◆ファイナルファンタジーV◆
FFシリーズの最高傑作



発売日:1990年4月27日   発売元:スクウェア   ジャンル:RPG
値段:8400円   おすすめ度:4.5(アイテム変化技はすごい)


一人のグルガン族の男は、静かに語った。「この大地震でさえ、単なる予兆に過ぎぬ。」と。 何者かが、世界の源である4つのクリスタルの1つである土のクリスタルを、地中深く引きずり込み、大量の魔物を生み出したのだ。 そんな大きな震えも、これから起きるものに比べれば、ひどくちっぽけなものである。

その仕掛け人は、偉大な大魔道士ノアの三弟子の1人、魔王ザンテであった。 ノアは死ぬ前、ザンテと同じ弟子であるドーガとウネに、それぞれ大いなる力を与えた。 ドーガは魔力、ウネは夢の世界を、そしてザンテは人間としての命を与えられたが、ザンテはそれを不服として2人と袂を分けた。

彼は、クリスタルタワーの周りにある古代民の迷宮で、そこにある装置と土のクリスタルを使って大地震を起こし、世界のほとんどを海に沈めた上に、人々をも石に変えた。 ザンテの起こした事実は、とてつもなく大きく、かつ深く、暗く、そして悲しい。 だが、希望はまだ失われていない。4つの魂が、光に啓示を受けるであろう。そこから、全てが始まり…。


これより少し前、ウルという名の村の長老トパパに育てられた4人の孤児は、大地震のあとにできたウルの北にある洞窟に、 冒険気分という形で探検しにやってきたが、うっかり落とし穴に引っかかり、洞窟の最深部まで落とされてしまう。 最初は、探検の責任を他人に押し付ける形で争っていた4人だったが、そのさなかに突然現れたモンスターとの戦闘後に、 何としてでも洞窟から脱出することで一致、洞窟の中心部である謎の祭壇にたどり着く。

そこで4人は、祭壇の部屋に現れた邪悪なモンスターを倒し、祭壇に祭られていた風のクリスタルの恩恵を受ける。 クリスタルは、残り少ない力と希望を4人に分け与え、光の戦士としての使命と世界に散らばっている4つのクリスタルの力で、 大地震に現れた大いなる闇を振り払い、闇を呼び起こした大本を倒すことを語った。

4人は、いずれ立ちはだかる邪悪な力に立ち向かい、光の戦士としての使命を全うすることを心に誓った。 クリスタルの光を、大いなる希望に変えるために、大地震で崩壊した世界を救うために…。


FFシリーズの第3弾で、2006年にはDS版が発売されるなど、20年近く経った今でもFFシリーズ最高傑作の声が高い。 しかし、情報公開度について発売近く前は、ほとんど0に近かかった。 1989年の10月に、V発売が発表されたものの、内容はほとんど公開されなかったため、ユーザーの間は未知の作品程度しか認識されなかった。

だが、翌年の3月頃に情報が知れ渡るや、各ゲーム雑誌ともこぞってFFVの特集に躍起になり、前人気はいやおうもなく高まった。 実は、初めての特集時におけるFFVの完成度は90%近くであり、一般にゲーム画像初公開時は開発中なのが普通なのだが、 ほとんど完成した中でのFFVの公開は、ゲーム業界にとって寝耳に水だっただろう。


ただ、別の観点から言えば、スクウェアがタイミングを見計らって、FFVの情報を公開したという考え方もある。 というのも、FFシリーズのライバルであるドラクエシリーズのその年の最新作Wは、発売前はもちろん発売後も攻略という形で、情報を多く流していた。 したがって、この時期に情報を公開しても、ドラクエWに押しつぶされる可能性は大きいため、ドラクエW人気がやや収まった3月頃に、FFVの情報を公開したものと考えられる。

これにより、売り上げがFFシリーズ初のミリオンヒット(約140万本)となったものの、ドラクエWの出した約300万本に遠く及ばなかった。 もっとも、『売り上げ=人気』という図式はここでは当てはまらず、人気においてはドラクエWより凌駕していた。

この情報公開の遅さのおかげで、ドラクエWに押しつぶされずにアンチドラクエの地位を、シリーズの固定化と共にゆるぎないものとなった。 同時に、FFVの登場から1994年のYまでの5年間、毎年1本という形で新作を発売し(1993年は外伝版となる『ファイナルファンタジーUSA ミスティッククエスト』)、 徐々にFFシリーズの人気を上げていくことになるのである。


