ハーイ、帰ってきたヨォ〜。別のヤツが帰ってきてないか。

というわけで、今年のお盆の帰省から帰宅しました。いやー…特に何も困ったことも起こらず、 ラジオでも言ったけど、ただただネットのない環境に生活がシフトしただけの数日間だった。マジで。何も変わらなかった。

さておばあちゃんは今何のゲームをしてるの?と尋ねてみたら「昔のゲームをやってる」とのこと。 どうやら、ドラクエやFFなどのすでにクリアしたRPGたちをまたプレイしているらしい。

おばあちゃんはゲームをクリアしたらそのゲームのケースの中に「○月○日 クリア」とか、 「○月×日 エンディング見た」というようなメモを書いてその中に入れており、 ちゃんとクリアしたかどうかが分かるようにしているんですって。

そうしておかないとわからなくなるぐらいゲームの貯蔵量が膨大ということです。 RPGは似たような横文字の、2単語のタイトルがめっちゃ多いからな…。

PS2が置いてある部屋の配置が変わっていてテレビが高い位置に置かれていました。 そのテレビの棚の下にはスーファミとセガサターンが収納されており、その右の棚にはPS2のメモリーカードが大量に。 その横や下の棚にはPS2のゲームがぎっしり。

ぼくがあげた「大神」はテレビのすぐ下のよく見えるいいポジションに置いてくれていました。ありがとう。

さて、ぼくはおばあちゃん家で何のゲームをしていたのでしょうか?いやー、実はおばあちゃん家に到着した日から 帰宅する寸前までハマってプレイしていたものがあるんだよ…そして、帰宅する寸前、ギリギリにクリアしたんだよ…。

それは…「ルービックキューブ」。

…はい?


そう、あの四角くてガチャガチャやって揃えるあのパズルです。ポケモンBWの「N」が腰にくっつけてるアレに、 6面に違う色が塗ってあるモノとイメージするとすぐ分かりますね。あのウルトラアナログパズルです。それ、ゲームか?

いや…ルービックキューブがリビングに置いてあって、それを手に取ったらおばあちゃんから解説があったんだ。

「きれいなまま(揃った状態で)置いてあったんだけどちょっといじったらぐちゃぐちゃになっちゃってね。 でも○○ちゃん(従兄弟)がこの前来た時にちゃちゃーっと揃えてくれたのよ」

「え!揃えられたの!スゴイじゃん!」

「そうなのよ〜。でもまたちょっと動かしたらぐちゃぐちゃになって戻らなくなっちゃった」

…とのこと。ルービックキューブはずっと家にあったらしく、それを掘り出してきてリビングに持ってきて、 ぐちゃぐちゃにして置いておいたら従兄弟が揃えて、おばあちゃんがまた崩して今に至るらしい。ほう…。

ルービックキューブ、ぼくはむかーし所持していました。もう一人のおばあちゃんと旅行に行った時に買ってもらって、 それはキーホルダーでちっちゃいヤツだったんだけどシールがきらきらしていてお気に入りでした。カバンにくっつけてました。

でも自分で遊ぶことはせず、揃えたこともありませんでした。買った時からすでに揃ってなかったし、 一度も揃えたことはなかったのです。あとは図書室にあったのをちょっと動かしてすぐに飽きた程度。ぼくとルービックキューブの歴史はそんなものです。

…だが、従兄弟くんが揃えられたとは。そうか。彼にはそんな特技が。そしておばあちゃんが高校野球を見ながらカチャカチャとガンバっている。 おばあちゃんはこれを揃えたいのではないだろうか。よし!ここは何年ごしか分からないがルービックキューブに再度挑戦してみるときが来たのかもしれない!!

