もはや毎年恒例となっているゴールデンウィークの帰省、そしておばあちゃんの近況報告です。 おばあちゃんはファイナルファンタジーで遊んでいました。機種はPS1。 そのときはFFのいくつか分からなかったんだけど、さっき主人公の名前で検索したら 「ファイナルファンタジー9」だったことが判明。 カーソルの移動音や決定音が10と同じものが多かったです。おばあちゃんはなんとか古城っていうところを歩き回っていました。 主人公にはネコみたいなしっぽが生えていて名前は「ジタン」だった。必死に目を凝らして見たが、ネコミミは生えていなかった・・・と、思う。 女の子かな?と思ったけど一人称が「俺」だったので恐らく男性。 男勝りな女の子かな?と希望を抱いたが、ヒロインぽい女の子といい感じだったので多分違う。 しっぽ生えた男の子か・・・満月を見たらどうなるんだろうか・・・。 おばあちゃんがFF9で遊んでいる横でぼくはゲームの説明書や攻略本を あさって読んでいて、あまりゲーム画面は見ていませんでした。 「おたくの星座」、「アルマジロ」、「シティコネクション」、「モノポリー」、 「ポピュラス」、「カコマナイト」、「魔界島」、「キャッスルエクセレント」など、 ひたすら説明書を読み漁る。おおお、開発中の画面ではないか、と静かに喜ぶ。 そのときおばあちゃんがゲームをしながらお話しになった。 「そういえばね、攻略ノートたくさんあったじゃない」 「うん、あったね。ゲームやりながら攻略情報を書いてたノートでしょ?何冊もあったよね」 「そうそう、あれね、この前全部燃やしちゃったのよ」 「も、燃やしたーッ!?」 な、なんで!?なんでノートを燃やす必要がある?!あの超絶面白いおばあちゃんの攻略ノートを・・・?! 撮影させてもらえばよかった・・・。まさか燃やすなんて思ってなかった・・・。 「もうクリアしちゃったゲームのヤツだもの。覚えてるかなーって」 「そ、そう・・・」 「でもね、このファイナルファンジーなんだけどね」 と、FF9のソフトが入っているケースを開ける。どうやら4枚組になっているゲームらしい。 「紙が入ってるでしょ」 「うん」 なぜか「ヴァルキリープロファイル」のアンケート用のはがきに、2行に渡って何か文字が書かれている。おばあちゃんの字だ。 「クリアした日とエンディングのことを書いといたのよ」 「なるほど」 「もう2回クリアしてるみたいなのよね」 「2回クリアした!?」 「でも忘れちゃっててこのお城から進めないのよ」 「(わ、忘れてるじゃん!!)」 初っ端からブッ込んでくる、さすがはおばあちゃん。ぼくがツッコミに徹するほどの天然ぶりです。ああ可愛い。 しづきちゃんやって、とコントローラを渡され、何も分からないゲームを操作。 移動は左のスティックのようだが・・・頭の上に「?」が出るとアクションができるようで、 例えば鎖の横で「?」が出ると鎖につかまって上や下に移動できるらしい。 そのナントカ古城というところでおばあちゃんはずーっと彷徨っていたようで、 外に出たいのに出られなくなっていたそうだ。 敵とエンカウントしたので「どうやって逃げるの?」と聞いてみたら、 上のボタンを二つ押し続けると言われたのでL1とR1を同時に押してみる。 主人公たちが颯爽と敵に背を向けて走ろうとする。だが逃げられず敵に背中を殴られる。いてえ。 前に去年に少しやったFF8のようにリアルタイムに戦闘が進むタイプのシステムのようで、 コマンド入力したらすぐにその行動ができるというわけではないようだ。 成長のシステムは今から把握している暇はないし、 おばあちゃんから与えられたミッション「城からの脱出」だけを目標にすればいい。 というわけで敵から逃げてまた少し歩いてエンカウント、また逃げて歩いてを繰り返す。 壁画がある部屋に来たが、おばあちゃんによるとそこでさっき3枚の鏡を手に入れたらしい。 そしてその壁画の手前の広場でボスと戦ったらしい。 なるほど、この城でやることがその鏡GETだとしたらここから脱出するというのは 正しい攻略手順なんだろう。しっかし城の構造が全く分からん・・・。 なんか「あなぬけのヒモ」や「戻脚」のようなベンリなブツはないだろうか? アイテムを見てみる。「ポーション」とか「フェニックスの尾」という 見慣れたアイテムはあるが、ダンジョンから脱出する系のものは見当たらなかった。 「たいせつなもの」みたいな項目があったので見てみた。おばあちゃんがさっき手に入れた鏡だかがあるだろうか? その「たいせつなもの」が大量にズラリと並んでいる。ページ送りしないといけないぐらい並んでいる。 だけどそれらが「全部「NEW!」というアイコンがついている。 