Vにおける大きな要素といえば、クリスタルと多彩なジョブだろう。Tに登場したジョブに加えて、新たに数十種類のジョブが登場した。 ジョブ1つにしても、ほとんどが個性的なものばかりで、主にすばやさだけがとりえだったシーフには、戦闘の特技として『ぬすむ』が加わるなど、使えるジョブが多くなった。

Tのように、設定したら最後2度と別のジョブにチェンジできないのに対して、Vではいつでもジョブチェンジができるが、 そのためには戦闘後に金や経験値と一緒に入手する、キャパシティというものを集めなければならない。 チェンジしたいジョブの消費量に達しなければならず、チェンジするジョブと今なっているジョブによっては、必要なキャパシティが違ってくる。

これをよく表しているのが、戦士系ジョブから魔道士系ジョブにチェンジすることで、2つとも相反しているがために必要なキャパシティの量が大幅に増大し、 後半に入手できるジョブほど必要量が比例的に大きくなる。

例えば、風のクリスタルで手に入る戦士から、土のクリスタルで手に入る魔人にチェンジすれば、50以上のキャパシティを必要なのだ。 もちろん、同系のジョブチェンジならば消費するキャパシティが少なくなるが、2系ともゲームを進めるのに重要なため、常にキャパシティを多く貯める必要がある(255までが最大)。


新たなジョブ獲得には、クリスタルの力を得なければならず、最初は最弱なジョブであるたまねぎ剣士からスタートする。 もちろん、レベルが99になれば全てのパラメーターが最高となり、99にならなくても熟練度の高さによりそれをカバーできる。

ジョブの熟練度は、前作の武器や魔法のようにジョブを使い続けることで上がっていき、能力が増す(主に攻撃力や魔法の威力)と同時に再び同じジョブにチェンジする際、 消費するキャパシティの量が減っていき、最終的には消費せずにチェンジできる。

今作の成長を、再びレベル制にしつつジョブの成長を熟練度にしたのは、前作の成長システムを捨て切れなかったと同時に、 前作では難解だったシステムをもう一度プレイヤーにわかりやすくするために導入したものと思われる。 前作で不評だった熟練度が、ここでようやく実を結んだ結果といえよう。


戦闘も大幅に進化し、かつスピーディーになった。 ダメージなどの数値表示は、ウィンドウではなく戦闘場面で表示され、ダメージは赤が回復は緑で表されるようになり、スピーディーさが増した。 また、自分の攻撃目標がなんらかによりいなくなった場合でも、自動的に他の敵に攻撃できるようになっている。

もっとも魔法の場合は、攻撃対象が違う種類の敵に代わったときのみ、攻撃対象変更はないが。 その魔法は、新たにグループ攻撃が可能になり、前作からの全体攻撃と今作からの魔法の装備と取り外し、MPから回数への使用制限とあわせて、魔法の戦略性が大幅に増した。

そして何より、FFシリーズ定番である召喚魔法が、Vから登場したということ。 といっても、グラフィックや威力が派手というわけではなく、召喚魔法自体白魔法と黒魔法に分かれていて、どちらかが出るのはランダムでしかない。

FFシリーズ定番の効果が出るのは、終盤で入手できる2つのジョブで使わなければならないため、それまでは黒魔法で十分代用できるが、本来の威力が出ればそれこそ黒魔法より役に立った。 ただし、白魔法と黒魔法は装備できないうえに、1レベルごとの召喚魔法は1つしかないため、本当に実用的になるのは終盤の終盤という遅さであった。

それ以外の従来からの定番では、チョコボに新たにでぶチョコボが加わった。 早い話が、ドラクエシリーズにおける預かり所であり、主にチョコボの森に生息している。 チョコボの森は、前作と違ってわかりやすい形で発見されやすくなっていて、チョコボ自体の数も前作よりかなり多くなっている。


でぶチョコボの出現方法は、ある場所を調べると「なんかチョコボくさいぞ」というメッセージがでて、その場所にギザールの野菜を使用する(Bボタンでアイテムが使用できる)。 もちろん、ギザールの野菜はある程度ゲームを進めなければ入手できず、それ自体金がかかるとはいえ、預かり所と違って種類で預かってもらえるので、99個のアイテムでもまとめて預かってもらうことができる。

飛空挺は、前作まで1種類だったのが、4種類と大幅に増え内容もバラエティ豊かになった。その一方で、全て山を越えることができなくなった。 もちろん、終盤で入手できる巨大船インビジブルは、幅が狭い山のみ越えることができる。

