聖戦の系譜の没データ紹介の2ページ目の続きですが、 そのページとこのページの間にいくつか没データ紹介ページを書いているので 聖戦の系譜の攻略ページからこのページに来た場合は一応 スーファミの没データ紹介ページの目次から 見ていないページが無いか後でご確認ください。 没「じょうたい」を調べてから没テキストをちゃんと調べるまでに5年ぐらい 空いているもんだからこんなことが起こる…!! …というわけで、ファイアーエムブレム聖戦の系譜のテキストデータを改めて調べていたらなんと「アルバイト」に 関係しそうな没テキストを発見してしまいました。さらに没テキスト発見と同時に動画にもしてしまったので このページの動画バージョンはこちらで見られます。是非どうぞ。 それがこの「この店では武器を持ってないやつは/やとえないんだ/ ちょっとわけありでね」というセリフ。 このデータがあったのは城下町の店の人たちのセリフの中の、 闘技場の人のセリフの真っただ中。口調から判断しても闘技場の人のセリフと考えてよさそうです。 「雇えない」というのは…どういうことなのか?雇われたらユニットは何をすることになるのか? シグルド軍、またはセリス軍は明確な目的を持って行軍しているところであり、 闘技場で正社員として働くのは不可能です。 となると、考えられるのは…アルバイトとして雇われるという雇用形態。 この没テキストは「武器を持っておらずアルバイト不採用」のパターンのセリフと思われますが、 元はきっと「武器を持っていたのでアルバイト開始」のセリフもあったはず。 現在の闘技場の人のセリフに上書きされて消えてしまったのか、 あともう数パターンあれば「アルバイト」についてつかめたかもしれないのに、無念…! …と、思ったら動画にころころイモムシさんから、こんな有力なコメントを頂きました。 「ティアリングサーガで自軍ユニットにバイトをさせられる時期があるのは 『アルバイト』状態が元ネタなのかな」 なんですと。あの、ティアリングサーガに「バイト」要素があるですと!? 今までいろんな没データを調べたりベータ版を検証してきた身としては、 これは続編による没案のサルベージなのではとめちゃめちゃひしひし感じます。 自分は恐れながらティアリングサーガは今のところ動画を少し見たことがある程度で未履修なんだが、 「ティアリングサーガ バイト」で少々検索をかけてみたところ 民家で武器屋か道具屋のアルバイトを募集しており、バイト中は戦いに加われないけど 店のものが少し安く買えるなどのメリットがある…みたいな要素らしい。 「武器を持ってない奴は雇えない」という聖戦の系譜のバイトと完全に一致する内容ではなさそうにしても、 「バイト中は戦いに加われない」ことを表すのが「じょうたい:アルバイト」に通ずるものがある気がします。 JAさんからのコメントで「闘技場で負けた場合、治療の状態異常にして治るまで行動不可にする予定だったのかも」 という非常に鋭い見解も頂き、もしかしたら「ちりょう」と「アルバイ」はどちらも闘技場関係だったのか…!? とも考えました。 動画では「じょうたい」の種類の番号については話さなかったけど「アルバイ」は「スリープ」や「バサーク」よりも 先に入っているので元は「じょうたい」は「アルバイ」や「ちりょう」と表示させるものであり 元は「サイレス」などの状態異常を示すものですらなかったのかも…とも思います。 ちなみにマップ上で「サイレス3」や「バサーク2」などの 状態異常はユニットにカーソルを合わせると表示される名前とHPのうち、 HPの部分が状態異常+残りターン数と点滅するように交互に出ます。 だけど「ちりょう」や「アルバイ」はターン数が表示されるけどマップ上で上の画像のように表示されることはありません。 また、本城では「ちりょう」は元から4文字なのでそのままだけど 「アルバイト」が正しく表示されるというのももしかしたら元は「ちりょう」と「アルバイト」は 本城にいる時にのみ表示されるものだったのではとも感じます。 闘技場で負けると「なんだ負けちまったのか、怪我を治してまた来いよ」と言われますが、 実際にHPが1になり、「ちりょうのつえ」ともいえる「ライブの杖」などでHPを回復させてまた 闘技場に挑めば乱数も変わっていて勝てるかもしれない、それが闘技場での戦い方の一つではあります。 だがこの「怪我を治して」が「じょうたい:ちりょう」を指すものだと考えるとそれはそれでしっくりくる気がします。 元は「闘技場」は武器を持つものが雇われ「アルバイト状態」になり、恐らくはお金が稼げるシステムだった。 アルバイト=戦うことかは不明。それとは別件かも分からないが、闘技場で戦って負けたユニットは 死なずに「ちりょう状態」になり、残りターン数が表示され、「ちりょう状態」でなくなればまた闘技場に挑める。 だがそれらの要素が没になり闘技場は現在のシステムに変更され、HPが1だろうと再挑戦できるようになった。 同時に「アルバイト状態」と「ちりょう状態」が没になり、その領域は魔法の杖などによる 状態異常を表す部分として用いられた…とかだったり…? 思えば前作である「紋章の謎」では闘技場でマジで死ぬというシステムでした。 それを緩和、だけどそのユニットが数ターン使えなくなるペナルティとして「ちりょう」が 考えられたのだとしたらすごく納得です。 ただしこまめにセーブができる聖戦の系譜ではあまり意味を成さないので「ちりょう」システムは没になったのかも。 時を経て、ティアリングサーガで「アルバイト」が復活していたとしたら、それはそれでアツい…! あとパタオさんからのコメントで 「トラキア776」で、捕獲した状態でのクリアが外伝に進む条件になっているドラゴンナイトの敵将がいますが、 彼のセリフに「アルバイトも楽じゃないぜ」というのがあったと思いますという情報も頂きました。 トラキア776で既に復活の兆しが…!? ファイアーエムブレムの世界で、アルバイトという発想は脈々と受け継がれていたのかもしれない…。 シグルドが飲食店でディアドラにエリートリングを持たせるためにアルバイトをする世界もあったのかもしれない…。 |