◆ゲームの没データ紹介 ポケットモンスター金銀◆


ポケモン金銀の没データの情報を頂き、うおおおぬおおおと検証してしまったのでそのレポートです。 こんな情報を頂いたんだぜ。

金銀にはβ版から製品版に引き継がれてなお未使用の“ポケモンをボールから出した時のモーション”があります。 tcrfにはメモリの値しか載っておらず肝心のアドレスが不明でずっと確認できなかったのですが、やっと再現できました。

β版ならメモリのCA5Cを、製品版ならCB5Bを03に固定すると見られます。00で通常、01で色違い、02でβ版ホーホーのじんわりモーションになります。 (ただし02は製品版だとうまく動作しない模様)


な、なんだってー!?検証しやすく話しやすい情報に感謝いたします!!

ベータ版金銀の情報が雑誌や一部の動画しかなかった時代のことをちょっともう忘れてきてるんだけど、 そのエフェクト…確か、どれかの動画でカメックスが出てくるときに使われていたような気がする…?

没になったというか未使用の「ポケモンをボールから出したときのモーション」…それが、製品版の金銀でも残っている!? しかも、まだ見ぬ没モーションがある…!?というわけで早速検証してみました。えー、CA5Cが…ほうほう…。


まずこちらが、金銀ベータ版で「ホーホー」を出したときに見られるエフェクト。 ボワン、となって横線が入りまくっている状態から徐々に実体化していく感じです。

このエフェクトはホーホーを出したときにしか見られず、進化した姿である「ボーボー」はこうなりません。 教えてもらったアドレスをじーっと見ていると、確かにホーホーを出してこのボールエフェクトのときだけ CA5Cに「02」が入りました。ほんとだー。

このエフェクトは自分のポケモン専用であり、野生でホーホーが出てきたときやトレーナーがホーホーを出してきたときは見られません。 あくまで、主人公がボールからホーホーを出したときにのみ見られるもののようです。

さて、もう一つボールから出てくる特殊なエフェクトというと我々からするとおなじみの「光るポケモン」が 出てくるときのキラララランというアレがあります。いわゆる「色違い」のポケモンが出てきたときのエフェクトです。

だが金銀ベータ版では色違いのポケモンを繰り出したときや色違いのポケモンとエンカウントしたときはその キラララランは発生せず、「サニー」を出したときのみ見られるものとなっています。

サニーはキマワリよりも「晴れ」や「太陽」のイメージが強いポケモンで、輝いているのは納得です。 「色違い」ったって別に輝いている必要はないわけで、恐らくサニー専用のキラララランが 色違いのポケモンを繰り出すときのエフェクトに使われ、「光るポケモン」と呼ばれるようになったのでしょう。

…でも、ホーホーのまるで「ロード」されているかのようなそのエフェクト。それって、ホーホーのために作られたんだろうか…? それならボーボーには適用されないのはなぜだ?そういう感じのって「データ」っぽいイメージのあるポケモン、 例えば「ポリゴン」や「ポリゴン2」などに使われそうじゃないか…?

ベータ版の時点でホーホーがどのような設定だったのかが分からないのでそこらへんは分かりませんが、 なぜホーホーにだけそのようなエフェクトがかかるのかが謎だ…体験版でもホーホーは出てきたから、 ちょっとそういうボールから出したときのバリエーションもあるんですよというのを見せるためだったのか…?

さて、そしてそろそろ本題です。製品版金銀に没エフェクトがあるですって。 ホーホーのロードは金銀ベータ版でホーホーを捕まえて繰り出したら見られるけど、 文明の利器を駆使しなければ見られないエフェクトがある上に、製品版金銀にも残ったままだなんて…!?

まずさっきのロードホーホーの数値を実際の金銀で入れて 試してみたところ、教えていただいたとおりなんだか上手く表示されない感じでした。

ロードっぽいエフェクトにはならず相手のポケモンの下部分が点滅していきなり手持ちポケモンが現れる感じ。 色違いのポケモンを繰り出してみるとボールから出てくるエフェクトが2回流れました。 (ボワン、ボワン、と2回煙のエフェクトが出る)

なぜ金銀では表示されないのか…削って別のことをしようとしたのか、カラー対応になって処理が変わったのか?