そのインビジブルは、でぶチョコボのほかに宿屋、道具屋や武器屋などといった自販機が揃っている、まさに移動する街である。 2番目に入手できるエンタープライズは、最初は船だが中盤に入手するあるアイテムで、飛空挺に変形できるが、元が船なので陸地に着陸できず、しばらく後にイベントで消失する。

次に入手できるノーチラスは、元のイメージが潜水艦なため、あるイベントで潜水することもでき、潜水でしか入れないところもあり、ここで海の戦闘だけでなく深海の戦闘も用意されている。 ドラクエシリーズでも、後に深海での戦闘が用意されているが、それはYになってから。

なお、一番早い飛空挺でも有名で、ある場所にたどり着くためには、ノーチラスのスピードが必要なのだが、飛空挺で初めて戦闘をすることになった。 インビジブルも同様で、暗黒の洞窟やクリスタルタワー周辺でも戦闘に突入するが、戦闘前に敵全員に援護射撃してくれるので、全滅できるほどの威力はないが、 インビジブル入手後にはそれらの敵自体かなり弱くなっているので、戦闘がかなり楽になる。 深海戦はもちろん、空中戦といったいろんな場所の戦闘でも、ちゃんと背景が描かれているので、プレイヤーはその実感に沸くことができた。

ストーリーの根幹も、やはり前作同様サブキャラが主人公達のために、自らの命を犠牲にするイベントがいくつかある。 といっても、前作のように次々と人が死んでいくものではないため、そのイベント自体少なくなっている上に、本当に自己犠牲のイベントを最初に見られるのは、ストーリー中盤になってから。

そんな中で、もっとも感動的だったのが、終盤である重要アイテム2つを手に入れるために、ドーガとウネと戦わねばならないということだ。 2人と戦うことで、その2つのアイテムは生まれるという筋書きなため、この悲劇はある裏技を使わない限り避けられない。 それでも、終盤で2人とも霊体で登場するため、ストーリー的に意味はないが。

やはり、生き返らせる手段を持ち合わせていながらそれができない様は、前作同様プレイヤーの批判を浴びることになり、次回作では『戦闘不能』と言う形に改められた。 特にフェニックスの尾は、序盤でも入手する機会が多いのに、イベントでそれを使えずに重要人物が死んでいくのは、相当ストレスが溜まるもので、 人様の死を利用することであまりにも安易に感動させている感じが強いが、前作と比べれば人が死ぬ数は数人程度しかいないので、こういった手段も致し方なかったのだろうか。


ゲームで死んでしまう重要人物の中には、主人公達と行動するサブキャラも含まれており、サブキャラ全て冒険の途中で別れることになる。 このあたり、前作と少々似通ってはいるが、サブキャラは戦闘に参加せず主人公達に後ろからついてきている。

Bで話しかけることもできるので、そのキャラの性格を垣間見ることができ、ことあるイベントごとに台詞が変わるキャラもいるので、 キャラの性格だけでなくこのゲームの世界観もわかりやすく説明できるようになっている。

壮大な冒険への演出方法も、T同様に引き継がれており、ゲームスタート時にタイトル画面が出ていないことと、 そのタイトル画面が風のクリスタルの恩恵を受けた直後に表示されるあたり、前作の表現と比べてその壮大さが身にしみる。

しかもVは、セーブができない洞窟からのスタートなので、タイトルまでの冒険自体序章に過ぎないことが、 Tよりも重くそして壮大な物語の幕開けであることを、プレイヤーに思い知らせた。


もう1つ、FFVにおいて外すことのできない話題が3つある。 1つは、99個所持しているアイテムを、戦闘終了後に同じアイテムを入手することでできるバグ技のことで、それのもっとも有名なのがアイテム変化技である(他にはレベルアップ技もある)。 何しろ、ゲーム中に1つしかないアイテムを、複数入手することができるのだから。

最も99個にしやすいアイテムといえばポーションで、10個までまとめ買いすると1個買うより安くなるとはいえ、それを準備するにはそれ応の準備をしなければならない。 ポーションが99個になれば、序盤でもその裏技の使用が可能になり、ウルの村の北にある洞窟(祭壇の洞窟)のモンスター全てポーションを持っているので、 簡単に強力なアイテムが手に入るようになり、それこそエクスカリバーやラグナロクなども入手できる。

アイテム変化技で、最初に入手できるアイテムといえば、オニオンシリーズが思いあたるだろうが、このオニオンシリーズはたまねぎ剣士しか装備できないものの、 それに見合った能力はあり、皮の帽子から変化させたオニオンヘルムは、売ると相当の大金を入手できるので、ラグナロクよりもまずオニオンヘルムで金を稼いだプレイヤーもいただろう。

