まじめなけいびいんの挙動



ヤマブキシティに初めて冒険中に接することができるのは、ハナダシティに到着したとき。 しかしハナダシティから南下してヤマブキシティに入ろうとしても、 ゲートの中に「まじめなけいびいん」がいて通してくれません。

「わたし まじめな けいびいん はー…… のどが かわいた!  おっと そっちは いま つうこう きんしだよ」

だけ言われて、1歩戻されてそれ以上進むことができません。 ヤマブキシティに入るための4方向にあるゲート全てで、同じことを言われます。

なぜ通行禁止なのか。「いま」というのは、「いつまで」なのか。 主人公が飲み物をあげたぐらいで通してくれるだなんて「まじめ」といえるのか?

だが、それぐらいで通しちゃうということは、 この人はシルフ本社で起きている事件を知らないのかもしれません。 ましてや、ロケット団側の人間ですらないのかもしれない。

もしかしたらこの人はシルフカンパニーの「したっぱ」であり、 ロケット団に乗っ取られたシルフの偉い人に「ヤマブキシティに誰も入れるな」と言われ、 それを「まじめ」に守っている…のかもしれません。

そしてタマムシデパートの屋上で飲み物を買い、 それを持った状態で通ろうとすると「あ、それは おいしそうな飲み物…」と目ざとく見つけ、 飲み物をあげますか?みたいな選択肢が出ることもなく、無条件で飲み物を一つ奪われます。

しかも「ゴクゴク…」とかなり時間をおいて2回音を立ててしっかり飲んだ後、 「ジュースを向こうのゲートの警備員にも分けてあげよう」と言い、 そのあと話しかけると「あ……この間はどーも!」と挨拶されるだけでもういくらでも通れるようになります。

このイベントが起きると4つ全てのゲートの警備員が主人公を顔パスで通してくれるようになり、 全員が「この間はどーも」とお礼を言うので、最初に飲み物をもらった警備員が 「こういう少年からもらった飲み物だよ、彼は通してあげよう」とほか3人に取り決めてくれたのでしょう。

しっかし、あんなにしっかり飲んだ後で、あと3人が満足する量が残っているのか? 自動販売機から出て来るんだから、1リットルや1.5リットルってことはないだろう。 350ml、多く見積もっても500ml。平等に分けても一人125ミリリットルにしかならない。 さらに、最初の一人はかなり飲んでいる。一人で1本飲んだとしてもおかしくないぐらいの飲みっぷりだった。

ほかの3人、ペットボトルのキャップに入るぐらいの量しか残ってなかったんじゃないか…? あとサイコソーダ、ミックスオレはいいが「おいしいみず」は「ジュース」ではないよな…。

それはさておき、そろそろ本題に入りましょう。前置きが長い。

普通にプレイしていたあの頃は、問題なく「おいしいみず」を買ってここを通っていました。 さらにバグ技で遊び始めると、壁抜けアイテムでゲートを潜り抜けるので飲み物すら不要となりました。 だが、改めてこの警備員に飲み物をあげるところをよーく見てみたのです。

まず、飲み物アイテムが「減る」タイミングは… 「あ それは」と、警備員が主人公が持つ飲み物を見つけた瞬間。

物欲しそうに声をかけられたとき、もう飲み物は奪われているのです。

ところで、飲み物アイテムは3種類あります。ご存じ、おいしいみず、サイコソーダ、ミックスオレの3種。 3つとも、値段も回復量も違います。おいしいみずは200円、サイコソーダは300円、ミックスオレは350円。 1個ずつしか買えませんが、「キズぐすり」なんかよりずっと回復量は値段に比べて高いためとてもお得です。

警備員は、飲み物をあげるかどうか選べないばかりか「どの飲み物をあげるか」すら選べません。 では、「おいしいみず」と「サイコソーダ」と「ミックスオレ」の全てを持っていた場合、どれを奪われるのでしょうか?

分かりやすいように、全ての飲み物を2つずつ所持してみました。 この状態で、飲み物をチラつかせながら警備員の前をこれ見よがしに歩いてみると…。

「おいしいみず」が一つ減りました。 やはり警備員は喉が渇いているので、純粋に喉の渇きを癒せそうな「水」を 欲しているということなのだろうか?それとも単純に、一番上にあった「飲み物アイテム」が選ばれただけか?

