目で見て明らかに分かる話ではないものなのでずっと先送りにしていたお話。

家にあるコラッタのカードは「きあいだめ」を使っています。絵がかっちょいいです。
「きあいだめ」の効果を見ると「技を急所に当たりやすくする」なっていました。かっちょいいワザです。

さて、ここで赤緑青の攻略本を開いてみましょう。
「きあいだめ」の効果は「技が急所に当たりやすくなる」と書いてありますね。

ですが、それはお間違いです。「きあいだめ」にそのような効果はありません。
「きあいだめ」は意味がない技であり、修正されたのは金銀から、
厳密に言うとポケモンスタジアム2からだというのは、もしかしたら割と有名な話かも?

しかし「きあいだめ」を全然使わずに生活していたため、それが本当なのかを検証してみました。
すると、意外な事実が判明・・・。
「きあいだめ」は、本当は効果がない技ではなかった・・・!?

とりあえず世間での「きあいだめは効果がない」という話の周知の事実率を調べてみました。

ニコニコ大百科には「きあいだめ」のページがなかったが、pixivには個別でページを発見。
(画像をクリックで、その文章が書かれているページに直接ジャンプします)



そのpixivの「きあいだめ」のページでは、「きあいだめ」は「効果なし」とあります。
うーむ、やはりか・・・。





これは「ポケモンWiki」というポケモンのウィキペディアサイト様。
ポケモンスタジアム2では修正されている、ということが書かれています。

しかし「急所に当たる確率は変わらない」「第一世代は効果なし」とあります。



もう一つ、ポケモンWikiの「きあいだめ状態」のページ。
「きあいだめ」や「クリティカッター」を使った状態についての説明です。

だが・・・ここでも「きあいだめ状態になっても急所に当たる確率は変わらない」とあります。

残念ながら普通にプレイしていたときは状態変化技はほとんど使っておらず、
そんな無意味だといわれるような、「はねる」と同レベルの技だと実感したことはありませんでした。

しかしゲーム内で「きあいだめ」の説明がされることはありません。

技マシンをくれるキャラなどがいたら「きあいだめ」の説明をされたかもしれませんが、
金銀と違って各技の説明は初代にはないのです。説明書にも「きあいだめ」の説明はありません。

確かに攻略本では「きあいだめ」は使うと「急所に当たりやすくなる」という説明がされていますが・・・。

○○は はりきっている!
と出ますがただそれだけだったのです。

はりきっている! きゅうしょに あたりやすくなった!
というメッセージは出ません。

はりきっている!(変化が起きたとは言ってない)
ということだったのか・・・。

・・・というわけで、やはり「本来出るはずだった効果」の設定ミス、ということなのでしょう。
公式様からデータを受け取って攻略本のほとんどは作られているはずだし・・・。

しかしバッジの効果のミスと違って「きあいだめ」を使ってもクリティカルヒットしない、
というのは気づきやすいんじゃないだろうか?ピカ版でも修正されていないとは・・・。

まあ筆者は通常プレイ中に気づかなかったんだが・・・。

さて、ここからが本題です。
「きあいだめは効果がない」というのが周知の事実だとはいえ、検証してみないと分かりません。

まずは「きゅうしょに あたった!」の簡単なメカニズム説明。
急所に当たりやすい技とそれ以外の技では計算方法が違います。

まず技を出したポケモンの「すばやさ」の種族値を計算に使います。
例えばパラセクトなら30、画像のシャワーズならば65です。

その数値を2で割った数÷256=急所に当たる確率です。

しかし、急所に当たりやすい技である「はっぱカッター」、「きりさく」、「クラブハンマー」、
「からてチョップ」の4つは2で割らずに4倍にした数÷256=急所に当たる確率になります。

ただしその計算の答えが256以上になる場合は計算の答えが255にされます。

例えばパラセクトが「ひっかく」を使った場合。
「すばやさ」の種族値の30÷2=15 15÷256=5.8%ぐらいです。低っ!

