◆開発中止になったゲーム「バトランド(仮称)」◆

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先日、Nintendoスペースワールド2001で発表されたけど結局発売はされなかったルナブレイズ(仮称)の話をしましたが、 ニンテンドースペースワールド2001の「任天堂出展ソフト一覧」のページに掲載されている 見覚えのないソフトが他にもあります。

その名も「バトランド(仮称)」。なんか、聞いたことがあるようなないようなタイトルです。なんかバトルをする系の国っぽい感じです。

「バトランド(仮称)」のページを見てみると、 目指すは戦士のエンブレム ライバルとのカケヒキに勝て!という言葉が書かれています。 ルナブレイズと同じく、カケヒキが登場。でもきっとルナブレイズとは違うライバルと、カケヒキがあったのでしょう。

お作りになっていたのは、やはりルナブレイズと同じ「HAL研究所」。発売も2002年の春で、やっぱルナブレイズと同じ。この頃、一体何があったんだ。 ・・・まあ、少しだけなんとなく察するものがないわけではないけど、あえてそこは考えないでおきます。企業様の話だし・・・。

ルナブレイズは「新感覚RPGシミュレーション」でしたが、バトランドは「戦略型対戦アクション」というジャンルだったようです。

戦いの聖地『バトランド』。この地に4人のプレイヤーが戦士を出しあい、「戦士のエンブレム」を奪いあう。 どの戦士を出すか?どこに配置するのか?戦闘の前から戦いははじまる。

・・・とのこと。バトランドってのはバトルフィードのことらしい。4人のプレイヤーが戦士を出し合って「戦士のエンブレム」を奪い合うのが国の決まりなんだろう。厳しい政策です。

「戦士のエンブレム」を持っているということはバトランドという国においてどういう意味を持つのか?そもそもラスボスはどういう人なんだ? 敵国とかはいるのか?お姫様を助け出すのか?主人公の姿は?なんも分からん。

もうちょっと説明文の続きを見てみよう。

戦闘はアクションの要素が高く、たとえ弱い戦士でも、アクションを使いこなせば勝つことも難しくない。戦略、そして指先のテクニックという、ふたつのカケヒキが熱いゲームだ。

・・・そ、そうか・・・ストーリーが全く分からん・・・。というか、ストーリーというものはあるんだろうか? ライバルとのカケヒキに勝つことが大事なのだとしたら、そして通信対戦もできるのだとしたら、 ストーリー本編が終わってからが本番、さあ強くなった戦士たちを友達と戦わせて楽しもう!みたいなポジションのゲーム?

アクションが絡む4人同時対戦というのがちょっと簡易版スマブラっぽい。

これはページの右上に掲載されていた画像をちょっとのばしてクッキリさせてみたもの。こんなゲーム画面だったようです。

溶岩の上に足場と木製のいかだが浮いている。燃えませんか。画面内には二人の戦士がいるようで、青と赤の旗のマークがフィールドに刺さってます。

撮影用の仮のプレイヤーの名前は「ロンドリア」、「カレン」、「ドメリア」、そして「ポテト」。開発中感がひしひしと伝わってきます。

ルナブレイズと同じく「カービィ」はいるかなと思ったけど、どうやらいないようです。割とまじめな名前だ。

戦士っぽく兜をつけていたり、ワルキューレみたいな女の子、右上にはどう見てもサルがいる。あと「K」、「J」、「Q」というマークも名前の近くにある。 トランプのマークと同じだが・・・強さなのかポジションなのかただの識別記号なのか・・・それともそれが奪い合う「エンブレム」なのか。

これは説明文の左に掲載されていた画像。また少し加工してあります。

せんし ルークを われに さしだすのだ! と、背景にいるなにやら神々しいお方が言っておられます。戦士ルークってのは主人公の名前か? それともただの駒の名前?

差し出せって言っているヘビさんが悪い人ならこの後ヘビさんと戦うことになるだろうけど、 いい人ならストーリー上なんか重要な場面っぽい。上画面に表示されている3人のキャラは敵なのか味方なのか・・・。

ヘビさんの手下で、この3人と戦って勝たなきゃいけない場面か?左は綺麗な女の人、右は強そうなおじさんぽい人、上はふくよかな人。エクセライやオリヴァーのような人だ。

名前は文字が潰れていて読みづらいけど・・・。

右の人の名前はどう見ても「カービィ」って書いてある。これは間違いなく「カービィ」って書いてある。 まあ、画像の中で一番口は大きいしな・・・。

このキャラの名前が「カービィ」さんだというよりも、開発中の画面だと考えるとプレイヤーが入力する名前っていう気もします。

となると3人の名前は「他のプレイヤー」の名前ということ?4人同時対戦なら敵キャラはとりあえず3人ということだろうから、戦う相手なんだろうけど・・・。

この画面には「K」と「J」を持っているプレイヤーがいるけど「Q」はない。HPを表していそうなバーが赤と青の2種類ある。

残った二人、KとJを持った人同士が最後の戦いをしている様子だろうか。黄色と青の旗が立っているが、倒れたキャラがいた場所か?チーン。

自分の戦士をどこに配置し、どの敵を狙うかが問題。敵が弱い戦士だからと油断していると返り討ちにあうぞ! とのことだが、 画面を見る限り縦横無尽に歩けそう・・・?配置が大事ってことは、キャラの移動速度は遅いんだろうか。

「バトランド(仮称)」で検索してみたところ、海外のこちらのサイト様がHITしました。おおお、さらに画像を掲載してくださっている。

下にいる余裕たっぷりのお兄さんは見たことのない人ですが名前はポテト。カッコイイけどポテトさんというようです。

右の人は、やはり「カービィ」。まあ、画像の中で一番ふっくらしてるしな・・・。

そして上にいるおばあさんっぽい人の名前は「ネス」。この人、ネスなの!?

