版の「体験版」◆
ここからは「体験版」でプレイできた範囲よりも先の、 そのときは入れなかったけどデータがある場所のレポートです。「GATE」の中はどうなっているのか…!?



3ページ目に引き続き金銀ベータ版の「体験版」の紹介…ではありますが、 その体験版の試遊台では入れなかった禁断のエリア、「オールドシティ」へ続くと思しき「GATE」の中はどうなっているのか!?

というわけでライバルの「シゲル」に話しかけず、 話しかけられてしまう右のマスにも乗らないように、ライバルの頭を踏んでGATEへ進入。

ふみふみ。

つ、ついに中へ入れた…!内部はこんな感じ、金銀のゲートとソックリです。 カウンターの中には誰もいませんが、入り口付近にお姉さん、出口付近に少年、 上には2マス分の扉と左上には階段も見えます。

お姉さんは オールドシティにはあの有名は五重塔があるの。行ってみたことある?  と言います。五重塔がある、やはりエンジュシティっぽい…!

上にいる少年は このゲートを抜けるとすぐにオールドシティです と言ってくれます。 この扉の向こうがオールドシティだというのは間違いなさそうです。体験版の画面写真などで思いを馳せるだけだった、 夢にまで見たオールドシティがこの先に…!

…と、その前に、まずはこのゲート内を調べてみましょう。2階といえば展望台っぽいが…。

まずカウンターを調査、と思ったらカウンターに壁の判定がない。 何もない床と同じで、完全にすり抜けてしまいます。外の真っ暗の空間はちゃんと壁扱いなので 部屋の外に飛び出してしまうことはありません。

壁どころか「カウンター」の判定もないようで、カウンター越しにお姉さんに話しかけることもできませんでした。

と思ったらなんと最上段の壁にも判定がない。 だけど階段だけは壁扱いで入れない。 な、な、なんなんだよおおおお!!

扉がある壁の横一列は床と同じですり抜けられますが、2階へ続きそうな階段だけが壁扱いになっていて タイルに重なることができません。階段が機能しているのかこれじゃ分からないじゃないか…。

入れないなら無理矢理入ってやる!うりゃー!という気合で、 進入したのがこちらの部屋。階段に重なることができればちゃんとこのマップに来られました。

クチバの右のゲートみたいな展望台のようで望遠鏡が二つ設置されています。お姉さんと女の子がいて、 女の子は停止タイプ、お姉さんはうろうろタイプです。

この階へくるときは主人公は上を向いて階段に侵入するはずで、このマップに切り替わったときも上を向いたままです。 タマムシデパートとかでは階段移動ではマップ切り替わり後は勝手に1歩下に歩いたりしたものですが、 このマップでは階段に突っ込んだまま動きません。

壁の判定は最上段のガラスと壁はやっぱり床扱いで乗ることが可能、 望遠鏡はモノのようで重なることはできませんでした。

お姉さんは ガンテツさんって知ってる?ガンテツさんに気に入られるようになれば、 トレーナーとして大したものよ と言ってくれます。

金銀ではヒワダタウンにお住まいで「ヤドンのいど」でロケット団を叱り飛ばしたり井戸から落ちて腰を打って動けなくなっておられたりした、 そして主人公のために1日1個というとても生産的な個数の特別なボールを作ってくれたあの「ガンテツ」さん。

だがベータ版には「スピードボール」や「ラブラブボール」などのアイテムのデータはないばかりか そのボールの材料である「ぼんぐり」のデータすらないので、ガンテツさんは一体何をしてくれる人だったのか…?

バトル画面の姿は金銀では見せなかったが、ベータ版にはその「姿の画像」は存在しているから、 ベータ版ではバトルを行って主人公を認めてくれる存在だったということなのか…!

右にいる少女は あなた、観光で来たの?なら残念ね。 オールドシティの五重塔は誰でも入れるってものじゃないわ と、なかなか大人びた口調で主人公に情報を提供してくれます。 同じ姿の少女は初代ではジュースが飲みたいと駄々をこねていたりしたが…。

オールドシティの五重塔はエンジュシティの「スズのとう」のことだっただろうから、 確かに「スズのとう」の上へ行くことができるのは限られた人でした。五重塔もいきなり入れるものではなかったようです。

左の望遠鏡を覗くと サトシは望遠鏡を覗いた! むむむ!たかーい塔が見える! というメッセージが出ます。ちょっとかわいい。

右の望遠鏡は サトシは望遠鏡を覗いた!むむ?ながーい川が見える と出ます。 「たかーい塔」はオールドシティの五重塔だろうけど、ながーい川もあるようです。

初代と違って、横からも覗けます。 (壁の判定がまだというだけで、壁さえ機能していれば正面からしか覗けないので望遠鏡の問題ではない気もします)

じゃあ下の階に降りよう、と思ってもこの展望台のマップの下向き階段も壁扱いになっていて戻れません。 体験版を作る際に階段を潰してここに来られないようにするのは分かるんだが、このマップの階段も潰す意味とは… いや、「階段」のマップチップ全てが壁扱いになっているだけなのか?