では「すばやさ」の種族値が115のペルシアンが「ひっかく」を使った場合。
115÷2=22.4%ぐらいとなり、5回に1回は急所に当たります。

次に、急所に当たりやすい「きりさく」をパラセクトが使った場合。
30×4=120 120÷256=46.8%ぐらい。大分確率がUPしました。2回に1回程度はクリティカル!

「きりさく」をペルシアンが使った場合は?
115×4=460 460は256より大きいので255になります。 255÷256=99.6% 高っ!!

もはや誤差の範囲、ほぼ100%の確率で急所に当たってしまいます。
つまりは「すばやさ」の種族値を4倍すると255以上になるポケモンが急所技を使えば、
ほぼ必ずと言っていいほどクリティカルヒットするのです。

「すばやさ」の種族値に急所率が依存していると知らずに普通に遊んでいるときでも、
リザードンの「きりさく」が毎回急所に当たるのでバグかな?と思っていました。

ついでにスロットでフィーバー中に何を押しても当たるときもバグかな?と思っていました。

さて、どうして「きあいだめ」の話をするはずなのに急所に当たる確率の計算の話をしたのでしょうか。
それは・・・「きあいだめ」の検証結果をご覧下さい。

ガルーラに「きりさく」を覚えさせました。
「すばやさ」の種族値が90のガルーラが急所技を使えば、
90×4=360 なので急所率は99%以上です。

つまり100回「きりさく」をすれば100回急所でもおかしくはない。
外れるとしても1回か2回ぐらいでしょう。

今連打してみましたが、30回連続で急所に当たりました。

さて、ここでついに「きあいだめ」を発動!

ほぼ100%の確率で急所に当たるときに「きあいだめ」を使うのは、
もし「きあいだめ」が効果アリの技だとしても無意味です。

さらに、今まで散々「使っても効果がないよ」と言われていた
「きあいだめ」を使っても何の意味もないはずだが・・・。

なんと「きあいだめ」の次に使った「きりさく」が、
急所に当たりませんでした。

偶然か!?0.4%を引き当てたのか!?
弱運補正で!?

しかし、何度もやり直してみましたが「きあいだめ」を使う前より、
明らかに急所に当たらないことが多くなったのです・・・。

気のせいではなく、これは明らかに!本当です!信じてください!!
画面を見てしっかり分かるもの、画面に出る数字が変わるものじゃないから分かりづらいんだが・・・!

「きあいだめ」を使う前は必ず急所に当たっていたのが、「きあいだめ」を使った後は、
2回に1回、もしくは3回に1回ぐらいは通常ヒットになりました。伝わりづらいな・・・。

とにかく、ほぼ100%の確率で起こることが10回に4回起こらないとかは明らかにおかしいはず。

このリバースきあいだめ状態を解除しようとして、
「くろいきり」を使ってみました。

すると、再び「きりさく」を使ったときの急所に当たる確率は
ほぼ100%に戻りました。

よ、よかったよかった・・・!

ピカチュウバージョンで「すばやさ」の種族値が90の
ピカチュウでも同じことを試してみました。

「きあいだめ」を使う前は「きりさく」の急所率は
ほぼ100%だったのがやっぱり「きあいだめ」を使った後は
急所に当たらないことが起こるようになりました。

さっきのガルーラよりも当たらない確率が高い気もしました。

ガルーラは3、4回に1回当たらなくなり、ピカチュウは2回に1回よりちょっと高いくらいだろうか・・・。

「すばやさ」の種族値が65のシャワーズの「きりさく」は
65×4=260で256に近いせいか、「きあいだめ」後の急所率は
ガルーラやピカチュウよりも下がった感じでした。

2回に1回かそれ以下かもしれないぐらいに・・・。
いやちゃんと統計を取れよ・・・。

体感で申し訳ありませんが「すばやさ」の種族値65以上で通常は100%ぐらいになるポケモンでも、
「すばやさ」の種族値が低いほど「きあいだめ」後の急所率が下がっている気がします。