というわけで恐らくこれは「プレイヤーの名前」であり、4人で今から戦うよ、という画面なのでしょう。戦士たちを統率するキャラクターということなんだろう。

下には7人ほどの戦士が表示されているが、これが自軍のキャラってことか?甲冑をつけた戦士は強そうですが、ライバルとのカケヒキによっては小さなサルに負けるかもしれないということか・・・。おサルさんも剣は持っているみたいだけど・・・。

「バトランド」はアルファベット表記だと「BATTLAND」になるようなので、それで試しに検索をかけてみたら動画を見つけてしまった。


それがこの動画様。Nintendoスペースワールドで流れていた動画なんだろうか?やっぱり実際に動いている動画を見るとまた全然違って考えられます・・・素晴らしい資料だこれは・・・。

まず戦う前っぽいこの画面。(よく見えるように2フレームを重ね、加工してあります)4人のキャラの顔が見えますが、どれも公式HPに掲載されているゲーム画面にはいなかった人です。

余裕たっぷりのお兄さんよりも主人公っぽい顔の少年が手前にいます。彼が主人公か!?動画内だと「リョウ」って名前のようだが・・・。

彼は動画内で「緑の大地で5エンブレムを集める!」と言っており、残りの3人が「絶対阻止!」と言っている。なんかちょっと面白いやり取りに見えてしまう。 3人が声を揃えて「ぜったい そし!」って言ってるのか・・・。

動いている戦闘画面を見て色々納得。いかだは「足場」のようだけど、水の部分も立てないけどジャンプできるっぽい。

動画で動かしているキャラが水に落ちないキャラというだけなのかもしれないけど、足場から足場に移動して戦うようです。

何よりも驚いたのがマップがめちゃ広い。静止画だけだとその一画面で完結するように見えてしまっていた・・・。

最初に戦士を配置する画面もありますが、そりゃこんだけマップが広ければ配置する位置も大事なのでしょう。

あと「エンブレム」らしきものは地面に落ちており、それを回収しているシーンもあります。

配置画面でエンブレムがどこにあるか判っていたらその近くに配置すればいいことになっちゃうので戦闘開始後にエンブレムが出現するのか、 戦いの最中に他のプレイヤーが落としたのを拾ったのか。

一瞬だけ表示されるこの世界地図っぽいもの。4つの国があるようですが、これがこのゲームの世界なんだろうか。だとしたらストーリーもありそうです。

海を隔ててだいぶ遠いところにそれぞれの国があるようだが、主人公はこの国々を冒険するのだろうか・・・。

別のシーンでこんな人も出てきてます。「はっ!口ほどにもない!」と、まさに悪役っぽいことを仰っている。

これはプレイヤーが負けたときに流れるメッセージだろうか?すごく敵っぽい感じです。

にしてもこのゲームは発売されなかったのだから、これだけハイクオリティなイラストやドット絵が全部お蔵入りになってしまったというのがなんとももったいなく恐ろしい話です。 じ、自分だったら耐えられん・・・。

数枚の静止画と一つの動画によりなんとなくゲームの雰囲気は分かる気がしますが、やっぱりストーリーは不明です。主人公っぽい顔の人や悪役っぽい人はいるが・・・。

「戦いの聖地バトランド」というのはどこなのか。4つの国のどれか一つがバトランドなのか?全部バトランドなら敵国から侵略されそうもない。まさか内輪揉めだろうか?



4つの島から成る「バトランド」。そこは「戦いの聖地」と呼ばれ、戦士たちが日夜「戦士のエンブレム」を懸けて戦いを繰り広げていた。

ある日、バトランドの大臣が「バトランド王に俺はなる」と言い出し、戦士たちを統率する主人公「リョウ」がバトランド王に「大臣を止めてくれ」と頼まれて挙兵。 ふくよかなおじさん「カービィ」やナゾの老人「ネス」、余裕たっぷりのお兄さん「ポテト」などと激戦を繰り広げながらも島から島へと旅をする。

手持ちの戦士「ルーク」をほしがるデカいヘビにプレゼントし、代わりに剣を持った緑色のサルをもらったリョウ。サルと共に溶岩の流れる灼熱の要塞で大臣に戦いを挑むものの敗北。 「はっ!口ほどにもない!」と鼻で笑われる。

ルークをヘビにあげてしまったことを激しく後悔したリョウは、もう二度とヘビに戦士を渡さないことをこのバトランドの美しい空と海に誓うのだった―――




イミが分からない。

発表はされたが発売はされなかった「バトランド」というゲームボーイアドバンスのソフト。実際に出ていたら続編なんかも出ていたんだろうか。 2002年の春に何が起こったか知る由はありませんが、この面白そうなゲームがどこかに消えてしまったことを我々は覚えていましょう。

2018年10月7日


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