もっとも、それらを普通にプレイして入手するには、クリスタルタワーにいるレッド、イエロー、グリーンのドラゴンのうちの1匹を倒すとたまに入手できるが、 そもそも遭遇する確率がかなり低いため、プレイヤーのほとんどは裏技でオニオンシリーズを増やしたことと思われる。


なお当時は、その裏技がゲーム雑誌に載っていなかったのだが、裏を返せば致命的なバグという認識があったのかも知れない。 それでも、この裏技を知ったプレイヤーはかなり多くいたので、雑誌に載らなくても存在を知られている裏技は、 今の情報伝達から考えれば非常にまれなことであり、そういった意味でも日本列島に衝撃をもたらした裏技といえる。 現在も、毎日コミュニケーションズが毎年発刊している大技林シリーズ(昔は徳間インターメディアが発刊)には、その裏技は載っていない。

これが2つ目の話題で、3つ目は終盤に立ち寄るクリスタルタワーにあるエウレカの存在。 終盤で入手するエウレカの鍵を使うことで、禁断の地と称されるエウレカに入れるが、別に入らなくてもクリアは可能。 だが、そこにある武器は強力なものばかりで、特に2つの隠しジョブが注目を集めた。

忍者と賢者がそれで、忍者はオニオンシリーズ以外の全ての武具を装備でき、手裏剣を装備できるただ1つのジョブ。 とても高価で、1回使うとなくなってしまうのだが、かなり強力な上に後列にいても攻撃力は変わらないというすさまじい武器であるが、アイテム変化技で仕入れた人はいるだろう。 賢者は、黒魔法と白魔法、召喚魔法の全てを使用でき、その召喚魔法も従来の威力にふさわしいものになり、ある意味序盤で入手できるジョブ赤魔道師のパワーアップバージョンといえる。

この2つのジョブは、他のジョブと比べてあまりにも強力すぎたために、2つのジョブを入手以降は2人忍者2人賢者のパーティが一般化した。 もっとも、それらを入手するにはその武具の守護者(ボスの意)を倒さなければならないが。

こういった、様々な要素を導入できたのは、ひとえに4Mという大容量のおかげであり、システムについても前2作のいいところを集め、かつバージョンアップさせたおかげで、最初に導入したシリーズよりも便利になった。 その一方で、いまだ荒削りな箇所もいくつかあったことは事実。

主に、個性的なジョブをそろえても、結果的に冒険に有利なジョブしか選ばないことが多く、すべてのジョブを体験したプレイヤーはほとんどいなかっただろう。 学者や竜騎士が、その事例をもっとも表しており、厄介なボスを倒すことでしか使っていない。忍者と賢者を手にいれば、それらのジョブのみで固定されることもひとつの問題でもあった。

先に挙げた、重要人物における死の概念や、バランスブレイカーとも取れるアイテム変化技、ジョブチェンジするたびに全ての装備を外さなければならないことも、やはり荒削りな要素でもある。 戦闘のBGMも、敵を倒す音が出るとそのBGMが途切れてしまうので、これも戦闘を楽しむことにおいては少々問題があった。

そして、FFVの問題点と同時に大きな話題の1つにもなったのが、最終盤におけるラストダンジョンの存在で、 クリスタルタワーの後に入らなければならないため、踏破する時間がとてつもなく長く、セーブポイントすらない。 しかも、そこにいるラスボスを確実に倒すには、闇のクリスタルの守護者4人を倒さなければならず、別に倒さなくともラスボスと戦えるが、 その場合は守護者達を倒すときよりかなり強くなっているので、理不尽ながらも先に外堀を埋めるやり方を余儀なくされた。


だが、それ以外に致命的な問題は見当たらず、ドラクエWのようにAI戦闘により手詰まりをおこすことはなかったので、 適度にレベルを上げ適度に装備を買い、冒険にあわせてジョブチェンジすれば、それ程難しくはない。

ラストダンジョンにしても、古代民の迷宮の前で事前にアイテムをそろえたり、ステータスを全回復したりなどといった周到な準備をしておけば、 クリスタルタワーからの時間の難易度や所要時間を大幅に下げることができる。 エウレカも、テレポの脱出ができないため、こちらも難易度が高いのだが、最深部でステータスを全回復したりアイテムを買えたりできるので、ラストダンジョンよりは難易度は低い。