これはつまり、どれ一つとして一度も調べたことがないということではないか? 「こ、これ、調べなくても大丈夫だったの・・・?」 「んー、見てないわね」 「へ・・・へえ・・・」 一つのアイテムにカーソルを合わせて調べてみたが、よく分からない言葉が書かれていた。 どうやらゲームの攻略のヒントらしい。アイテム一覧に戻ると「NEW!」は消えた。やっぱ調べてなかったのか・・・。 そのあとおばあちゃんはお風呂に入ってしまい、一人で城からの脱出を試みる。 ジタンさんの特技的なものを敵との戦いのときに見てみたところ、 いいモノを発見。そう、「とんずら」である。イエーイ、いいのあるじゃないの。 というわけで早速「とんずら」を使用!これでエンカウント前のマップを忘れないうちに 戦闘画面から脱出できるというわけだ! 「198ギル おとした!」 なんかカネを落としておる。お、おい!逃げるのにペナルティがあるのか!お金減っちゃって大丈夫かな・・・。 だがおばあちゃんからのミッション「城からの脱出」をクリアするためだ、「とんずら」は外せないだろう。む、またエンカウントしたぞ。 FF10の雷平原で出てきた目がデカいコウモリみたいなヤツだ。 まあいい、「とんずら」で逃亡してやるぜ。次に会ったら叩きのめす! 「398ギル おとした!」 値上がりしておる。落ち着いて逃げろよ!おばあちゃんが稼いだお金が・・・! そうこうしていると、やっと外に出られた。外には仲間らしき人たちがわらわらといて話し合っている。 どうやら中に入った別の人がまだ出てきていないらしい。ジタンくんも中で会ったみたいなことを言っていた気がする。 そしてもう一度お城に入ってソイツを探してくると云う事に相成った。い、イヤだ・・・。 またまたお城の中を「とんずら」で逃げながら金を落としながら彷徨う。 途中で落とし穴を発見し、シャンデリアみたいなところに着地できてアイテムを入手。 だがどういう効果があるのかはよく分からないのでとにかく進む。 落とし穴がある部屋の左には通路があり、入口付近に出られることを発見。 また落とし穴がある部屋に戻り、鎖を伝って下の階へ。 シャンデリアのある部屋には二つの鎖があり、奥の鎖からこの部屋に来る。 手前の鎖を伝ってまた別の部屋に行く。 エンカウントがあるせいで長く広く感じるこのお城も、構造を段々覚えてきた。 途中の部屋で「う・・・うう・・・」といううめき声が聞こえた。 誰だ?!誰の声だ!?文字だから性別も分からん! でもその声のヌシがどこにいるのか、城に戻る原因になった人の声なのかも分からん! うろうろうろ。シャンデリアの部屋、落とし穴の部屋、「う・・・うう・・・」と聞こえた部屋、 おばあちゃんがもう開けた宝箱がある部屋・・・ひたすら歩き回るが誰もいない。 シャンデリアの部屋には鎖が二つあると言うのはさっき言ったが、 この部屋はただそれだけの移動しかしていませんでした。 つまり奥の鎖から降りてきて、手前の鎖まで歩いてその鎖から上の階へ行く。これだけ。 だが、手前の鎖よりさらに前に来ると主人公が何かを言いました。 するとカメラがもう少しだけ手前に動き、そこにはなんと倒れている人が! どうやらこの人がこの城に入ったもう一人の人であり探していた人であり、 「う・・・うう・・・」と言っていた、城をもう一度彷徨う原因となった人のようだ! ・・・ってか、プレイヤーからはカメラ位置の関係で見えていなかったけど、 シャンデリアの部屋には主人公の視界をさえぎる物なんて何もないんだから、 この部屋に入るたびに主人公にはこの人は見えていたんじゃないだろうか? 「・・・あ、誰か倒れてる。まあいいや、上の階に行こう」というのを、 幾度となく繰り返していたことに・・・。 その人と一緒に城の外まで歩いたかイベントですんなり外に出られたかは忘れてしまったが、 とにかくその人と合流できて外でなにやらしゃべっていました。 そのあと、飛空艇みたいなのに乗ってそれぞれの仲間がマップのあちこちにちらばり、 なにかやっていたがおばあちゃんに能力変化を受け継いでバトンタッチしたので終了。 ぼくのFF9はそこでエンディングを迎えたのであった。城を彷徨っただけ。 魔法すら一度も使っていない。 おばあちゃんが遊んでいるのを「ポピュラス」の説明書を読みながら 何となく見ていたけど、キラキラした綺麗な町に到着していました。 このあときっと主人公や城の中をもう一度探索するハメになった原因の人、 飛空艇に乗っていた人たちは幸せに暮らしたのでしためでたしめでたしとなったのでしょう。 おばあちゃんがFF9を無事にあのあとクリアできたことを願って・・・。 夕食のときに「さっき4枚目に行ったのよ!」と喜んでいたし、きっとできただろう・・・。 |