没テキスト紹介ページが無事に書き終わったわけだが、 その中でちょこちょこと「初期トレーラーでは」という発言をしていました。

その初期トレーラーの動画のうちの一つは「NINTENDOスペースワールド2001」で 公開されたという、まだタイトルが「マリオサンシャイン(仮)」 という名称だった頃の開発初期も初期の頃のゲーム紹介動画のことでした。

その動画はなぜか大昔に見たことがあり、スーパーマリオサンシャインを買う前からすでに知っていました。 順番がおかしい。YouTubeで検索してみたところ、昔確かに見た動画と同じものを発見。コレです。


どういうシチュエーションで録画・撮影されたものか不明ですが、ちょっと画質は時代を感じられるテイストです。 しかし動画だからこそわかるものもある。開発中の「ポケモンスナップ」だって なかなかの画質だったうえに無音だったけど興味深い発見だらけでした。

というわけで、動画をコマ送りにして細部を見て思ったことをとにかく羅列していってしまいます。 動画様の画質は素材そのまま、もう変えることはできないものなので ちょっとぼやけちゃったりしているものもありますがぼくらには心の目があるので何とかなります。 張り切ってまいりましょう。

静止画を掲載していきますが、動画を撮影しているのでその1コマに情報が収まりきらないこともあるし、 静止画にするとブレて見えてしまう部分もあります。情報量の多い動画とあわせてお読みください。

というわけで南国風のマリオBGMと共に始まるプロモーションビデオ。 マリオが路地を走っているところが映ります。 これだけで何もかもが違います。

まず、右上のメーター。これは恐らく「水の残量」です。 製品版では右下にノズルの種類と共に表示されますが、 元は「太陽」をかたどっていると思われる丸いメーターだったようです。

そして左下に「41」という数字と共に表示されているのが 「ソルコイン」だと思われます。 開発中の画面だからか既にストーリーが進んだ状態のデータでプレイしているところを 録画したものなのか、41枚って結構な数のような気がしてしまいます。

遠すぎて分かりづらいですが、路地の左側に白い屋根のワゴンが見えています。 アレは没テキスト紹介ページでも登場した、製品版のデータ内にも存在しているが 使われていない没オブジェクトの「アイスクリームのワゴン」です。

周囲に人はいないようだが、売り子みたいなキャラが近くにいるものではないのか…? 無人販売なのか?アイスなのに…?!

次のシーン、静止画にするとブレまくってしまってますが何がいるか、 何があるかは何となくわかる…?何やら大きな入り口があり、 その前には青くて全く同じ姿をしている数名のモンテ族が立っています。

さっきの路地の映像の左に見えていた階段とこの入り口の前の階段は同じものです。 映像が一瞬カットされているだけでしょう。

製品版だと移動中は所持している青コインやシャインの数は画面外に行くけど、 この頃はどんだけ動いていても水の残量とソルコインの枚数は表示されたままだったようです。

次に映るのが屋根の上を歩いているシーン。建物のサイズや道幅、船が停泊している海が見えているところからも、 この映像は「ドルピックタウン」のものだと思われます。

今までのシーンと違ってソルコインは0枚、水の残量はわずかです。 そして地面にはやたらとカラフルな汚れが広がっていて、 右奥からは巨大な敵がのしのしと歩いてきています。

この敵は「ヒノクリ」という名前。 製品版にも残っている没敵で名前だけはプレイ前から知っていたんだけど自分で調べたことはなく、 改めて検証してみたら「hinokuri2」 という名前を確認できたので本当にソイツの名前は「ヒノクリ」というようです。 (ただ、「2」がついたものしか見つけられず ◆後日追記⇒「2」がつかない「hinokuri」というものも発見。よかった。 つまり少なくとも2パターンのヒノクリが存在しているということのようです)

没データのヒノクリは小さな敵を生み出すという動作をしますが、 ベータ版のこの映像でもヒノクリの足元に小さな敵の姿が確認できるので この頃からヒノクリはクリンを生み出しながら汚れも生み出しながらのし歩く敵キャラだったのかもしれません。

次のシーンでは建物の間を壁キックで登って屋根の上に着地しています。 屋根が南国仕様や異国情緒を感じるものではなく瓦の屋根なのが 少々β版感がある気もします。

右の奥には大きな山「コロナマウンテン」が見えていて その手前には一瞬ですがまた「ヒノクリ」が歩いているところが確認できます。

壁キックができる建物の間隔と コロナマウンテンの位置関係から、製品版のこの辺りっぽいです。 完全に作り直されているドルピックタウンだが、 動画で見る限りかなり面影は残っています。