ちなみに「きあいだめ」ばかりで説明しましたが「クリティカッター」の使用でも同じことが起こりました。

クリティカッターは説明書にも「急所に当たりやすくなる」という説明があるため、
「きあいだめ」と違ってそっちは明らかにミスです。

というわけで、結論。

「きあいだめ」や「クリティカッター」を使っても「効果がない」わけではない。
その効果とは、急所に当たる確率を下げるというものである。

な、何をしてくれているんだ・・・。

ただし「効果がない」わけではないが「意味がない」といえばそれはその通りです。
勝利を目指すポケモンバトルにおいて、急所に当たる確率を下げるのはホント意味がないです。

でも逆に考えれば、絶対に捕まえたいポケモンがいて、あと1回攻撃をしてHPを減らしたい、
しかし急所に当たったら倒してしまう、そんな時、「クリティカッター」を使って急所に当たらなくする。
という、新しい使い道がなくはない・・・!?

いや、マスターボールでいいな・・・。

しかし「きあいだめ」の効果はゲーム内で説明されず攻略本などにしか書かれていないため、
ホントのミスは説明書の「クリティカッター」の効果が間違っている、というコトです。

・・・ああ、種族値4倍にして256を超えたら255じゃなくて256になったら説明しやすかったのに、
「急所に当たらないことが多くなった」というふわっとした思い込みみたいな説明しかできなくてすみません・・・。

(ホントに確率が下がるのか?偶然じゃないのか?馬鹿なことを言うな、お前は謹慎だ、と思われるかもしれませんが、
色んなバージョンで色んなポケモンで「きりさく」以外でも試して確かに!確かに当たらないことが起こったんです、
や、やってみたら多分わかると思うんだ・・・思い込みとかじゃないんです、クリティカッターならデパートに売ってるのでやってみて・・・)




◆2016年8月17日追記◆

なんと、しっかりと試して検証をしてくれた方がデータを下さいました・・・!!

きあいだめ(クリティカッター)を使用した場合の急所率を、試行回数は少ないものの実際に調べてみました。
使用ポケモンは、きあいだめについてのページで言及されていたポケモン達から

遅いポケモン…パラセクト
素早いポケモン…ペルシアン
その二体の中間程度の素早さ…シャワーズ  で行いました。

検証内容は、通常技と急所技をそれぞれ300回、
きあいだめ状態(今回はクリティカッター使用で統一)で通常と急所技をそれぞれ300回試行。

表はそれぞれ、「急所に当たった回数/使用回数」で表記しています。
また、%の数字は小数点第一位までとなっています。

パラセクト…素早さ種族値30(通常技急所率5.9%、急所技使用時46.9%)
 通常技…11/300 3.7%
 急所技…146/300 48.7%
 きあいだめ状態通常技…2/300 0.7%
 きあいだめ状態急所技…33/300 11%

シャワーズ…素早さ種族値65(通常技急所率12.7%、急所技使用時99.6%)
 通常技…33/300 11%
 急所技…299/300 99.7%
 きあいだめ状態通常技…6/300 2%
 きあいだめ状態急所技…76/300 25.3%

ペルシアン…素早さ種族値115(通常技急所率22.5%、急所技使用時99.6%)
 通常技…68/300 22.7%
 急所技…299/300 99.7%
 きあいだめ状態通常技…16/300 5.3%
 きあいだめ状態急所技…124/300 41.3%



結果としては、通常状態はそれぞれおおむね確率通りですが、
きあいだめ状態ではどれも大きく落ち込んでしまっています。
(流石にここまで変わると、たまたま運が悪かった、とは言い切れないかと……)

シャワーズとペルシアンの通常状態での急所技はどちらも同じ99.6%ですが、
きあいだめ状態では15%、回数にして約50回近い違いがあるのも興味深く、
急所技使用時にシャワーズの素早さ種族値65に4を掛けた値は260(255にしない場合です)ですが、
ペルシアンの種族値の場合は460と大きく差がつくため、そのズレが結果にも表れているのかも知れません。

また、同ページに記載されているポケモンスタジアム2でのきあいだめですが、
そちらも急所率が急所技と同じになる、ということは無さそうです。
(こちらは自身の検証ではなく、ニコニコに動画があります。
その動画は実況プレイ動画ですので念のためURLは控えますが、
ニコニコにて「ポケモンスタジアム2 きあいだめ」で検索して頂ければ出てきます)

繰り返しになりますが試行回数が少ない上、たった三匹での検証ではありますが、お役にたてれば幸いです。


す・・・スゴイ!!お疲れ様でしたありがとうございます!さ、300回ずつ・・・すごすぎる・・・!!