警備員の嗜好を調べるため、今度は「おいしいみず」を3番目、 「ミックスオレ」を一番上にしてみました。これでまた警備員の目の前をわざと横切ると…?

なんと「おいしいみず」が一つ減りました。 ミックスオレがよく見えるようにしておいたのに、わざわざサイコソーダの下に入れておいた 「おいしいみず」を引っこ抜いていったのです。やはり、喉が渇いているときは水か!

「おいしいみず」をアイテムの20番目に置いて、「ミックスオレ」を1番目、「サイコソーダ」を2番目に しておいても、「おいしいみず」が引っこ抜かれていました。じゃあ「おいしいみず」を持っていなかったら? と一応やってみたら、案の定「サイコソーダ」が優先して奪われました。

というわけで、どうやら「おいしいみず」、「サイコソーダ」、「ミックスオレ」の順、 安い順に減るようになっているようです。まあそりゃそうだよな。

…ところで、文明の利器でアイテムの数を「0」にしたらどうなるんだろう?と思ってやってみました。 また変なことを始めました。

つまりはこういう状態。項目はあるけど、所持数は「0」。 持っているのか持っていないのかどっちだ。ただ、こういうのって0からさらに1が引かれて、 255になっちゃうー、みたいなのはよくある話だが…? (事実、この状態で一つ捨てるとそうなる)

なんと飲み物がないと判断された。 項目があるが、持っていないという判定になった…!?0からさらに1を引くということは起きないらしい。 こんなシチュエーション、起こりえないのにビックリだ…!!

「おいしいみず」だけが0個で、「サイコソーダ」を2個持っている というこれまたあり得ないシチュエーションの場合、やはりサイコソーダが1減りました。 サイコソーダも0個だったら、今度はやっぱりミックスオレが1減りました。まあそりゃそうか。

じゃあ、こんな場合は?「おいしいみず」を0個、 「おいしいみず」を2個持っている状態。まあこれも、0個のものは無視されて「おいしいみず」が 2個から1個に減るんだろうけど…

飲み物がないと判断された。 さ、さっきのは全種類0個だったから持っていないと思われるのは分かるが、 今度はちゃんと、「おいしいみず」を2個持っているぞ…?!

こんな状態にしてみても同じだった。 0個の「おいしいみず」と「サイコソーダ」の下に、ちゃんと2個の「おいしいみず」と「サイコソーダ」があっても 例え「おいしいみず」でアイテム欄の下が全部埋まっていても、飲み物がないと判断されました。

でも「おいしいみず」が2個、「おいしいみず」が0個、という並び順の場合は 警備員はちゃんと「おいしいみず」を見つけて勝手に持っていきました。 0個の飲み物があり、その種類の飲み物が0個の飲み物の下にあると警備員は見つけられないという 法則があるようです。

「おいしいみず」を0個、そしてその下に「おいしいみず」を99個×19持っていたとしても、 警備員には気づかれません。まあ、気づかれないことにメリットはないんだけれども…。

というわけで、警備員に飲み物アイテムを渡すときの挙動を、テキストデータを見ているときに 警備員のセリフに差し掛かってそういえば複数種類持ってたらどう減っていたんだろう、 ということが気になって調べた結果+蛇足でした。

ちなみに「あげるアイテム」が「0個」だと「ない」と判断されるのは 警備員だけでなくほかのアイテムを渡すイベントのある人全員が同じ挙動でした。 アイテムが減るタイミングは違えど、主人公が持っているかどうかの確かめ方は同じようです。

↑の様子は、「きんのいれば」×0、「きんのいれば」×1を持った状態で園長に話しかけているところ

アイテムの所持数分、持っているアイテムを全部調べるわけではないのか… なんにしても、通常プレイではアイテム0個ってのはあり得ない状態なので何も問題はありません。

「キズぐすり」×0 を20個持っていたら、「もちものがいっぱい!」なのである。哲学かな?

2021年04月25日


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