次に映るのは道を走っていくマリオ。よく見ると 左の曲がり角に麦わら帽子をかぶっている女の子らしき人物が立っているのが見えます。

ドルピック島で暮らす人たちがモンテ族のはずなので、 避暑に来ているっぽいこの服装の少女は恐らく観光客。

没テキスト紹介ページに出てきた「ニコ」ちゃんかどうかは定かではありませんが、 ニコちゃんはマリオが初めて会うときは彼女はアイスを食べていて 「昼間なのに暗く感じる場所」にいるはず。

この子は日陰にいるようですが、ここに立っていて「昼間なのに暗い」と勘違いするということはなさそうだし 一連のイベントが終わったらニコちゃんはドルピックタウンから移動していそうなので もしかしたらこの子はニコちゃんとは別の登場人物なのかもしれません。

動画内で話しかけてくれてたらスゲーありがたかったんだけどなあ…! はかどるんだけどなあ…!!

右に見えている階段の建物は先ほど映った青いモンテ族が数名立っている場所と同じで、 少女はモンテ族の方を向いて立っているようです。

次は汚れた地面にクリンが歩いているところを横切って坂を下りていくシーン。 ゲーム的には問題ないけど現実世界だったら危険すぎる勾配です。コケそう。

画像だと見切れてしまっていますが、先ほどの少女の横を歩いていたシーンでは ソルコインは41枚で、この坂を下りるシーンでは0枚です。

坂を下りていくとタルが一つ置いてあり、そこで行き止まりになっています。 画質のせいで細部は分からないけど、製品版のタルとそこまで違いはなさそうです。 少なくともサイズは同じに見えます。

水場(港)の近く、1段下がったところの行き止まりにオブジェクト…というと、 「太陽の門」の下にあるこの木箱が配置的に似ていると 動画を見た時に直感的に思ってしまいましたが シチュエーションが似ているというだけで同じ場所かは分かりません。

次のシーンは道の向こうからヒノクリとクリンが歩いてきているところ。 ヒノクリの足元には汚れが見えるので、ヒノクリがドルピックタウンの あのカラフルな汚れを生み出しているんじゃないかと思います。

そしてこの植え込みと山か丘のようなものが奥に見える場所というのが ドルピックタウンにはないのが困りもの。ここはどこなんだろう…?

「太陽の門」がなかった時代のドルピックタウンに似た地形があったのかもしれないが、 一番似ている気がするのはドルピックタウンではなくビアンコヒルズの「おおふうしゃ」に続く道。 壁のテクスチャも似ているし、色は違えどポール的なものも存在しています。

全く同じマップ構成ではないかもしれないが、 ビアンコヒルズのこの道の感じにリサイクルされたのかもしれません。

次に、またモンテ族がいっぱいいる建物の前のシーン。 青いモンテ族に囲まれていますが、そこでマリオはすかさず反転ジャンプで脱出。 左に見えている建物は入り口が真っ暗で中が見えないようになっている辺り、 その入り口に入ると別のマップに切り替わる場所なんじゃないかと思います。

ところで「モンテ族」というのは開発中から変わっていなさそうだと思っていましたが、 比べてみるとデザインは同じだけど作り直されているようにも見えます。 特にスカートの長さが全然違って、開発中はかなり短く 太ももが見えんばかりのミニっぷりです。 さすがにこれは教育によくないと親御さんからのご指摘があるかもしれません。 納得の変更といえるでしょう。

モンテ族のど真ん中で反転ジャンプをしたシーン。 高い位置が映り、ポール(街灯?)の上にソルコインが置かれているのが見えます。 さらに、左奥にコロナマウンテンが映ります。

さっきから何度も映っている左の建物は扉がないのに中が真っ暗。 もしこれが中をくぐって通れる「門」のような存在だとしたら こんなに真っ暗なのはおかしいです。大きな入口だし 重要施設といえば「ドルピックタウン駅」だったりするのか? それとも市長がいることは確定しているので市庁舎とかだろうか…。



とりあえずここで前半戦はおしまいです。 たった50秒の動画(ゲーム画面が映るのは40秒ほど)の動画だが ここまで製品版と違うと話すことだらけでまだまだ続いてしまいます。 というわけで中盤戦である2ページ目に続くようです。

2022年3月22日


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