◆ザ・キャッスルのコピーガード◆

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「キャッスルエクセレント」は、パソコンゲーム「ザ・キャッスル(The Castle) 」の続編 「キャッスルエクセレント」のファミコン移植バージョンです。

その「原作」ともいえる「ザ・キャッスル」のコピーガードについて、 ずーっと話したいと思っていたんだが気づけば数年が経過しているという いつものああいう系のそういったアレです。

とは言っても「ザ・キャッスル」は所持していないので自分で操作・検証したことではなく 数年前にコピーガードについて調べていた時に発見した動画様の内容が分かっていることの全てです。

「ザ・キャッスル」とファミコン版「キャッスルエクセレント」は ゲームの「ルール」はほぼ同じで、主人公のラファエル王子がグロッケン城に乗り込み、 鍵取って鍵と同じ色のドアを開け、妖精と魔王メフィストに幽閉されているマルガリータ姫を助けるぜ、というもの。

自分はパソコンゲームはあまりやったことがないし、コピーする方法も知らないし、 海賊版というものも見たことはないんだが、やはり「コピーガード」というものが 存在するということはそれが大きな問題だったということだろうし、 それ自体に製作者様たちのアツい思いが込められているということは想像に難くありません。

さて、その「ザ・キャッスル」のコピーガードについてなんだが、 どうやら2種類存在しているようです。少なくとも、2種類。

その動画を掲載させてもらってしまいます。というわけで、一つ目がこちらの動画。


ゲームは問題なく始まるし、進めることができているようです。


元の「ザ・キャッスル」と部屋の構造は恐らく一緒で、 トゲだらけだとか敵が妙に多いとかそういったことはないっぽいですが、 愛の鍵をくれる妖精に触れると…。


こんな画面になってゲームが終了してしまっている。 魔女かピエロか「ジョーカー」みたいな恰好をした悪そうなやつに、 お姫様…恐らくマルガリータ姫がグロッケン城からさらに移送されてしまっている。

右下にはバッチリと「COPY PROTECT」の文字が出ていて、 明らかにコピープロテクトが発動していることが分かる内容となっています。

この姫を運んでいる奴は誰なのか…メフィストの顔は判明しているので メフィストではなさそう…だとするとメフィストの部下…それともただの「コピープロテクト用のキャラ」であり、 ゲームの世界とは関係がない人なのかも…?

もしくは、メフィストの姿が掲載されているのはあくまでファミコン版「キャッスルエクセレント」の 説明書なので、これが「ザ・キャッスル」の時点でのメフィスト、ということもなくはないかもしれません。 だとするとコピープロテクト画面がレアなボーナスイラストになってしまうが…!

さて、これが「ザ・キャッスル」のコピープロテクトのパターン1です。 ゲームは問題なく進むが、妖精を助けるために触れるとゲームが終わってしまう…というもの。

もう一つ、パターン2の動画がこちら。


これもまた最初は問題なく進めているようですが、 パターン1の時と違う部屋が途中に出てきています。


それがこの部屋(画像はプロテクト前)。左に水色の扉、右に桃の扉がある部屋です。この部屋に来るまでに 水色の鍵は手に入りますが桃の鍵は登場しないため、水色の扉を開けて下の階へ行くしかないという、 コピープロテクトが発動していないときはこういう構造の部屋になっているようです。


そしてこれがコピープロテクトが発動している時の部屋。右の桃の扉が最初から開いていて、 左の水色の扉が桃の扉に変更されています。この部屋に来る時点で桃の鍵は手に入らないから 地下に行くことはできないし、右の扉がカギを消費せずに入れる状態になっているのだから 行かない手はないというものです。

プロテクト前はこの部屋には戦士が一人いて、階段にはデビルフラワーがいて、 画面中央付近には水色の鍵が設置されていたようですが、動画では戦士とデビルフラワーを倒し、 水色の鍵を取った後だからそれらがないのか、 プロテクト後の扉の色変更と同じように「戦士がいない」というような変更がなされているのかは分かりません。


というわけで元から開いていた扉に意気揚々と飛び込むと、こんな鬼難易度の部屋がお目見え。 敵は色とりどり、トゲだらけ、リフトの罠アリ、赤の扉が二つあるので部屋にある赤の鍵を二つ 取らないといけない。空飛ぶブロックも大量にあるし、これは大変そうだ…。

本来の部屋の構造はこうなっているようです。 全然違う。空飛ぶブロックはあるし、右が次の部屋のようだが… 元の部屋にトゲをいっぱい足して難易度を上げたとかそういうレベルではなく、 コピーガードの為に高難易度部屋を作った、という感じかもしれません。アツいですね。

高難易度とはいっても「突破不可能」というわけではない。 絶対通れないようにトゲで塞がれているとか、この時点では絶対に開けられない扉の色だとか そういうことではないので、コピープロテクト用ルナティックルームを根性でクリアすると…!!


部屋いっぱいに「COPYしたらAKANDE」の文字がドドン。

ひらがなやカタカナの「アカンで」ではないところがなんともお洒落です。 入り口のラファエル王子の頭上にはレンガが設置されていて、そのままだと圧死だし 進めばレンガが退路を塞いで永遠に「COPYしたらAKANDE」を見つめることしかできなくなってしまいます。

前の部屋に戻ってもさらに前の部屋には戻れない構造の部屋だし、 AKANDEルームには鍵も扉もないのでこれ以上進むことはできません。 製作者様はきっとCOPYに困っているだろうけどAKANDEという言い方に情愛を感じます。素晴らしい。

ちなみにコピープロテクトが働いていないときのAKANDEルームの構造は こんな感じのようです。全然違う。AKANDEのためにわざわざデザインされた部屋であることが分かります。

妖精を助けたらマルガリータ姫が強制引っ越ししてしまうのがパターン1、 鬼難易度エリアを突破したらAKANDEルームに閉じ込められるのがパターン2。 自分で検証したわけではないので具体的にどういうときにどっちのパターンになるか分からないです (「コピー失敗個所による」というコメントもあるっぽいが…?)。

…だが、パターン1は赤い鍵だけもらって妖精を無視して進むこともできそうなので 完全なるコピープロテクトとしてはちょっと弱めだろうか…?

赤い鍵を取った瞬間や 妖精を無視して部屋を出ようとしても姫引っ越し画面が出る、とかだったら厳重な気もするが 自分で試せないので分からないのが残念。妖精無視で進めるのであれば、極論クリア可能ということに…!? 妖精さんの一枚絵が見られないのは惜しいが…。

パターン2は正規品を知らなかった場合はAKANDEルームに辿り着くまでは「やたら難しいな」と 思うだけかもしれない、鬼難易度エリアに行かされるのはゲームの最序盤、 AKANDEルームに入ると絶対クリア不可なので、厳重度はパターン2の方が高いような気がします。



という、ザ・キャッスルのコピーガードのお話でした。 パソコンゲームのことはよく分からないが、今なら正規品のザ・キャッスルの数値を 正統なる方法でちょこっと変わってもらい、コピー品だと勘違いしてもらうことは 容易にできるのかもしれません。

かつてギミック!のコピーガードを発動させるために 似たようなことをしたものです。まああっちはコピーガードではなかったのですが、 開発者様たちは、COPYしたらAKANDEと思っておられる。皆さんもコピープロテクトは正規品で頑張って発動させましょう。

2022年06月14日


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