オキシライド博士とアルカリくんの会話。今回は月白蛇のネタバレも含みます。

「むむ?久々じゃないか・・・!」
「うわー、オキシライド博士ひっさびさですね〜。相変わらずちっこいままですね」
たわけたまえ失礼な!すぐに元に戻る薬を開発してくれる!」
「どういう原理で若返りすぎたのか分かってないって仰ってたじゃないですか・・・」
「むむむ・・・ま、まあそれは良いんだ!今日はあのコンテンツからゲストを呼んである」
「ゲスト?サイトの別のコンテンツから呼んだんですか?」

「ど、どうも・・・」
「誰ですかこの女の子・・・水色の髪なんて、珍しいですね」
「彼は月夜に詠う白蛇というサイトでも1,2を争う古参コンテンツのキャラだ」
「へえ・・・え、今博士、何て言いました?彼??」
「たわけたまえ、月白蛇を読んでおらんのか!」
「すみません、そんな時間ないんですもん・・・」
「毎晩メガドライブをやる暇はあるのにか?」
「んなもんやってませんよ。」

「で、シャープさんでしたっけ?」
「あ、はい」
「どう見ても女の子なんですが・・・」
「たわけたまえアルカリくん、君は女性を見る目がないな」
「いや、だから男性なんでしょ?」

「どうして呼ばれたんですかシャープさん?」
「ええと、何だか人生相談的なことを始めるとか、そちらの方が・・・」
「・・・博士?何を勝手なことをしているんですか?」
「だってだって、最近インスピレーションが浮かばないんだもん!」
「だったら外に出て心を豊かにするなり想像力を掻き立てるなりすりゃあ良いでしょうが!」
「たわけたまえ、こんな残暑が厳しい中で外に出られるかあ!!」

「・・・あっ、すみませんシャープさん」
「いえ・・・あの、じゃあ相談とかしても良いんですか?」
「どうぞ・・・じゃないと話が進みそうもないんで」
「そうだとも、偉大な発明家であるわしがどんな悩みも健やかに解決してやろう!」
「発明家と悩み相談関係ないですよ・・・」

「で、相談というのは?」
「はい・・・私の家のメイドの女の子なんですが」
「家にメイドがいるのか!わが研究所にも導入するべきだな」
「いりません。はい、それでその子がどうしました?」
「カリナという子なんですけど、その子が私の父に・・・」
「お父さんに?」
「恋心を抱いていまして」
「「はいっ?」」

「シャープだったな、君はどうやってそれを知ったんだ?」
「本編を読んだんです」
「じゃあ何かがおかしいだろうが!」
「え、何でおかしいんですか?」
「・・・ええー、だってそのカリナって子・・・」
「どうしたら良いでしょうね・・・」
「無視か、たわけたまえ」
「お父さんがいるって事は、お母さんもいらっしゃるんですよね?」
「はい。普通にいます」
「じゃあ結ばれそうもないですね・・・」
「むむむ・・・インスピレーションが浮かんだぞ!」
「この状態だとろくなもんじゃないと思うんで浮かばなくて良いです。」


「というわけで、わしは発明にとりかかる!のぞくなよ!」
「誰が覗きますか。」

「・・・さて、じゃあ博士がいなくなっちゃいましたね」
「そうですね・・・」
「シャープさんってどういう位置づけのキャラなんです?」
「最初は男らしかったらしくて女性の許婚もいたんですけど、
1度話を書き直したらその設定が全てなくなって今に至るそうです」
「そんな女の子らしくなっちゃったんですか・・・」
「位置的には、死にもしないし死にそうにもならないけど、
身内が大変なことになって良いトコ取りのキャラ・・・でしょうか」
「自分で言っちゃって良いんですかそれ・・・」

「でけたぞー!二人とも!」
「また偉く早いですね・・・発明って普通どれだけ掛かると思ってるんですか」
「ははは、わしは天才発明家だからな!これを見よっ!」
「・・・なんですか、これ」
「かたっぽだけのシンバル・・・銅鑼みたいですね」
「さすがシャープ姫、察しが良いな。これは銅鑼だよ」
「どうやってこんなもんを短時間で作るんですかホントに・・・」

「これは素晴らしい発明だぞ!名づけて、素適な恋をアナタに!
恋の成就補助マシン、「キューピッドの銅鑼」だ!!」
「「・・・キューピッドの・・・銅鑼?」」

「普通、キューピッドって言うと矢じゃないですか・・・?」
「博士しっかりしてくださいよ・・・」
「たわけたまえ、これはそれと同じ効果があるわけだ!」
「キューピッドの矢と同じ効果が?」