パラセクトは通常技で5.9%、だが「きあいだめ状態」では0.7%に急所率が落ち込み。
急所技も2回に1回は当たりそうな46.9%なのに、きあいだめ状態で11%に激減。

シャワーズも通常技が12.7% ⇒ 2%、急所技も99.6% ⇒ 25.3%に、
ペルシアンは通常技は22.7% ⇒ 5.3%、急所技は99.6% ⇒ 41.3%と、どちらも下がりまくり・・・。

でも確かに同じ急所技でも下がり幅が違うというのが気になります。
何か法則がありそうです・・・256以上なら255にする、という補正が入る前の数値に
何分の1にする、みたいな減らす計算をしてしまっているみたいですね・・・。

「きあいだめ」は1回使うと「きあいだめ状態」になって、もう1回「きあいだめ」を使っても
技は失敗するだけですが「クリティカッター」は何度でも使うことはできます。

でも何度使おうと、1回使ったときと急所率の減り具合は変わりませんでした(たぶん)
使うたびにどんどん急所率が減っていくというわけではなさそうです(たぶん。100回しかやってないけど・・・)

さらに・・・後日、またまたれんだ博士からこんな情報を頂いたのです。

ちゃんと処理を追ったら大変残念な感じのミスが見つかりました。

【きあいだめ状態は、急所率を1/4にする効果です】

== かんたんなまとめ ==
通常技・きあいだめ無: (種族値 / 2) / 256
急所技・きあいだめ無: (種族値 * 4) / 256
通常技・きあいだめ有: (種族値 / 8) / 256
急所技・きあいだめ有: 種族値 / 256

== こまかいしょり ==
正しい(プログラムに忠実に表現した、という意味で、処理としては間違ってる)急所処理
1. すばやさ種族値を読む(bとする)
2. b / 2
3. きあいだめ状態「ではない」か? ← ここの判定プログラムを書き間違えたっぽい
3-1. きあいだめ状態ではないとき: b * 2
3-2. きあいだめ状態のとき: b / 2
4. 急所技か?
4-1. 急所技のとき: b * 4
4-2. 急所技でないとき: b / 2
5. 乱数を作る(aとする)
6. b > aなら急所


な、なるほど・・・その判定がミスったために、きあいだめ状態でないなら急所率を下げないとね、
という処理のはずが、きあいだめ状態ならば急所率を下げないとね、
という、真逆の処理が行われていたのか・・・!!

そしてその処理を追って下さったことにより、真の「きあいだめ」と「クリティカッター」の
効果が判明しました。改めて、文字を大にして言いましょう。

「きあいだめ」と「クリティカッター」によって「はりきっている!」と表示される、
いわゆる「きあいだめ状態」は急所率を上げるのではない。効果がないわけでもない。

残念ながら「急所率を4分の1に減らす」という効果がある。


使うと「はねる」のように何も起こらないのではなく、事態は悪化しているのです。
使っても無駄な技ではありません。1ターン無駄にしているのではありません。
効果はあります。ただし逆効果です。

というわけで、初代では「きあいだめ」は使ってはならない禁断の技です。

だがあえて使うとすれば・・・急所に当たると対戦が面白くないよな!というアツい友人同士でバトルする場合、
あえて技の1枠をお互い「きあいだめ」にするというのも・・・いや、ないな・・・。

「きあいだめ」とは初代では無意味どころか敵にハンデをあげてしまう技です。
この追記を書き始めて一番最初の「きあいだめ」の変換が「気合ダメ」だったんですが、ピッタリ!!



素晴らしい検証結果と情報を提供してくださり、どうもありがとうございました!!








2016年7月15日








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