◆アイテム「しようきんし」について◆
らんくるさんからカンペキな考察を頂いてしまったのでそんまんま掲載してしまいます。というわけでここは頂き物ページです。


らんくると申します!没金銀の話題、盛り上がっていますね!ポケモンのことでこんなにワクワクさせられたのは、久しぶりな気がします。

伝説のスターブロブ2のページや、2p様がまとめられていた没金銀のデータ一覧を見ていて気になったことがあったので、この度筆を取らせて頂きました。

内容としては、主にアイテムのことです。お恥ずかしながら、わたしには解析等の技術が無いため、スターブロブ2に掲載されている製品版金銀のアイテムコード表や、2p様のまとめたページの情報を大いに参考にさせて頂きました。

わざわざ言ってこなくても、もう知ってるよ!という内容かもしれません。それでも、どうしても言いたかったということで、ご容赦ください(笑)。

以下、内容になります。

なお、わたしは16進数に馴染みが無いため、アイテム番号などは一貫して10進数で表記いたします。重ね重ねご迷惑をおかけいたします。

没金銀のアイテムコード表には、「しようきんし」というアイテムがところどころに現れます。「しようきんし」が入っている数値を、10進数で書き出してみます。

3 25 30 35 45 50 60 75 90 100 120 135 150 170 180 190 200 225 255

次に、初代の被捕獲度に対応するもちものの一覧を参照すると(わたしはこちらを参考にしました →http://arukuukura.blog.fc2.com/blog-entry-106.html)、「しようきんし」が格納されている数値は、被捕獲度の数値とほぼ同じであることが分かります!

これ、すごくないですか?

過去作のポケモンの被捕獲度を再利用することはこの時点で決定されており、「後で使うからどうぐのデータをここに入れないでね」という指示が出されているんです!

しかし、「ほぼ同じ」と表現したのは、双方に多少の齟齬が見られるからです。これについて、順に説明いたします。

・ピカチュウ版のハクリュー、ユンゲラー、ピカチュウの被捕獲度の数値に対応する「しようきんし」が存在しない。

これについては、スターブロブ2で過去に触れていらっしゃる通り、「金銀のアイテムコード表が先にあり、それに従ってピカチュウ版を作った」からだと推測されます。アイテムコードを設定していた時にはピカチュウ版の構想は無かったと考えれば、これらの数値が存在しないことは不自然ではありません。


・ポケスタ2にて、特定条件を満たすと入手できるポケモンの被捕獲度に対応する「しようきんし」が存在しない。

上記の理由と同じだと思われます。ピカチュウ版とポケスタ2は同年発売なんですね。


・ニドラン♂♀の被捕獲度である「235」の数値に相当する「しようきんし」が存在しない。また、どのポケモンの被捕獲度とも一致しない「135」の「しようきんし」が存在する。

これに関しては……ゲームフリークには大変失礼な邪推をしてしまうことになるのですが……「235」と「135」を取り違えたのでは?と考えております。

ゲーム制作の知識なんてからっきしなんですが、10進数でデータを取り違えるなんてあるんですかね?データ上では16進数で扱われているんですよね?いや、でも、「やけどなおし」と「つきのいし」の取り違えを考えると、やりかねないかもと思ってしまう……(超失礼)。

ま、まあ、あくまでわたしの推論ということで。いかがでしょうか。

163〜195の領域には「みしよう」というアイテムが連なっていますが、これは単にアイテムが未設定であるというだけの意味だと思います。意味ありげに点在している「しようきんし」が、意図をもって入れられたものであることが強調されています。

余談ですが、製品版のアイテムコード表を見ると、「わざマシン04」と「わざマシン05」の間、そして「わざマシン28」と「わざマシン29」の間に、「きのみ」のデータが入っていたかと思います。これ、没金銀の「しようきんし」の箇所が、そのまま「きのみ」に置き換わっているのではないでしょうか。



らんくるさん、ありがとうございます!異議なし!!じゃあ叫ぶんじゃない。

金銀'97の時点でポケモンの「捕まえやすさの値」は金銀で使われることが決まっていた、だがそのアイテム名と効果はまだ決まっていなかったというのが「しようきんし」という「ここは埋めないでね使う予定だから」という感じのアイテムが存在している理由なのでしょう。

ニドランの捕まえやすさ「235」を、10進数で100少ない数である「135」に間違えた可能性というのは、なくはない・・・のか・・・??こればかりは開発者様にお聞きしないと分からない=真相は闇の中です。

とにかく、ニドランの捕まえやすさの値に対応した「しようきんし」はなく、どのポケモンの捕まえやすさの値にも対応していない「しようきんし」があるというのは紛れも無い事実であり、それを見つけてくださったのは激しくGJです。

「しようきんし」は初代のポケモンの「捕まえやすさの値」であることは間違いなく、金銀にポケモンを初代から送ると「もちもの(そうび)」を持っていたという構想までは出来上がっていたんだろうと思います。

素晴らしい考察でした、丁寧に文章を書いてくださったので作業がとてもスムーズでした。ページごと頂いてしまったようなもので恐縮ですが、感謝いたします!ありがとうございました!!



・・・さて、そしていざ金銀で使われた「しようきんし」の数値のアイテムだけど、「ひかりのこな」、「メタルパウダー」、「まがったスプーン」、「でんきだま」などの初代から連れてきた場合にしか入手できないアイテムはまあ、まあいいとして・・・。

意味深な名前だが換金することしかできない「きんのはっぱ」と「ぎんのはっぱ」、特にレアでもないが初代から連れてきた多くのポケモンが持っている「にがいきのみ」、あとは「わざマシン」がいくつか・・・だが、金銀の通常プレイでも手に入る。

う、うーん・・・金銀単体でゲームとして成立しないといけないから難しいところだったんだろう。キーアイテム(ゲーム進行に必要なアイテム)を初代から持ってこさせるわけにはいかないし、素晴らしいアイディアでも「オマケ要素」にとどめることしかできなかったのかもしれない・・・。

でも、「はっぱ」系や「かわらのかけら」はもうちょっと高値で売れてもよかったのでは・・・。という、「しようきんし」と「捕まえやすさの値」の関係のハナシ+ニドラン疑惑のハナシでした。色々と、ゲーム制作というのは連携が大変なんだなあと実感したのであった・・・。

2018年6月10日


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