「例えばまず、これをこっちの面から叩くと「フルフィルの響き」となる」
「そのバチで叩くんですね」
「そうだ、このバチがなければ作動せんぞ。すると、この音つまり
フルフィルの響きを聴いた相手は叩いた相手に瞬く間に恋に落ちるのだ」
「「ええ〜・・・。」」

「まっ、効果は1時間だがな。1時間あれば既成事実ぐらい作れるだろ」
「・・・最悪」

「ちょっと待ってくださいよ博士、この前博士は「結婚を決めた女性とのみ、
付き合うべきだろう!」とか言ってらっしゃいませんでした!?」
「まあそうだが。彼の悩みを解決するにはこれしかないだろう」
「それが最悪の解決法ですよ。」

「・・・シャープさんとしては、どういう風に解決したいですか?」
「えーと・・・カリナが父上をあきらめてくれたら・・・」
「そうですよね・・・もっと他の恋を探してもらう、とかそういうことですよね!」
「なるほどな。だったらシャープ姫自ら使ったら良いじゃないか」
「シャープさんの意思を無視ですか。」
「・・・もー、面倒だなあ・・・」
「面倒とか言う人に相談を受ける資格ありませんよっ!」
「むむ・・・助手の分際で聞いていれば数々の暴言・・・!」
「いや、今回ばかりは普通のこといってると思いますよぼく・・・。
そもそも、そのキューピッドの銅鑼でしたっけ?それちゃんと動くんですか?」
「それすらも疑うのかたわけたまえ!今!この場で使ってくれる!!」
「「えっ」」

ぼわああ〜ん。

「どうだ素晴らしい銅鑼の音だろう、この角度に苦心してだな・・・」
「・・・博士」
「む?」
「オキシライド博士・・・」
「むむ?シャープ姫もどうした?」

「ぼくは、どうして今まで博士の魅力に気がつかなかったんでしょう!」
「へ?」
「私、一目見て貴方に恋してしまいました・・・!」
「え?ええ?」
「大好きです!博士!!」
「愛してますオキシライド博士!!」
「ひえええええっ!男二人にもてても嬉しくないぞー!!」

「こ、これはまずい・・・一時間逃げ切るか、もう一度キューピッドの銅鑼を使うしか・・・!」

ぼわわわ〜ん。

「・・・ひー、はー・・・裏を叩くと「カタストロフィの響き」となり、
キューピッドの銅鑼を叩いた者と破局を迎えるのだ・・・」
「・・・あれ?」
「ん?」
「うわっ!オキシライド博士!」
「きゃああっ!いやー!」
「・・・ちょっと、キミたち」
「寄らないで下さい!大嫌いです博士なんて!」
「え、そんな・・・」
「・・・・・・。」
「シャープ姫もそんな嫌悪を秘めた目でわしを見ないでくれ・・・」
「いきましょうシャープさん!博士と同じ部屋の空気を吸っているだけで気分が悪いです!」
「ええ・・・」
「・・・うわーん」


「良い発明だと思ったのだが・・・しかもちゃんと正しく作動したのに・・・。
嫌われるなんて理不尽じゃないか〜・・・」

「・・・なんで急に、オキシライド博士のこと大嫌いになっちゃったんでしょう・・・」
「多分さっき言っていたあのキューピッドの銅鑼とかいう発明品のせいですよ」
「本当に効果があったんですね、こんなに大嫌いになるなんてすごいです」
「ですよね・・・ああ博士のこと考えるだけで脳細胞を無駄にしている気がします」
「はい・・・」
「でも一時間経ったら直るはずですから、それまでここで別のこと考えてましょう」
「そうですね。博士って言葉は口にしないでおきましょう・・・」
「そうだ、じゃあゲームでもしましょうか。向こうから持ってきます」
「あ、分かりました」

「むむ?アルカリくん・・・やはり発明は失敗だったか?わしのこと嫌いじゃないか??」
「博士・・・」
「アルカリくん・・・!」
「ぼくの目の前に現れないで下さい!大っ嫌いですよ!!」
「きゃー!いたいいたいー!!アルカリくんが殴った蹴ったー!!」

「・・・アルカリさん、大丈夫かな・・・」(←博士のことは心配していない)

一時間後、キューピッドの銅鑼の効果は切れ、二人は元に戻ったそうな。
シャープはその発明品は遠慮して、面白い博士のことをお土産話にして帰りましたとさ。

めでたし、めでたし。

「全然めでたくないぞ!わしはアルカリくんにいっぱい蹴られ踏みつけられたんだぞ!!」
「博士が変なもん作るからじゃないですか」
「・・・ううう・・・。」

(2009年9月10日)











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