というわけでまた下の階に根性で戻り、いよいよゲートを抜けてオールドシティへ足を踏み入れてみましょう!

つ…ついに来た…ここがオールドシティ! 雑誌などの情報しかなかったあの頃に見た、古都っぽい看板がある!金銀にはない柵が使われている!

どうして「サイレントヒル(サイレントヒルズという名前で表記されていることがなぜか多かった)」と 「オールドシティ」という二つの町の名前が真っ先に公開されたんだろう、ワカバタウンとエンジュシティって 大分離れてるのに…と思っていたが、まさかお隣さんの町だったとは!

では手始めに、看板でも読んでみるか!

看板の判定がない。読もうと思ったらすり抜けてしまいました。 1歩下がって看板を読もうとしても「ここはオールドシティ」というようなメッセージが全く出ない。 こ、これは一体どういう…。

すみません、そこの人!!

メッセージが出ない。話しかけると こちらを向いてはくれるんだけどメッセージが出ません。「とくしゅエンカウント」シカトタイムのようです。

ここまで来ると予想できますがその通り、そもそも壁の判定が無い。 どこもかしこも縦横無尽に歩ける、ただの広いフィールドと化しています。

人もオブジェクトも調べても無反応、ポケモンセンターの看板ならサイレントヒルのメッセージを使いまわせそうだから メッセージは出るだろうかと思ったけどやはり無反応。メッセージが一切出ないし壁も無い、ゴーストタウンです。

これは「体験版」の紹介なので各マップの説明をするときではありませんが少しだけ。 オールドシティへ入り右へ行くとポケモンセンターがあり、でも中にいる人は全員無反応。 回復してくれるお姉さんすらシカトタイムです。

右上にはロケット団もいます。五重塔へ舞い降りるホウオウを捕まえに、みたいな悪事がありそうか…?

パソコンは現在調整中、とすら言ってくれず無反応ですが、左にはなんと2階へ行く階段があります。

そこへ広がっていたのは、金銀とソックリな空間。 配達員の代わりになぜかおじいさんが仁王立ちしているが、パソコンがあるところとか交換できそうなのとか、 通信ケーブルクラブがしっかり出来上がっています。

ポケモンセンターに限らず「室内」は壁の判定もまあまあしっかりしており、 このマップも壁だと判断できる場所はちゃんと壁で通れません。

しかも……

お姉さんと会話も可能。 ゴーストタウンと化していたオールドシティで初めて見るメッセージウィンドウです。

通信ケーブルクラブへようこそ!こちらは友達と通信ケーブルをつないだ 方々を特別に!ご案内いたしております と言ってくれます。初代と同じです。

トレードセンター、コロシアム、そして一番右にあるのは初代との交換が可能な「タイムカプセル」。 なんと、ベータ版にもちゃんとタイムカプセルがある…!!

ただし名前は「タイムマシン」。なんか乗ったらフューチャーにバックできそうです。 でもちゃんと連れて行けるポケモンだけかどうか判定があり、  ○○は連れていけません! と主人公ポケモンを見た お姉さんに怒られてしまいます。

…ところで、ベータ版の情報が出てきたときに、みりんさんからこんな有力な情報を頂いていたのです。

こんばんは、しづきさん

今更ながら金銀のベータ版で遊んでて もうとっくに既出かもしれませんが、ベータ版同士で通信対戦&交換ができてビックリしました… しかもタイムマシンで初代とも交換可能で、ちゃんとバグポケ検知も機能してました ちなみにですが、交換時のBGMがゴールデンブリッジの曲でした  手元に製品版金銀が無いので試せないんですが、もしかしたら製品版×ベータ版の通信もできるのかなあ…


掲載が遅くなってしまい大変申し訳ありません。そしてめっちゃ有用な情報をありがとうございます。 こちらの情報を踏まえたうえで通信交換の検証もしてみました。

まず「製品版(金銀)×ベータ版の通信」ですが、できました。可能でした。 ちゃんと「しばらくお待ちください」となって「通信を始める前にレポートを書きます」と出て通信交換の部屋へ入れました。

…が、その検証の環境を整えるのにエラい時間がかかってしまうもので何度も試せない上に画像を撮影できておらず…でも確かにできました。 ただいざ交換をしようとして「つうしんたいきちゅう!」になるとフリーズしてしまいました。 でもこれは自分の環境のせいなのかもしれないのでちゃんと「交換」までできるのかもしれません。

