なんと、リップブルー姫様じきじきに、開発中のヨッシーアイランドについての情報を頂いてしまったのである… 身に余る光栄…!!
プロトタイプ版のヨッシーアイランド、その名も「スーパーマリオブラザーズ5 ヨッシーアイランド」というらしい。 す、スーパーマリオブラザーズ…!?ヨッシーが主役だが、本来は「スーパーマリオブラザーズ」のナンバリングタイトルの一員だったのか! ヨッシーアイランドの正式名称は「スーパーマリオ ヨッシーアイランド」だけど、まさか「ブラザーズ5」が削られた結果だったとは…。 そしてお見せくださった動画様がこちらです。このページでは、そちらの動画様をキャプチャした画像を使わせてもらっています。 効果音やBGMは恐らくまだ出来上がっていなかったのか、スーパーマリオワールドのものが主に使われているようです。 音は後で差し替える予定、というのはよく分かる感じです。 さて、細かく見ていく前に我らがよく知る「ヨッシーアイランド」のオープニングをおさらいしてみましょう。 「むかし、むかしのおはなしです。あかちゃんマリオと ヨッシーのはなしです」 という語りから始まる、「スーパーマリオブラザーズ」などの過去の物語。 マリオとルイージの双子の赤ちゃんを運ぶコウノトリが、一族に災いを運ぶ者として二人の赤ちゃんを狙った カメックに襲われてルイージはさらわれ、マリオは「ヨッシーアイランド」を歩くヨッシーの背に落下。 双子のフシギな力のおかげかルイージの居場所がなんとなく分かるマリオが指差す方向と、コウノトリが使っていた地図を頼りに ヨッシーはかわりばんこでマリオを運ぶことにしたのでした…と、いうようなのが「ヨッシーアイランド」のストーリーです。 さて、ベータ版ヨッシーアイランドは…。 「これはまだ マリオが、うまれるまえのおはなしです。」 という語りから始まり……生まれる前!? い、いやいや!?生まれてはいるんじゃないか!?生まれた双子の赤ちゃんをコウノトリはくちばしにくわえては いなかっただろうか!?マリオとルイージの両親が住む地へコウノトリは向かっているが、 あの玄関先に赤ちゃんを置いて飛び去り、両親がそれに気づいたときが二人の生誕ということか!?ジャッジはそこなのか!? 確かに「ヒーローたんじょう!」とエンディングでは表記されるが…でも、「うまれるまえ」ではないんじゃないか!? スペースはたっぷりあるから、「これはまだ、マリオがちいさな あかちゃんだったころの おはなしです。」とかでいいんじゃないか…!? 「夜明け前の暗い空を、コウノトリが 大慌てですっ飛んでゆきます。そのくちばしに双子の赤ちゃんをしっかりとくわえて、急ぐ急ぐ!」 というのが、ヨッシーアイランドにおける次のシーン。 コウノトリのくちばしにはマリオとルイージがくわえられており、心配なほどグオングオン揺れています。酔わないか。 さて、このシーンはベータ版だと…? 「コウノトリが、みらいのヒーローになる ベビィーマリオを、はこんでいました。 そのときです、なにかがむかってきます。」…と、いう感じ。うん…ちょっと違うが、まあ内容はそうか。 現在の「ベビィマリオ」という表記ではなく、初期は「ベビィーマリオ」と伸ばしたようです。 …というか、ちょっとこの時点で少々嫌な予感がします。夜が明けてきて、コウノトリの姿が鮮明に見えるようになると…。 空のグラデーションが美しいですね。そしてコウノトリのくちばしにくわえられている赤ちゃんの包みは…ひとつ。 あれ?おや?おやおや?ルイージはどこへ行ったのでしょう?? 参考までに、ヨッシーアイランドでの同じシーンです。くちばしの先には、 二つの赤ちゃんの包みが見えますね。ベータ版では、どう見ても一つしかありませんね。 おやおやおや?ルイージはどこへ行ったのでしょう?? ヨッシーアイランドでは「その赤ちゃんいただくぜー!」でしたが、 ベータ版では「そこのあかちゃん いただくぜー! マリオを さらいに むかってきます!」 となっています。マリオをさらいに向かってきています。ルイージをさらいに向かってはきていないようです。 そしてヨッシーアイランドではコウノトリとカメックがすれ違い、カメックはルイージをさらっていき、マリオが落下。 「そいつは、すれ違いざま赤ちゃんをひったくってゆきました。 あっ… なんということでしょう、赤ちゃんの一人が、落っこちてしまいました。」 となるわけですが…。 ベータ版では「あっ… あまりのスピードに てもとがくるい マリオを おとしてしまったのです。」 です。…手元??コウノトリ、どう見てもくちばしにマリオをくわえてなかったか…?? しかもこれだとカメックはルイージがいないのですれ違っただけで何もしていません。マリオをさらおうとしてコウノトリの手元を狂わせ、 海への落下を誘っただけです。「あまりのスピードに」とあることから、ぶつかってすらいない可能性があります。 「いっぽう ここはヨッシーズアイランド。 ヨッシーが いっぱいすんでる しまです」 …って、ヨッシーズアイランド?! ヨッシーの島、という意味では確かに正しいのかもしれないが…そうなると、ゲームのタイトルが変わってこないか…?! でも今までのテキストは大幅にヨッシーアイランドと違いますが、この画面は「ズ」があるかないかだけの違いです。 そして次はヨッシーアイランドだと「一匹のヨッシーが、お散歩中。今朝は、とってもよい天気です。」となります。 「いっぴきのヨッシーが さんぽしてます。 なにかが おこりそうな かんじです。 