◆「体験版」の金と銀の違い◆
思えばずっと動かしていたのは金でした。銀の方の紹介をしてなかった…!



「体験版」の紹介の4ページ目の続きになってしまうんだが、 その紹介をしていたのは全部「ポケットモンスター金」でした。だがポケモン金銀はその名の通り「金」と 「銀」の二つのバージョンが存在しているソフトであり、金と銀!どっちもポケットモンスター!なのです。

というわけで、体験版でプレイできる範囲の金と銀の違いをご紹介。 スペースワールド'97で金銀ベータ版が試遊台でプレイできたあの日、「金の台」と「銀の台」の どっちの方が人気があったのか?やっぱ銀なのか…?

というわけで「ポケットモンスター銀」のタイトル画面ですが、 この頃はまだルギアがいなかったため銀であってもタイトル画面を飾るのはホウオウです。 タイトルのロゴの「銀」と「Silver Version」の部分だけが「金」との違いです。

赤緑の頃はタイトル画面にいるのはヒトカゲとフシギダネだったんだが、 ホウオウの対になるポケモンはそもそも必要なかったということなのか…。

ベータ版ポケモンたちのデータを見ても、伝説っぽいのはホウオウ、あとはエン、ライ、スイの3匹ぐらいな気がします。

しかし…噂石さんから、

・リーフィは単にナンバーが最後なだけ
・幻のポケモンは代々強そうというよりかわいい系の容姿
・ホウオウの直後にトゲピーがいる

つまり……トゲピーは幻のポケモンだったんだよ!!


な、なんだってー!?という興味深い見解も頂きました。 トゲピーは「可愛い幻のポケモン枠」、ミュウ、セレビィ、ジラーチのような存在…その可能性は、大いにある!!

「ピカチュウげんきでちゅう」にあたかも一般ポケモンのように登場していたトゲピー様ですが、 あれは世を忍ぶ仮の姿であり、イメージ的には「スオウかいがん」でセレビィと一緒にスイカを割ってたとか、 「アカネのもり」でミュウと一緒にカレー食ってたという感じだったんですね!

さて銀でもオーキド博士に新しいポケモン図鑑作りを頼まれ、 リュック+モンスターボールを渡してもらって…という流れは全く同じです。

部屋の中を調べたときのメッセージも同じ。 テレビを調べると ニンテンドウ64をしてる!……さてと! そろそろ外に遊びに出かけるか! と出ます。64で遊ぶのに飽きたので外に遊びに行く。 図鑑作る気ゼロです。

1階のメッセージも全く同じですが、違うのは主人公の名前。金では主人公が「サトシ」でライバルが「シゲル」でしたが、 銀では逆になっており主人公が「シゲル」です。今更だけど、「ゴールド」と「シルバー」じゃイカンかったのか…? それほどまでにポケモンのアニメの影響が当時は強かったってことなんだろうか…。

家の前にいるお姉さんは金だと あなたのリュック かっこいいわよ。どこで手に入れたの? と言いますが、銀だと その時計 かっこいいわね。えっ、トレーナーギアっていうの? と言います。

金銀に出てくるのは「ポケギア」ですが、ベータ版の体験版で「トレーナーギア」という名が判明するのは 銀のみだったようです。

暇人研究所の前にいるお兄さんは金だと 世の中に ポケモンが嫌いな人はいるのかな? と言いますが、銀だと なに?きみは ポケモンを集めてるのか!それは素晴らしいことだ と褒めてくれます。

しかし主人公は64に飽きて外に遊びに出ただけです。

さて「1ばんどうろ」へ繰り出してみましたが、そこにいる二人のNPCのセリフは全く同じでした。 違いがあるのは「サイレントヒル」の町の中だけかな、と思いきや…。

出現ポケモンが違います。銀では夜にホーホーが出現。 金でも出るんだと思っていて数時間粘って検証をしていましたが一向に出なかったので、 多分ホーホーが出るのは銀だけだと思う…!

