◆開発中止になったゲーム「ルナブレイズ(仮称)」◆

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Nintendoスペースワールド97でポケモン金銀というか「ポケットモンスター2金銀」がプレイできたけど 結局そのゲーム自体は作り直されたからそのときのゲームはある意味発売中止になったようなものでした。 でもゲームの内容は違えどちゃんと「ポケットモンスター金銀」というゲームは発売されました。

このページで話すのは、そういう風に作り直されたとかそういうモノではなく、ガチで開発中止になったっぽい 「ルナブレイズ」というゲームボーイアドバンスで発売されるはずだったゲームの話です。

よく、海外でだけ発売されたとかハードを次のものに移行して発売されたとかいうのはよくある話なんだけど、 発表された後に音沙汰なしになってしまうという一番悲しいパターンのゲームソフトです。 その存在を自分が知ったのはポケモン金銀'97について、そして任天堂スペースワールドについて調べていた時期。

ニンテンドースペースワールド2001の 「任天堂出展ソフト一覧」のページに、ちょこちょこ知らないタイトルが並んでいます。でも今回は「ルナブレイズ」だけです。

で、その「ルナブレイズ(仮称)」のページを見てみると、 なかなか楽しそうなゲーム画面とカワイイ絵が何枚か見られます。 ニンテンドースペースワールド2001では試遊台が設置されていて、プレイもできたようです。

エナジーボールの熱いかけひき ライバルの裏をかけ! っていうのがまず目に入る説明文で、 なにやらエナジーボールというもので何かかけひきをするらしい。 ジャンルは「新感覚RPGシミュレーション」、発売予定日は「2002年春」。2002年の春はまだかな・・・。

手持の「パワー」を駆使してライバルを倒すという新しいタイプの対戦ゲーム。 敵のパワーを攻撃または防御する召喚獣や、ライバルに直接ダメージを与えるサイコパワーなど、パワーは全部で170種類以上。 ただ、パワーを使うためには、エナジーボールと呼ばれるエネルギーが必要。エナジーボールをどのパワーにふりわけるか?ここに勝負のカケヒキが生まれるのだ! ・・・とのことらしいが、どんなもんだろう?自分は見た感じ、遊戯王のカードゲームをなんとなく思い出してしまった。攻撃表示、守備表示、ダイレクトアタック・・・みたいな?

主人公はおそらくページ右上にいる青い髪でオレンジ色の服を着た少年だと思うが、彼の名前もバックボーンもゲームのストーリーもなんも書いてない。 ライバルって、どうして大量にライバルがいるのか?悪の組織と戦うのか?学校系?ページ右上の餓狼MOWのテリーみたいなジャケットを着たお兄さんは体育の先生かな? 下にはヒロインぽい憂いを秘めた表情の少女もいるが、彼女の名前も分からない。クラスメイトか?それとも悪の組織にさらわれた・・・妹にしては主人公と歳が近そうだから、従姉妹?

そして下段の右上の画像が唯一ゲームのバトルの雰囲気が分かりそうな構図で、左下に主人公がいるので下の段が主人公の率いる仲間っぽい。

召喚獣は合体、変身することでさらに強力な戦力になる。ライバルが驚くような召喚獣を作り出すのだ!  というキャプションもついている。・・・遊戯王?というかモンスターの後姿からなんとなくポケモンっぽくもある?カプセルモンスターっぽい?


画像を拡大してちょっとクッキリさせてもらったもの。なんか画像上部にカービィって書いてある。 「カーピィ」かもしれないが・・・これが画面内のどれを表しているんだろうか?

カーソルが合っているキャラがどれなのか分からない。召喚獣の下の丸は黄、緑、赤、青があるが、おそらくこれは「属性」的なものを表すものっぽい。 カーソルではないだろう。数字がいくつもあるが、HPを表しているのか、エナジーボールをどうにかした数字なのか・・・。 カービィってもしかして主人公の名前?開発中の画面だろうから、仮の名前なんだろう・・・。

にしてもよく見るとそこは横断歩道のど真ん中である。こんなところにお互い召喚獣を出しまくって しばらくバトルは終わりそうもなくてその間ここは通行止めだ。町の人たちに激しくご迷惑になっていることだろう・・・。

なんにしても、この「ルナブレイズ(仮称)」はニンテンドースペースワールド2001でプレイできた上に発売日まで決定していたのに結局発売されることはなかった、 開発中止になってしまったゲームなのであった・・・残念です。

開発は「HAL研究所」、いわゆる「星のカービィ」や「大乱闘スマッシュブラザーズ」のところです。 HAL研究所の2001年や2002年の発売されたゲームのラインナップを見てみたところ、2001年の秋にスマブラDX、 冬に「カードeリーダー」、ゲームソフトとバッチリ呼べそうなのはスマブラDXのみ。

2002年は「星のカービィ夢の泉デラックス」のみ。本来はそこに「ルナブレイズ」が・・・あったはず、だったんだ。 なにがあったんだ。

その後しばらくは2006年に「ポケモンレンジャー」が出るまではずーっとカービィのゲームばかりです。 ゲームを開発し、宣伝して発売するというのは本当に大変なことなんだなあ・・・。

新シリーズの始まりとなれそうだった、発表はされた、プレイできるレベルまで開発されていた「ルナブレイズ」。 横断歩道でモンスターを出し合ってしばらく通行止めにしながら熱いカケヒキのある遊戯王っぽいシステムで戦い、 体育の先生を倒して悪の組織にさらわれた従姉妹を助けるというゲーム。遊んでみたかったです。

なんか視線が痛いな・・・。

◆2021年7月8日追記◆
ルナブレイズやバトランドのページが任天堂公式サイトからは見られなくなっているので (アーカイブとかで見られると思うので一応URLを残す意味でリンクは張ったままにしてます)、 公式サイトにあった画像が見られなくなってしまっている昨今。

と、思っていたら「スペースワールド2001」のパンフレットに掲載されていたというページの画像を見せてもらってしまいました!


体育の先生と主人公のバトル前っぽい画像とかが掲載されている!これは貴重な資料だ…! 情報どうもありがとうございました!こんなスゴイ絵もアイデアもプログラムも、きっと音楽も、 全部お蔵入りというのはなんともったいないことか…。

…もしかしたら、後にHAL研究所から出たゲームに音楽や効果音が使われているものがあるのかもしれません。 頑張れ主人公!従姉妹のために!!

2018年10月7日


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