「アルカリくん、ぷよよんよはあの二人に渡してきたんだったな?」
「あ、はい、渡してきたんですけど・・・。」
「どうだった?!評判は上々か!上々だな!上々だったんだろう?!」
「上々って言いたいだけでしょ博士」

「それが、昨日返品されました」
「なぬっ?!ど、どういうことだ?!」
「椎那くんが持ってきてくれたんですけど・・・はいどうぞ」
「げげーん・・・お、面白くなかったのかなあ・・・頑張ったのに・・・」
「博士、落ち込まないで下さい」
「しかもぷよよんよがちょっと切り取られてるぅ・・・」
「落ち込まないで下さい・・・」

「実はですね、遊び方が分からなかったらしいんですよ」
「はへ?なんで?バグってたかな?」
「いやあ遊び方説明し忘れました」
「たわけたまえ普通すぎるぞ!」

「遊び方は簡単だ!この眼鏡かけて、ぷよよんよをぽにゅっと叩くだけだぞ!」
「そうなんですけどね、眼鏡はかけたらしいんですけどちょっと切っちゃったらしくて」
「何で切っちゃうの!?ハムみたいにスライスされてるよ!!」
「意外とおいしいんじゃないですか?」
「たわけたまえ、ゲームソフトがおいしくてたまるかっ!!」

「・・・うーん」
「どうしたんです」
「・・・ちょっとだけ食べてみようか?」
「食べるんかい」


「じゃあ、どうやって食べます?」
「どんな味がするかな?ちょっと生で食べてみる」
生なの?」

「・・・うむ、これは醤油が合いそうだな」
「うーん、新鮮な魚っぽいような・・・でもお肉みたいな味もしますね・・・」
「よし、ステーキにしちゃおう」
「ぷよよんよのステーキですか・・・」
「画期的なゲームソフトを開発したかと思いきやおいしい食材まで作り上げてしまうとは、やはりわしは天才だな!」
「確かに普通の科学者じゃそんなことは起きませんね」

「ぷよよんよのステーキ、略して」
「たわけたまえ、何でも略すんじゃない!」
「ぷよよんステーキですかね」
「ぷてーきじゃダメかな」
「略してるじゃないですか。しかも原形とどめてないし」

「焼き具合はどうしますー?」
「そろそろわしは歯がなぁ・・・硬く焼かないでおくれ」
「まあぷよよんよが元からやわらかいですからね・・・」
「ミディアムレアで頼むぞー」
「はいはい、付け合せはどうします?」
「本当にお料理だな・・・」
「カーバンクルのグラッセとかにしますか」
「むっ、惨い・・・」

「はい、できあがり〜」
「おおっ・・・緑色なのを放っておけば、とてもおいしそうな出来上がりだ!」
「緑色のステーキって」
「あむあむ・・・ううっ」
「ど、どうしました?!」
「うまい・・・!」
「そのギャグ古すぎます」

「ふはー、なぜかとてもおいしかったな・・・」
「ゲームソフトを食べる日が来るとは思いませんでしたよ・・・」
「アルカリ君のステーキ技術もなかなかのものだな、さすがはわしの助手だ」
「ステーキ技術って何か知りませんけど、ありがとうございます」
「よし、この調子でもっといい味と食感の食材を開発するか」
「ゲームソフトじゃなかったんですか!」

「っていうか、千秋さんと椎那さんに遊んでもらわないといけないのに、ぷよよんよが食材として使われて半分になっちゃってますけど」
「ほ、ほんとだ・・・目が残ってて怖いよう」
「どうするんですかこれ」
「いやいや、とりあえず食べてしまった分のプログラムの差分を追加すれば、問題なく動作するはずだ。お腹もいっぱいになったし、発明室に行ってくるよ」
じゃあ今プログラム食べてたんですか」

(2010年9月30日)











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