むしろ、謎解きより戦闘のほうが難易度が高く、古代遺跡の深い階層やファルガバードの洞窟などにいる敵は、普通に攻撃すると分裂するため(一撃で倒せば分裂しない)、 魔法で攻撃するかシェイドで麻痺させてから直接攻撃をするか方法がなかった。 ボスの魔道士ハインやサロニア城のガルーダも、対処法がわからなければ倒せなかったので、謎解きで手詰まりすることはなかっただろう。

ともあれ、ファンからもFFシリーズ最高傑作と称されることになり、発売から16年後にはDSにリメイク版として登場した。 ただし、パーティ全員が固定名のキャラだったり、最初のジョブだったたまねぎ剣士が忍者と賢者以上の隠しジョブになっていたりなど、FC版との相違点がかなりある。

画像が、FC版に似ているのがWS版だったが、そのWS版は何度かの発売延期の後に発売そのものが中止されている。 これは、いずれ発売されてもそれは数年後かかり、そのときWSはもううゲーム業界から忘れ去られた存在になると思ったのだろう。

また、スクウェアがエニックスと合併したことも、WS版開発中止の遠因になったのかもしれない。 それらをあわせれば、いかにFFVの完成度が高いことを示している証拠になる。


私も、FFシリーズの中ではVが最高傑作だと思っており、他のゲームレビューをしているときでもたまにプレイしている。 発売年の12月に、クリスマスプレゼントとして親に買ってもらったが、実は初めてプレイしたFFシリーズがVだったのだ。

購入では、他のユーザーと比べて結構遅かったものの、いとこは相変わらずそれにはまっていたので、攻略の方法などを色々と教わった。 その中でもアイテム変化技は、Vプレイしたての私に大きな衝撃を与えた。

何しろ序盤で、強力な武器をどんどんと作ることができるので、最初祭壇の洞窟でうろうろしていたのを見て、 一体いとこは何をやっているのかと不思議でならなかったが、その真実を垣間見た時から、序盤での最強の武具変化に力を注いだ。

当然、普通にプレイするよりも時間はかかったが、その分軽々とクリアできた。 熟練度も、アイテム変化技実行と同時にぐんぐん上がり、それが攻略を一段と楽にしていった。 ただ、ラグナロクは戦士には装備できないことを知ったので、そのときはかなりショックを受けたが。

私が、結構使い続けていたジョブは、戦士、モンク、白魔道師、黒魔道師、ナイト、空手家、魔人、導師、忍者、賢者しかない。 学者と竜騎士それに魔剣士は、それらのジョブでしか攻略が難しいボスやダンジョンでしか使ったことがない。

それでもこのゲームをレビューする際、全てのジョブの熟練度を最高値まで上げている、先のアイテム変化技に加えてレベル上げと同時に。 それらを考えれば、Vもかなりやりこみ度が高いゲームではないだろうか。


エウレカについても、いろんな思い出が詰まった場所でもあり、何よりも強力なジョブが印象に残った。 忍者と賢者の能力の高さに惚れた私は、早速パーティ全員にその2つのジョブをチェンジさせた。 だが、土のクリスタルで手に入れた魔人と導師は、それがために活躍期間が短すぎたのが悔やまれる。

私が使ったジョブの中で、もっとも活躍期間が長かったのは、やはりナイトだろう。 忍者ほどではないが、ほとんどの強力な武具を装備できるので、攻撃の要としてとても重宝した。

ちなみに、私がもっとも苦戦したことといえば、もちろんクリスタルタワーからエンディングまでの長さだろう。 セーブはできないわ敵が強すぎるわ、闇のクリスタルの守護者達はそれに輪をかけて強力だわ、ラストダンジョンを踏破すること自体非常に時間がかかり、 購入から数ヶ月でクリアできたが、もちろん私はそのとき小学生だったので、こうもエンディングを見ることができたなと思っている。 今でこそ、時間がある程度自由がきく社会人だが、それでもこの長さは勘弁してほしかった。

なお、当時のプレイから16年半後に、同じカセットでプレイしたが、意外にも当時のデータがそのまま残っていた。 バッテリーバックアップは、数年程度で消えてしまうのだが、今も残っているのは驚きだった。

これも、当時のプレイで何度もセーブをやったおかげで、データが消えにくくなったのだろうが、それでも普通は消える可能性が大きかっただけに、 まだデータが残っていることを知った私は、驚きと懐かしさといった色々な心境が、頭の中を交錯していった。
それと共に、レビューの文章の長さもあって、改めてFFVは心に残るゲームだなということを再認識させてくれた。



本日のまとめ



いかがなもんでしょ。

(07/6/7レビュー)
伝説のスターブロブ2への掲載:2019年5月16日
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