◆グーニーズ◆
コナミ版ドルアーガ?



(ROM版)発売日:1986年2月21日   発売元:コナミ   ジャンル:ACT
値段:4900円   おすすめ度:4(隠しキャラがイイ!)

(Disk版:片面)発売日:1988年4月8日   発売元:コナミ
値段:500円(書き換え専用)


ここは、アメリカ合衆国オレゴン州のアストリア市にある田舎町グーンドッグ。 この港町に、マイキーをリーダーとする『グーニーズ』という名の悪ガキグループがいた。 メンバーは、マイキー以外に食いしん坊のチャンク、中国系アメリカ人で発明少年のデータ、口が達者なマウスの3人。

そんなある日、彼らは偶然にも伝説の海賊と謳われた『片目のウィリー』が遺した宝の地図を発見した。 グーニーズの目的は、ウィリーの財宝を手に入れ、マイキーの家族が背負ってる借金を返済し、貸出人である銀行による付近一帯の買収を推し進め、将来ゴルフ場にしようとする野望を打ち砕くためであった。 早速宝を探すため、通常の4人のメンバーの他に、マイキーの兄ブランドとそのガールフレンドのアンディ、そしてアンディの友人であるステファニーを加え合計7人となったグーニーズ。

しかし、宝が眠っている洞窟で、海賊の亡霊やグーニーズ同様海賊の宝を狙っているギャング団フラッテリー一味の追跡を受け、 遂にマイキーを除くグーニーズ全員がフラッテリーに捕らわれてしまい、それぞれ別の岩牢に閉じ込められてしまった。

一人残されたマイキーは、仲間達をひどい目に遭わせたフラッテリー一味をやっつけると共に、フラッテリーに捕らわれている仲間の救出や海賊の宝の捜索をすることになる。 だが、洞窟内には自然の仕掛けが施されており、その上にフラッテリーの追跡や海賊の亡霊と洞窟の生き物による妨害など、そう簡単にマイキーの目的を達成させてはくれない。

果たしてマイキーは、無事に仲間を見つけ出し海賊の宝を手に入れることができるのだろうか。
そして、海賊の宝で家族の借金を返済し、銀行によるゴルフ場計画の野望を打ち砕くことができるのだろうか。


1985年に公開された同名の映画を原作としたゲーム。 この時期のFC業界は、『ゼビウス』や『スーパーマリオブラザーズ』といった大ヒット作が登場し活気付いていた。 だが、オリジナルのゲームはともかくとして、原作を下敷きにしたゲームいわゆる版権ゲームとなると、前途は厳しかったようだ。

FC最初の版権ゲームは任天堂の『ポパイ』で、それから2年後には『スパルタンX』が、 バンダイから『キン肉マン マッスルタッグマッチ』と『オバケのQ太郎 ワンワンパニック』、ナムコから『超時空要塞マクロス』発売された。

しかし、グーニーズ発売までに登場した版権ゲームはたった5本しかなく、 売り上げや人気についてもスパルタンXとキン肉マンがミリオン達成する一方、その他の3本はあまりぱっとせず、中にはゲームバランスの悪さが目立つなど、版権ゲームの人気は難しくなる一方だった。


FC業界における版権ゲームは、主に原作を重視しているがそれに制約されてゲームバランスが悪いものと、 原作を重要視せずあえてオリジナル要素をふんだんに盛り込んだ一方、原作の再現度が希薄なものの2つに分かれており、どちらも一長一短であった。

コナミが、版権ゲームを作る際に取った手法は後者であった。つまり、原作の再現が希薄であっても、ゲーム内容が面白ければいいという考えがあったのだ。 もちろん、原作ファンから批判を浴びることになるだろうが、原作を再現しすぎてゲームがつまらなくなっては話にならない。

版権作品は、万人向けではないものがほとんどだが、FCは万人向けのハードという意識が強い。 もっとも、様々なジャンルがあるわけだがそれは全てカセットになっているので、自分が好きなゲームをプレイしたいときは本体に差し込み、 他のゲームをプレイしたいときには今プレイしているゲームのカセットを(電源を切りながら)抜いて、別のカセットを差し込むことによって、FCを万人向けのゲームに仕立て上げたのだ。

ゲーム制作のノウハウが乏しい昔は、原作を再現しつつゲームを面白くするといった手法が極めて難しかったので、 ゲームバランスが悪くなっても原作を再現するか、それともゲームを面白くして原作再現を犠牲にするか、各ゲームメーカーの大きな悩みとなった。

現在は、原作再現できてゲーム内容も面白いものが増えてきているが、それでも版権ゲームの手法は今もゲーム業界にとって大きな壁の1つであることに変わりはない。

ゲーム版グーニーズについても、宝探しをメインとしている映画版と違って、フラッテリー一味に捕まった仲間の救出をメインとしている。 海賊の宝探しも、映画版ではメインとなっているのに、ゲーム版では最終ステージでようやくそれらしきことができるようになっている(しかもサブ扱いで)。

いってしまえば、このゲームはメインであるグーニーズがいなくても、成り立っているといえる。 しかしながらその分、ゲーム性はかなり面白くできている。

このゲームの各ステージの目的は、岩牢にある仲間と3つの鍵を見つけて、出口の扉に向かえばクリアとなる。 主役のマイキーの武器は、最初はキックだが後に弾数制限のあるパチンコになる。 ミスは、ライフゲージがなくなった場合と穴に落ちること、それと時間切れ。 また、敵を倒すと必ず爆弾を落とすが、1個しか所持できない。