「1ばんどうろ」に金ではコラッタ、ポッポ、キリンリキ、ハネコ、ピカチュウ、サニーが出ましたが、 銀ではコラッタ、ポッポ、キリンリキ、ピカチュウ、ホーホー、そしてマリルが出現しました。

夜にホーホー、朝にピカチュウ。金のサニーも朝のみ。 「1ばんどうろ」にいる人が ぼく、夕方 塾の帰りに変わったポケモンを見たよ と言うので 金にもホーホーが夜になると出ると思っていたんだが、夕方に変わったポケモンが出るのは銀のみです(たぶん)。

ところで銀に野生でマリルが出る=捕まえることができるということが分かったので、 なんでマリルは「はたく」、「しっぽをふる」、「まるくなる」、「みずでっぽう」しか覚えないんだろうと思っていましたが 恐らくそれは「体験版のためのデータ」であり、本来はもっと育てれば技を覚える設定になる予定だったんだろうということが分かりました。

ピカチュウが進化する条件が設定されていないのも、体験版でGETできるポケモンだったからなのでしょう。なるほどね。

さて「しずかなおか」にいるトレーナー。  むしポケモンのことなら誰よりも詳しいよ と言ってから バトルに突入した「むしとりしょうねんのじゅんいち」ですが、 銀では ポケモンは始めたばかり?それやったらまけへんで という、 謎の関西人になっています。誰だお前は!?

彼の名は「むしとりしょうねんのけん」。主人公の兄と名前がかぶってます。金と銀ではトレーナーのセリフどころか 人も違うとは…!!

「じゅんいち」はバトル後に話しかけると ポケモン図鑑を作るんだって?ちょっと見せてよ。 へー、タイプ別にポケモン探せるんだ。  と言いますが、「けん」は なんかすっげー悔しいわ  と、やはり関西弁です。別にそういうキャラがいてもいいんだが、ちょっと最初のトレーナーとして設置するには濃くないか…?!

ポケモン図鑑の話が出たからついでに。「ずかん」を選ぶとちゃんとポケモン図鑑が見られます。 金銀のように「あいうえお順」に並べることも可能。新ポケモンと進化の順に自然に並べるモードはありません。 「ばんごう」と「アイウエオ」を押すだけで瞬時に並び順が切り替わります。

初代のポケモンの説明文は青と同じものも多いけど違うのもあったり、ピカチュウ版に近いものもあったりします。

新ポケモンは全部「発見されたばかりのポケモン。現在調査中」というだけで、分類名も「???ポケモン」だけなのが残念。 ポケモンを選ぶと「ぶんぷ」というボタンも出ますが、押しても無意味です。残念。

「さがす」を選ぶと「タイプで探す」ではなく「属性で探す」と出ます。 タイプを一つ選び、「もうひとつ」でタイプ2を指定するかタイプ1だけで検索するかが選べます。 タイプ1のみを選択してもタイプを二つ持つポケモンもちゃんと引っかかります。

例えば「どく」だけで検索してもフシギダネが検索結果に出る、という感じ。

検索中に表示されるヤドンが非常に可愛いです。尻尾がピコピコ動いています。

大体検索は数秒で終わるんだけど、なぜか「ゴースト」と「ドラゴン」だけ妙に検索時間が長いです。 どっちも該当するポケモンは5匹と4匹という少なさなんだが…。

それと、まだ「あく」と「メタル」は「属性で探す」の中にはないのでそのタイプだけのポケモンは検索に絶対に引っかかりません。 表示される検索結果のソート順は直前に選んでいた「番号」か「アイウエオ」に自動でなっています。

二人目に出会うトレーナーは女性で、金では「おとなのおねえさんのめぐみ」でした。 話しかけると いい天気ねー、あなた調子はいかが? と言われましたが、 銀では「ミニスカートのひづき」というそもそも別の種類のトレーナーになっています。

ねーねー、あたしとポケモン勝負しよーよー と言われてバトル開始です。

「めぐみ」さんはバトル後に話しかけると なんでこうなるの?散歩してただけなのに と言われ、 「ひづき」さんは 夜になると暗くなるじゃない?歩いてても周りがよく分からなくて怖いわ という 全然違うメッセージです。

「しずかなおか」の真ん中辺りにいる「ひふきやろうのあきと」は  こんなところで火を吹く練習! と言ってからバトル開始。 銀では「つりびとのひさし」という別種類のトレーナーになっており、バトル前に  きみ!怒らないから池があるところを教えなさい! と言われます。 丘から出たらいかがですか…。

「あきと」さんはバトル後に 夜になると暗くなるから子供は早く帰りなさい! 俺?俺は火を吹くから大丈夫。 と言います。「夜になると暗くなる」ということは銀では「ひづき」、 金では「あきと」が説明をしてくれるということになっているのかも。

