◆説明書の画面写真◆

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今までいろんなゲームにおいて説明書や箱の裏に掲載されている画面写真と 実際のゲーム画面の違いについてつらつらしゃべってきたわけですが、 ファイアーエムブレム聖戦の系譜のターンが回ってきてしまいました。

説明書はおそらくゲームを作っている途中で作られるものであり、 説明書に掲載されるゲーム画面は開発中のものであることがままあります。

そして没データが豊富な聖戦の系譜ならば、没データ…もしかしたら、没アイテムなんかが 説明書に掲載されていたりはしないだろうか!と期待しました。

結論から言うとそういうのはなかった。例えばユニットの持ち物に没アイテム「チャームの杖」が 写り込んでしまっているとか、ストーリー中に出てこないユニットの名前が表示されているとか、 そういった夢溢れるキラキラファンタジー画面は見当たりませんでした。

…が、やはりどんなゲームの説明書にも少なからず、おやっ?という表記はあるもの。 それらをこっそりと紹介してしまうのでした。

まず、この画面写真。コマンドの説明の際にこのような 小さなウィンドウの画面写真がたくさん掲載されています。

これは「こうげき」の項目についての説明ですが、そのほかの「そうび」やら「たいき」やら 「つえ」やら「あげる」やら、全てのコマンド説明の画面写真に写り込んでしまっています。

その写真では上から「こうげき」、「たいき」、「そうび」、「せってい」という 何の変哲もない項目が並んでいるように見えますが、実際のゲーム画面では…。

そう、「せってい」という項目は無いのです。 実際のコマンドの名前は「せってい」ではなく「アニメ」となっています。

確かに「アニメ」の項目は「アニメを表示するかの設定」をするコマンドだから 「せってい」でも同じ意味ではあるんだけど、「せってい」だけだとまるで「コンフィグ」のように あらゆる項目を選択できそうなイメージになってしまうかもしれません。

ユニットを動かしたときのコマンドではコンフィグではなくアニメの設定しかできないため、 「せってい」から「アニメ」という項目名に開発中に変更になったのでしょう。

そして、この「せってい」が写り込んでいる画面写真は説明書内にめちゃめちゃあるわけですが、 「せってい」が「アニメ」になっているものを撮影し直す、差し替えるということは行われなかったようです。

次はこちら、ユニットの名前とクラスチェンジ先を紹介しているページで 「アクスナイト」が「アックスナイト」という表記になっています。

同じように「アクスファイター」も「アックスファイター」と紹介されています。

ユニットのパラメータの画面のレイアウトから察するに クラスの名前は8文字が限界と思われます。

アックスナイトはまだいいとして、アックスファイターになると9文字になってしまうので もしかしたら開発中はアクスナイトとアクスファイターはアックスナイト、アックスファイターという名前だったけど 字数制限の関係でアックスファイターはアクスファイターとなり、統一感の為にアックスナイトもアクスナイトに 変更されたのかもしれません。

次はこちらの画像。「データ」の説明のための小さな画面写真だから 見えづらいが序章の1ターン目のデータのようで、ユングヴィ軍がまだ「どうめい」であり ミデェールがユニットとしてリーダーとして存在している時点の画面写真です。

つまりは、ゲームを開始してプレイヤーが操作できるようになった時点でのまさに最初の状態のデータです。

一方、こちらが実際のゲームの1ターン目のデータ。 説明書の画像と見比べてみると画質の関係で見えづらい文字はあるけれど シグルド、エバンス城、ガンドルフ…などの文字に違いはないようです。

が、一つだけ気になるものが。


エバンス軍のユニット数が、37になっている。 これはどう見ても「2」ではなく「7」だろう。説明書の画像が撮影された時点では、 ゲーム開始直後、序章の敵のユニット数は5も多い37だったようです。

これによって、長年の疑問が一つ解決されたかもしれない。というのも、 序章なんて後からつけ足したものでなければ最初に作られたマップのはず。 テストプレイするにあたって何度も何度も見ることになるマップでしょう。

だけど、ヴェルダン軍の初期配置が少しおかしくて 本来歩兵も騎兵も入れないはずの「がけ」に設置されているユニットがいるのが ずっと謎でした。このユニットが立っている「がけ」は一度降りたらもう そのユニットも同じマスに戻ることはできないのです。