いざ尋常に、勝負!!(という意気込みでおばあちゃんの隣に座ったら「しづちゃんやってみる?」とルービックキューブを渡された)

ガチャガチャ。わからねえ。ガチャガチャ。動かしづらいなこれ。ガチャガチャ。セオリーとかあるのか。 ガチャガチャ。力ずくで動かしたら崩壊しそうなぐらいゆるゆるだな。気をつけよう。

そしてもちろんずぶの素人に揃えられるわけがなく、その日は就寝。分かったのは「一面を揃えたと思っても周囲の色が違ったらそのコマのポジションは間違っている」 ということ。当たり前のことなんですけれども。初めてルービックキューブをプレイしたようなもんだからさ…。

次の日。起きてからもカチャカチャ。お、ここを回してから今度は横から回してきて、またこっちとこっちを縦に回せばここに持ってこられるのか。 おおお!一面を揃えることができたぞ!その周囲の色も合っているから、この一面の9つのパーツの位置はコレで正解だ!!

黄色が一面に揃い、その周りは赤、青、緑。ということは、黄色の反対側は白で確定ということだな。というかそういう配置以外にはならないんだ。 へえー。(無知)

だがあえなく出かける時間になってしまい、ルービックキューブをリビングに置いてお出かけ。寿司を食べたり買い物をしたりしてから帰宅。 家族全員でオヤツを食べ、またテレビを見ながらまったりタイム。その間、またぼくはガチャガチャ。うう、一度揃えてしまうと動かしづらくなるな…崩してしまうのが怖くなる。

ルービックキューブが6面全部揃うときって、最後の一つがカチャーン、という感じではないだろう。 ぐるりと回して揃うんだから、周囲の8個が一気に揃うはず。じゃあその状態に持っていくためには…やっぱり一面を揃えるという手順は合ってそうなんだけどな…わからねえ。

そして夜になって風呂入ったりご飯食べたりして、隙を見たらカチャカチャ。おっ…一面と、それぞれの周囲の中央の色が一致したぞ。 つまり9コマ+周囲の4コマが揃ったということだ。ここからどうやって埋めていくのか分からないが…動かすのがまた怖くなるが…動かさんと揃わんぞ。

その日の夜は両親+祖父母の麻雀大会が始まり、ぼくはいそいそと別の部屋へ行ってゲームをやりにいってしまったので(それは別ページで)、 ルービックキューブはそこで終了。

そして次の日の朝、朝食を食べてから出かけるまでの時間にまたカチャカチャ…とやっていたら、なんと! 下の2段が揃ったのである!!一面の9コマと、周囲の8コマが揃ったぁ!!

動かしてみてダメだったら戻しての繰り返しなんだけど、縦と横に動かすもんだから分からなくなりそうでホント怖い。 猛烈に「アンドゥ」(一つ前に戻る)がほしい。分かりやすく言うと「マリオペイント」の「イヌ」。ワンッと吠えたら1つ前に戻れるアレ。

だがアナログゲームはそんなことは言っていられない。しっかりどこを回したか手順を覚えておいて、ダメだったら戻す。 縦に動かし、横に動かし、縦に動かし…の、繰り返し。ダメだったら「ソロモンの鍵2」のように「まきもどし」である。手順を間違えたら終わりだ。

そしてまた出かけてクレープ食べたり買い物したりしてから帰宅。おやつ食べて、風呂やら夕食やら、ぼくは食事の後の片付けの係なので 食器を洗って掃除をして…と、いそしみつつもみんなが見ているテレビに少し意識を向けたりゲーム製作のことを考えたりして過ごしていました。

そこで、少し視線に入ったのがおばあちゃんの姿。なんかルービックキューブを手に取っている。くるりと回し、戻し、くるりくるりと回し、戻し、を繰り返している。 ように見える。ぼくは掃除中なのでおばあちゃんを注視しているわけじゃない。なんかやってるな、テレビ面白、と思いながら作業をしていた。

その日の夜もまた麻雀が始まったのでぼくはいそいそとゲームの部屋へ。ルービックキューブはその日の夜もやりませんでした。

そして次の日。帰宅する日です。朝から出かけるわけじゃなく昼食は家で食べることになったのでみんなでまた高校野球を見ていました。 そこでぼくは、そうだルービックキューブにまた挑戦しようと思ってリビングを見回してみた。

…あれ?ルービックキューブがない。いつもはソファの端に置いてあったし、大抵目に見えるところに置いてあったのに…? リモコンの横にも、テーブルの上にも、電話の横にもない。どこいった??