「ひさし」さんはバトル後に どうしておじさんはこんなところにいるんだ? と言います。 知らんがな…。

次に会うのは金では「むしとりしょうねんのそうすけ」。  ねえねえ見てよ、これ絶対新種のポケモンだよ! というバトル前セリフ、  新しいポケモンだけでなく、新しいタイプも見つかったって噂だよ というバトル後のセリフを言います。

対する銀では「むしとりしょうねんのけんじ」となっており、 じゃーん! 見たこともないポケモン大発見 で、 バトル後は きみのポケモンも見たことないな。ね、交換しない? と言います。

当たり前だけど捕まえたポッポとコラッタだけで戦っても同じことを言われます。虫ポケモン以外に興味がないとも取れるので問題ありません。

さて、「しずかなおか」の出口付近にいるのは、金では「じゅくがえりのてつや」でした。  言っとくけど、きみよりも勉強してるからきみよりも強いよ絶対! というバトル前セリフ、  おかしいよ……毎日ポケモンの勉強をきちんとしてるのに負けるなんて というバトル後セリフを言ってくれる彼です。

しかし、銀では外見は「じゅくがえり」の少年と同じだがセリフは ここは広くてトレーニングに最適だ。 なんのって、もちろんポケモンのトレーニングだよ! というもの。そのセリフを言う人物の正体とは…

スポーツマンのてつじ。 金銀にはいないトレーナー!躍動感タップリ!!ポケモンのトレーニングじゃなくて絶対に 自分のトレーニングの最中だろう…。

トレーナーのデータに「スポーツマン」があったので一応把握はしていたけど、 驚いたのは体験版で見られたトレーナーだったということ。

雑誌やテレビ番組のわずかな情報しかなかった時代、金銀で新しく登場するトレーナーの種類で話題にあったのは 「ひふきやろう」や「まいこはん」ばかりで「スポーツマン」の「す」の字も見たことがなかったことにビックリです。 あなた、銀に出てたの…存在のインパクトがすごいのになんで誰からも話題にされなかったの…。

しかも出してくるポケモンはドンファン。 銀の台をプレイしている人の方が少なかったということなのか? それとも「試遊台」のデータからまた少し手が加えられているものなのか…?

「てつじ」さんはバトル後は よーし、走るぞー と言います。 やっぱ自分のトレーニングに来たんじゃ…。

「しずかなおか」にいるトレーナーをまとめてみるとこんな感じでした。
トレーナー種類
名前
ポケモン
レベル
賞金
むしとりしょうねんけんコンパンLv71071円
ミニスカートひづきナゾノクサLv10530円
つりびとひさしプクーLv101530円
むしとりしょうねんけんじレディバLv91377円
スポーツマンてつじドンファンLv91008円

二人目の「むしとりしょうねん」以外は出してくるポケモンも金とは全く違います。 一人目の「むしとりしょうねん」はパラスだろうとコンパンだろうと「きゅうけつ」をしてくるのでハッパではだいぶきついです。 体験版の頃からハッパには厳しい世界だったのか…ブビィの「スモッグ」も、プクーの「つつく」もどっちも痛いっていう…。

「しずかなおか」から出たところでは金では「まいこはんのこうめ」さんがいました。レベル10のピッピを出してくる人です。  まあ、可愛らしいトレーナーやこと。うちとポケモンしはります? と言われ、 バトル後は 可愛い顔してつよおすなあ、その調子でおきばりやす と言ってくれます。

銀では「まいこはんのたまお」さんになっており、  うちのポケモン、そらもう可愛いんどすえ  と言ってバトルが始まり、レベル10のプリンを出してきます。

バトル後は プリンちゃんがかわいそどす と言います。

そして上の「GATE」の前には銀のライバルの「サトシ」がおり、会話をすれば死と同じというのは金と変わらずです。 「GATE」の中にいるオールドシティやガンテツさんについて話してくれる人たちの会話も金と内容は全く同じ。 金と銀の違いはポケモンの出現率とトレーナー、NPCの発言だけのようです。

ベータ版のポケモンたちのデータを見る限り、ホウオウの対になる伝説のポケモンはいなさそうだし 金と銀で同じタイトル画面、同じストーリーになる予定だったんだろうなという感じです。 「つりびとのひさし」がプクーを出してくるから、ベータ版の情報が少なかった時代にプクーの姿が判明していたんだなあ、 ということも分かったのでした。

そして何より…スポーツマンの「てつじ」に幸あれ。
2019年12月8日


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