でも開発の途中では37いたユニットをバランス調整のためか32に減らすという作業があったのならば、 ただ減らすだけでなくもっとまばらになるように、とか自キャラが最大限移動した後 丁度この辺りでぶつかるように、とかいろいろなことを加味してユニットを配置し直したはず。

その際に、元は「がけ」には誰もいなかったのに再配置の作業の際に 「がけ」に置かれてしまい、そのままゲームのリリースまで気づかれなかったユニットがいる… という流れがあったのならば「がけ」にユニットがいるのもすごく納得です。

すごく納得ですが、説明書の画像のたった1文字から勝手に推理しただけのことですので 間違ってるだろうから気にしてはいけません。

最後にこちらの画像。「戦闘画面の説明」のページの画面写真で、 「はがねのおの」を装備したレックスが「てつの剣」を装備したアンフォニー兵と戦っているところです。

これが実際のゲーム画面の「はがねのおの」で攻撃しているレックス。 なんか、色が違う気がする。写真の画質とかそういうレベルではなく、これはそもそも色が違わないか…!?

説明書のレックスは鎧が戦っているソードアーマーと同じような灰色、そして盾はどう見ても緑色に見えます。 実際のレックスというか自軍のアクスナイトは青い鎧に青い盾です。

緑色の装備というか鎧のユニットといえばアーチナイトのミデェールがいますが、 もしレックスが緑色だとミデェールと被るかもしれない、そしてレックスは青がイメージカラーというぐらい 髪も服も青色なので、説明書用の写真が撮影された後にカラーリングを緑から青に変更されたのかもしれません。

以上、説明書をばららっと見てみて、ん?と思った画面写真をばららっとご紹介でした。以下は恒例の蛇足です。

「中古屋」の説明の画面写真のおじさんのセリフ 「ここは中古屋だぜ。いらないものを買いとるよ」というのをプレイしていて見たことがない気がして、 もしかしてこれは没テキストだったりするのか?などと考えました。

中古屋のおじさんのセリフは 「ここは中古屋だぜ。いろいろ売り買いしてくれよ」というもので、 買値は定価、売値は半額というおじさん丸儲けシステムなので それは売り買いしてほしいはずです。

「いらないものを買いとるよ」というセリフがもし使われているとしたら、 思い当たる条件はただ一つ。その状態で中古屋に入ってみると…。

「ここは中古屋だぜ。いらないものを買いとるよ」 って、使われていた。説明書のセリフを言った…!

自分のプレイスタイルでは「預り所」は滅多に使うことはなく、 持てるアイテムの個数も決まっているし常に装備して痛いアイテムの種類はそう多くはないし 要らないアイテムはすぐに中古屋に売ってしまうのが常でした。

つまり、中古屋に商品がある状態でプレイをしていたのです。 しかしこの「いらないものを買いとるよ」というセリフは中古屋に何も売り物がない時に 表示されました。

ゲーム開始直後は中古屋には何も並んでいないため、必ずこのセリフが表示されていた…はずなのですが、 そんなの気にせず何かを売り、そしてそのあとは「いろいろ売り買いしてくれよ」しか表示されず 「いらないものを買いとるよ」を見たことがない気がしていたのでした。

…にしても、売り物がなくたって「いろいろ売り買いしてくれよ」と言われたって特に問題はないのに わざわざ2種のセリフが用意されているところがやはり聖戦の系譜の作りこみはスゲエのであった…!



そしてここからが本当の蛇足です。実はこのページは最初作った時は説明書のゲーム画面のページではなく…。

アーダンの顔グラフィックを改造してみようという、 非常に頭の悪いことをしているページでした。

というのも、アーダンの顔グラフィックは白目であろう部分がなぜか肌色になっているので 肌色部分を白く塗ったり、目を大きくしたり、髪を増やしたりしたらイケメンに生まれ変わるのではないかと考えたためです。

そして色々改造を施したところ元のアーダンが一番いいという結論に至り、 ロン毛アーダンや少女漫画風おめめキラキラアーダンは永遠の闇に葬られることとなったのでした。

そんな悪魔改造ばかりしていた中で、唯一まともと思われるアーダンがコレ。 そう、目が肌色ならそれを「まぶた」扱いにして目を閉じてみたのです。

確かに目が肌色であることには違和感は無いけど、やはり一番いいのは普通のアーダンです。 ナスのヘタみたいな髪形、ごりっとした輪郭、割れた顎、そして肌色の白目。全て揃ってこそのアーダンだったんですね。
2023年7月26日


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