ぼくは尋ねてみた。「ルービックキューブはどこ?」と。すると、おばあちゃんがうふふと笑っている。どうしたんだ。

「それがね〜…昨日ちょっと動かしてみたら…」

「え?」

おばあちゃんが電話の横の棚に手をやった。よいしょ、と上体を起こし、その手に握られていたのは…。

「戻らなくなっちゃった♪」

ぐちゃぐちゃになったルービックキューブ。ふりだしに戻る―――!

「ちょっと動かして戻そうと思ったんだけど…戻せなくなっちゃって、どうしようもなかったから隠しておいたら忘れちゃうかなって」

忘れるか!!

「大変だ、と思ってここに隠しといたの」

なんでやねん!!

ってか言ってくれよ!怒らんわそんなことで!隠しておくとか可愛いな!全員で散々笑った後、またまたルービックキューブとの戦いの始まり。カチャカチャ。 なんかスゴイ人は一分もかからずに揃えるとかなんだろうけど、初心者は何日かかってもムリだぞコレ…えーと、ここを縦に、ここをこっちから横に、また縦に…。

…と、やっていたらまた9個+8個が揃った。おお、ここまでは来られるようになったぞ。じゃあ残りは、上の9個か…。

ってか今日帰るんだよな。こりゃあ、適当に回して戻してを繰り返している場合じゃない。時間がないんだ。もう夕方だよ。 食事の時間ギリギリまで頑張って、回して回して戻してを繰り返してどのコマがどこに移動するかを見ながら試し続ける。 法則が…見えてきたような気がする?どうだ?

夕食が終わり、ぼくが片付け、みんながテレビを見ている間にぼくは買ってきたプリンを片手にコーヒーを飲みつつ… いや、その時間も惜しいほど。時間がない。ルービックキューブをひたすら試行錯誤。ガッチャガッチャ。

…ん、あと二つじゃないか?コレ、あと二つじゃないか?こことこことが入れ替われば完成じゃないか?でもどうするんだ? 角の二つが入れ替わってくれれば完成じゃないか?お、落ち着け。また変なことしたら、戻せなくなったらマジで時間ないぞ。

落ちついて…ここを縦に、ここを横に、ここを縦に、横に……あれ、ここを縦に持ってくれば…お?おお?おおお!?

で、できたぁーッ!!できた!できたぞ!!ルービックキューブ、揃った!揃ったぞ!!

おばあちゃんも「やったわねぇ〜ありがと〜」と嬉しそうである。揃えられたよぉおお〜!!おばあちゃーん!ぼく頑張ったよー!! 金曜日の夜中に触って、月曜日の夜にやっと!完成!!した!!揃えられるものなんだ!!ヒョオォーッ!!

…と、喜ぶ時間もなく帰宅時間。マジでギリギリ。あっぶねえ…おばあちゃんに揃ったルービックキューブを渡しながら、 「これはパズルゲームだからね。置物じゃないからね。またぐちゃぐちゃにしたらいいからね」と言い残し、 慌てて帰り支度をしてゲームソフトをカバンに詰め込み、真夜中に帰宅した…というのが、昨日までのあらすじです。

あ〜…揃ったルービックキューブ、記念に撮影しておくんだった…。人生初ルービックキューブ…すんごい達成感あったのに〜…。 ってかあまりにも手順を繰り返し試行錯誤したからなんか手が覚えている。こうやって、こうやって、こうだろ…その動きを 数百回…いや、もっとか?やりまくったよ…攻略ページ書けそうなぐらい…。

という、おばあちゃん家で最もプレイしたゲームはまさかの物理的なアナログゲームだったのであった。 おばあちゃん、崩してしまったルービックキューブを隠すんじゃありませんよ…誰も怒らんって…例えおばあちゃんがハートゴールドのデータ消したとしても怒らんよ…。

どういう状況だよ…。
2019年8月13日


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