あ、やっぱり・・ とほほ・・ すっかりせなかになじんでしまっている このあかんぼうといい、いみありげに おちてきた、この“ちず”」 …というようなテキストがベータ版ではこのシーンで表示されます。絵はほとんど同じだけど、テキストがまったく違う。 地図のグラフィックも「杖」のようなものになっていて、変更途中のバージョン…って感じがします。 「どうやら赤ちゃんは無事な様子。よかったよかった。」というのがヨッシーアイランドのこの後の展開ですが…。 「やっぱりこのあかちゃん ちずをたよりに とどけてやるべき だよな・・・・」 …って、イヤなのかヨッシー!面倒なのかヨッシー!! でもこの後、「しまの みんなで ちからをあわせれば なんとかなるだろう。んっ、そうしよう!」 と気合を入れるので、面倒ごとに巻き込まれたくないというよりも、一人の赤ちゃんの貴重な命を預かることに対する不安の表れだったのでしょう。 さて、こちらはヨッシーアイランドのクッパ城のカメックとその手下たちの様子。 カメックのようなメガネをかけた「コカメック」が4匹いて、カメックがさらってきたルイージが床に置かれています。 カメックは双子の赤ちゃんをさらいに行ったはずが一人誘拐し損ねたことに気づいてコカメックたちに探しにいかせるのです。 さて、このシーンはベータ版だと…。 まず、床にルイージがいない。全然いないことにされている…。 そしてカメックの部下が、コカメックじゃなくてムーチョ…。 「まほうつかいのカメックは、マリオをゆうかい できなかったのが くやしくて ムーチョたちに、おおいそぎで マリオを つかまえるように めいれいしました。」とあるので、 ムーチョで間違いないようです。 実際のヨッシーアイランドではムーチョは妙に大きく描かれていて、でも特に見せ場もなかった(中ボスにもボスにもなれないし、 ヘイホーに比べるとすさまじく地味なポジション)が、まさかのカメック直属の部下だったとは…!この人選は非常に納得です。 ヘイホーは様々なバリエーションでタマゴにされるための敵としてあちこちに登場。 同僚のムーチョは、カメックの手下としてちょくちょく現れる存在感ある敵キャラとして出演。 この図式だったと思うととってもしっくり来る…! 「とにかく しまのみんなで このこを、はこんでやることにした ヨッシーたち。 いったいぜんたい どんなたびに なることやら・・・・」というのがベータ版におけるこのシーンのテキストですが、 実際のヨッシーアイランドでは「仲間のところへ向かうヨッシー」となっているのでまだ島の皆でこの子を 運んでやることは確定していません。 すさまじくどうでもいいが、ベータ版だとなぜかマリオのオムツが青い。 オムツじゃなくて青いパンツだろうか…?いや、でも生まれたばかりなんだし…ってか生まれる前らしいが…。 テキストは大幅に違えど、絵にほとんど違いがなかったヨッシーアイランドとそのベータ版「スーパーマリオブラザーズ5 ヨッシーアイランド」。 しかしマリオのオムツの色は変更。大事なポイントだからなのでしょう。 「どんな旅になることやら」というシーンではコカメックのようにムーチョたちが空を飛んでいく様子が表示され、 そして誰もいない草むらが表示され…ヨッシーアイランドではこのあとタイトル画面に切り替わるわけだが、ベータ版では…。 「つづく・・」 …って、つ、続く!? なんだこの演出は…!? …思えばこのオープニングの枠、エンディングのコウノトリが飛んでいくシーンや両親にマリオとルイージが届けられるシーンでも 表示されています。 もしかしたらこれは「物語の上映」的な演出の枠であり、ボスを倒すごとにスーパーマリオワールドのように ストーリーがテキストで表示されていくものだったのかもしれない…?「○○のエリアを抜けたヨッシーたち。ここから先は、 危険なジャングルが待ち受ける!がんばれヨッシー!」というような感じのヤツが…。 そしてタイトル画面へ。「スーパーマリオ」と書かれている部分には「スーパーマリオブラザーズ5」とあります。 実際の「スーパーマリオワールド」にはさり気なく「スーパーマリオブラザーズ4」と書かれているけど、 そのナンバリングがしっかり生きていていたのだとしたら「スーパーマリオブラザーズ5 ヨッシーアイランド」という表記は納得です。 こちらはヨッシーアイランドのタイトル画面。島の形を見て同じ角度のときに撮影してみたが、 島の形は同じだけどパーツの配置はまったく違うようで同じ写真にはなりませんでした。 タイトルのロゴは1995Nintendoの文字色が白かオレンジかの違いぐらいしかなさそうです。 …という、開発中のヨッシーアイランド「スーパーマリオブラザーズ5 ヨッシーアイランド」のオープニングとタイトル画面のお話でした。 コカメックではなくムーチョだったことには驚いたけど…そう、やはり何よりも驚いたのは ルイージの存在がカケラもないことですね…。 「スーパーマリオブラザーズ」と銘打っているのに、ブラザーがいないなんて…! マリオとルイージが双子の兄弟となり、片方がさらわれたから助けに行くというのはヨッシーがクッパ城へ行く正当な理由となり得るので 非常に素晴らしく妥当な変更だったといえるでしょう…。 じゃないと、コウノトリが使っていた地図を使うだけならマリオだけ両親の家に運ばれることになってしまう。 ルイージの存在は、名作「ヨッシーアイランド」には絶対に欠かせなかったのです…!! とりあえず、OPのみのご紹介でした。中身にも色々違いがありそうですがひとまずここでおしまいです。 リップブルー姫さま、どうもありがとうございました!! |