岩牢の壊し方は、この爆弾をセット(下+B)して爆発させるのだが、爆発に巻き込まれるとどんなにライフがあっても問答無用でミスとなる。


ゲームをクリアするためのコツといえば、ステージ2以降にあるワープゾーンのワープ先を把握するとか、 フラッテリー一味の撃退法を習得しておくとか、仕掛けにあまり引っかからないようにするとか、主に一般のゲームと同様の方法の攻略が施されている。

ただし、攻略を助けるアイテムは各ステージに存在しているので、これをうまく使うことによってクリアしていくことが求められる。 爆弾やパトンコの他に、一定時間無敵になれる十字架、ライフを一定ぐらい回復する薬が主だが、それらは岩牢を壊したり敵を倒すことで手に入る、いわゆるありふれたものである。

それら以外のアイテム、つまり隠しアイテムがこのゲームに存在するが、それらの出し方はマイキーのするアクションによって各ステージごとに違ってくる。 しかも2周目になると、そのステージで出せたアクションが別のアクションに変わっている。

キックを出すといった簡単なものが主だが、中にはパチンコを装備しないと出てこないといった意地悪なものまであった。 それに、攻略本が出るまでは各ステージごとに決められた出現アクションを独力で解かなければならなかったが、それゆえに見つかったときの喜びはプレイヤーにとって喜びが大きかった。

隠しアイテムの種類は2種類あり、1つは各ステージに8つずつ置いてあり、全て取ると体力を前回復させるダイヤモンド、もう1つはマイキーが装備するアイテムとなっている。 この、マイキーが装備するアイテムが重要で、バーナーのダメージを受けない防火服や爆弾を2つ所持できるリュックサックなど、クリアにおいて欠かせないものばかりである。


隠しアイテムではないが、それらを出すアクションと同じことをすると出てくる隠しキャラも、プレイヤーの間で話題になった。 コナミ監督やツインビーといった、コナミ関連のキャラも出ているが、なんといってもビックバイパーの出演は、(主にグラディスをプレイした)プレイヤーの間で衝撃となった。

というのも、FC版グラディウス発売はグーニーズ発売から2ヶ月先のことであったからだ。 こういった形での出演は、開発スタッフの遊び心をはるかに越えたものとして、好意的に受け止められた。 ところでそのコナミ監督、発売当時はスピルバーグ監督だったが、版権に差し障るという意見により名称が変更となった。

こう書くと、内容があるゲームにそっくりだという意見がある、『ドルアーガの塔』だと。 ドルアーガは、各フロアにアイテムが隠されているが、アイテムがない一部のフロアを除く全てに出すためのアクションが存在し、全てが違っている。 アイテムの中には、グーニーズ同様プレイヤーを強化するアイテムもある。

さらに、グーニーズの2周目のように、アイテム出現のアクションが今までと全く違っている裏ドルアーガなど、まさにグーニーズとドルアーガーは似たりよったりとなっている。

おまけに、ドルアーガではある違反行為をすると、今まで集めた重要アイテムが全て没収された上に、下の階に(ランダムで)落とされる(ZAPされる)と同じく、 仲間全て助けずに最終ステージの前半部分にあるワープゾーンに入ると最初のステージに戻されるのだ。 これも、ドルアーガをプレイした人にとって、奈落に突き落とされた思いであっただろう。


とにもかくにも、隠しキャラやアイテムの出し方やお手軽なアクション性は当然大ヒットとなり、約120万本も売れることになった。 もちろん、ワープゾーンを駆使した複雑なマップが難解すぎたという意見もあったが、それを合わせて関連攻略本が売れたということも、この手法のゲームを作ったコナミならではといえよう。 なお、最初のステージのBGMは、シンディー・ローパー氏が歌う主題歌のアレンジで、これも評判が高かったことを付け加えておく。

このゲームも、昔いとこの家でかなりプレイしたものだが、そのプレイ時間がかなり長かっただろうと思う。

映画そのものは、10年ぐらい前に近くのビデオレンタルショップで借りて見たのだが、何しろ10年前だったので映画版はほとんど記憶に残っていないが、 ゲーム版のような破天荒な冒険活劇と違って、少しおとなしめのものだということは若干覚えている。 ちなみに、そのビデオショップは既に潰れて(店の人が関連している別の店は、その隣にあって今も営業中)、進学塾になっている。

私が小さい頃は、隠しアイテムの出し方がわからなかったが、偶然アクションを出していたら出て驚いた。
そしてとても感動したのだが、やはり自分の力では無理があったので、近くの本屋で攻略本を購入した。

攻略本購入は、グーニーズが初めてではなかったが、それでも大事にかつ使い込んでようやくクリアしたのだった。


それから、月日が経ち昨年の1月ごろ、レビューがてらプレイしたのだが、アイテムを出すときのアクションをすっかり忘れていたので、物置で発見した昔の攻略本を片手にプレイした。 その攻略本は、長年物置に置かれていたためかぼろぼろだったけど、それでもプレイするのに十分な力を発揮してくれた。

さらに翌年の現在、支離滅裂なレビューを修正するために平行してプレイしたが、このときも攻略本は肩身離さずに持っていた。 当然ゲームクリアはできたのだが、2周目以降はクリアできずじまいだった。 理由は、攻略本が2周目の情報をほとんど書き記していなかったためであった。

特に、アイテム出現のアクションが記載されていなかったのが、私にとってとてもつらかった。 攻略本を書いたスタッフ達は、2周目をクリアしたことがあるのかちょっと聞いてみたい気持ちになったが…。



本日のまとめ



GOOD BY…

(07/1/31修正)
伝説のスターブロブ2への掲載:2019年4月8日
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