さて「体験版」ではありえないことですが新ポケモンが手持ちにいない状態にして タイムマシンのお姉さんに話しかけると「それでは中へどうぞ」と言われてお姉さんが歩いてタイムマシンの中へ 入っていくのではなく、突然お姉さんがパッと消滅します。

お姉さんが消滅したことにより「タイムマシン」の中へ入れるようになります。 中は初代のポケモンセンターの椅子ナシ・人ナシ・出入り口のマットナシ版みたいな とても作っている途中の様子のマップです。

パソコンがあるけど反応しないばかりか壁判定がないので乗れます。唯一おられるお姉さんに話しかけると 通信ケーブルクラブへようこそ!と改めて通信をする前のイベントをやってくれます。 つまりこの空間は「タイムマシン」による過去の空間ということなんだろうか…。

タイムマシンの前のお姉さんは、ちゃんと「○○は連れて行けません!」だけでなく、「△△(新技)を持っている○○は連れて行けません!」という 判定もやってくれました。ここで金銀初出のものを弾いておき、タイムマシン内で初代と無条件で通信、 という手順になっているようです。

ちなみにタイムマシンから出てくると消滅していたお姉さんが復活しており、 でも主人公は扉から出てくるのでお姉さんとぶつかる…のではなく、お姉さんの上に着地します。 そこらへんもまだ作っている途中という感じです。

コロシアムの中はこんな感じ。トレードセンターも機械が違うだけで同じです。 そしてやっぱり壁判定がない。機械に乗れます。

通信交換相手はスタンバってくれており、話しかけると「!」ではなく  ちょっと待ってね! というメッセージが一瞬だけ出ます。

機械を調べるんじゃなくて、相手に話しかけることが通信開始のトリガーになっているようです。 機械の意味ナシ。

たまにベータ版においてマップ移動時に出るメッセージなんだけど、 オールドシティの2階のパソコンを調べると ゲームフリーク!  というメッセージが出ます。

このメッセージもサイレントヒルのポケモンセンターのパソコンと同じく左右から調べたときも出ます。

ところでパソコンのそばにいるおじいさんに話しかけると、 おりゃ! とだけ言われます。 「ゲームフリーク!」よりも謎です。続くセリフはなく、ただ一言「おりゃ!」。

ゴーストタウンにいるキャラは全員何も言ってくれないのがおじいさんだけわざわざセリフが設定されている。 もちろん仮のセリフだろうけど、この人は何のために立っているのか…何もかもが謎です。

64マリオスタジアムの動画などで 見えていたオールドシティの五重塔だけど、ちゃんと町の中にありました。 動画では木を乗り越えていてなんでだ!?と思ったけど、それは ゴーストタウンだからだったんですね。判定がまだなかったんだ…。

…けど、それを動画にして放送してしまうものなの?TVってよくわからない… 木を消してからそちら側に入るシーンを放送した方がいいんじゃ…まあいいか…。

「体験版」でプレイできた部分をなぞるだけだったんだけど、オールドシティに入るところまで話してしまったので ちょっとブレてしまって申し訳ない。個々のマップの説明はまた別のお話です。

ベータ版の世界ではマップはできてるしキャラは存在しているんだけどテキストがなく、 話しかけても調べてもことごとくメッセージが出ません。メッセージが出るのはサイレントヒル、そして1番道路と 「しずかなおか」のみです。

しかしライバルがディフェンスしている「GATE」の中はメッセージが出る…ということは、 もしかしたら体験版でもそのオールドシティへ続く「GATE」の仲間では入れる予定だったんじゃないだろうか?

…と、勝手に思ったのでした。

ポケモンセンターの2階の通信ケーブルクラブの挙動やメッセージがまあまあできているのは、 どうせ体験版では入れない場所だし別で作っていたからかそのままにされていた…ということかもしれない。わかりません。

1997年のあの日、ポケモン金銀の試遊台でプレイした人もそうじゃなかった人も、 体験版は大体こんな感じだったんだなと思ってもらえればと思います。文明の利器とオールドシティの中は蛇足でした。

かなり出来上がっていたゲームのデータから体験版で見られないデータをごっそりとなくして、 そこに体験版のデータを入れて「GATE」以降へはプレイヤーが入れないようにしていたんだろうな、 ということがなんとなく分かりました。だからこそ逆にメッセージが出るエリアはいける予定だったんじゃないだろうかと思うわけです。

そのことを踏まえると、一番謎なのは。

「おりゃ!」かな…。

仮のメッセージだとしてもなぜそのチョイス…。

以上、スペースワールド'97でプレイできた「体験版」の内容+αでした。おそまつさまでした。
2019年12月8日


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