そして、真の没エフェクト。数値「03」に対応するそのエフェクトとはどのようなものなのか…!?


ボワン、と煙が出てから海の中のコンブのようにゆらゆらと実体化。な、なんじゃこりゃーッ!!

こんなのは本当に見たことがない。ボワンの前からゆらゆらは始まっており、初めは大きく、ゆっくりと波が小さくなり 正しい表示になっていく、という感じです。

このゆらゆらが結構時間がかかり、もう正しい表示になったんじゃないか?と思ってちょっとしてからようやくポケモンの鳴き声がします。 通常のボールから出てくるエフェクトに比べると数倍の長さ。もしもこのままこのエフェクトが採用されていたとしたら ちょっとテンポが悪くなってしまいそうなのでもし使われたとしてももうちょっと短縮されていそうです。

金銀ベータ版でも同じ挙動。ゆらゆらからの実体化、 妙に遅くて鳴き声が聞こえるまでに結構時間がかかる。

ゆらゆらからのハネエイちゃんの悪魔の顔は結構ダメージが大きいです。主人公のメンタルに。

「00」が通常のボワン後に拡大、「01」がサニーや色違いのポケモンのキララララン、「02」はホーホーロード、 「03」はゆらゆらコンブ。「04」以降は全部ゆらゆらコンブになり、他に没になったエフェクトはないようです。たぶん。

ベータ版金銀の時点でこれだけのエフェクトのバリエーションがあったのに結局製品版で使われたのは 通常とキラララランのみ。ホーホーロードとゆらゆらコンブはどのように使われる予定だったのだろうか…?

というか、これだけバリエーションを持たせて「04」以降にももっともっとパターンを作る予定だったとしたら、 ポケモンのイメージによって種類によってエフェクトを変える予定だったということなんだろうか。 後にボールごとにエフェクトが変わるようになったけど、それの前身なのか…?

サニーがキラララランということは他にも光り輝くポケモンに使われる予定だったということか? 虹色に輝くホウオウはベータ版で繰り出してもサッパリ輝かないけど、筆頭候補ではあるよな…。

でもちょっと特別感が出すぎか?だから超レアな色違いのポケモン専用のエフェクトにリサイクルされたのかもしれない。

ホーホーロードは先ほど言ったように「データっぽいポケモン」に使われる予定だったとすれば納得です。 だが、あまり該当者がいないだろうか…?そういえばと思い出してカメックスを出してみたけど普通のエフェクトだった…。

最後のゆらゆらコンブは、あのゆらゆらが煙ではなく「水の揺らめき」を表現するものだとしたら 「みず」タイプのポケモンに使われるとしっくり来る気がします。煙ならゴーストタイプもアリか…?

どういう風に分けるかはちょっとパターンが少なすぎて分からないけどとにかく、ポケモンを繰り出したときのゆらゆらコンブエフェクトは 通常プレイでは見られない没データ、没エフェクトです。情報を下さった方、どうもありがとうございました!!



◆次の日の追記◆

ちなみにクリスタルではアドレスはC67Dでした という情報も頂いたのでクリスタル版でも試してみました。 ゲームのデータがまだ残ってて驚愕。そういや消しちゃったけど途中までプレイ日記書いてたんだよな…。

クリスタルバージョンでも金銀と同じように「03」はゆらゆらコンブ。 そして金銀ベータ版でしか見られないホーホーロードはちょっと点滅する周期や色が違うけど ちゃんとホーホーロードにならないところは金銀もクリスタルも同じでした。

「03」以降の数値も一応見てみましたが、さらなる没モーションが「04」に増えている というようなことはなく03〜FFまで全部ゆらゆらコンブでした。

つまりクリスタルでポケモンを繰り出したときのモーションにもっとバリエーションを増やす予定はなかったということか…。 ゆらゆらコンブもリサイクルされる予定はなかったということのようです。

最後にお詫び。なんかコンブコンブうるさかったですが至ってまじめに検証しました。本当です。信じてください。



◆2020年1月22日の追記◆

これは「ポケモン金銀の没データ」の紹介のページですが、 「ベータ版ポケモン金銀の没データ」を紹介するところとして「使われなかったエフェクト」のページを作成しました。

ベータ版金銀の話題ですが、エフェクト3種を動画で掲載しているのでよかったらご覧ください。
2019年3月4日


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