「久々ですねー先輩!」
「うぎゃわおぅべっ!やっぱお前なのか!!」
「毎度のことながら聞いたことのない叫びですね」
「・・・毎度のことながらお前としゃべりたくないと言っている」
「まあまあそれはどっかに置いといて。先輩は今、元気あります?」
「置くな。・・・って、元気って?いやー別に普通だけど・・・」
「じゃ、このオキ」
「シライド博士の発明品はいらん。」
「まだセリフの途中なのに・・・」

「いつもろくでもないものだろうが、持って帰れ」
「ワンパターンですね、テンションが上がればパターンも増えますよ!」
「は?」
「というわけで、はいこちら。」
「何コレ?ビタミン剤?」
「みたいなビンに入ってますけど。「キドアイ・ラーク」って書いてありますね」
「毎度のことながら酷い名前だな。」
「毎度のことながら名前考えるのは数秒だそうですよ」
「はい、じゃあ先輩飲んでください。」
「嫌に決まってるだろうが!!」
「ならたまにはぼくが飲みましょうか」
「それもやめろ!!嫌な予感しかしない!!」

「ごくごくごく」
「あああ・・・飲みやがった」
「・・・ふう。味はまあまあですよ」
「え、どんな味なんだ?」
「アボカドと味噌を混ぜたみたいな味ですね」
「飲まなくて良かった・・・」

「そろそろ効果が出るはずなんですけど」
「どんな効果なんだよ?」
「それは・・・ぷっ、ふふふっ」
「え?」
「あーっはっはっははは!!」
「な、何だ?!ついに来たのか!!」
「何がですか先輩!あははははっ!これはっ!キドアイ・ラークの効果で・・・あはははっ!」
「キドアイ・・・喜怒・・・哀・・・もしかして喜怒哀楽のことか?!」
「ひゃーっはははは気づくの遅すぎー!!きゃーはははは!!」
「2割り増しでムカつく・・・!!」

「・・・なんですって」
「ひょ?」
「何て言いました?ムカつく?その口で言いましたよね?」
「え、何、急に何怒ってんだよ・・・」
「ああ?!誰に口きいてんだてめえはあぁあ?!」
「いやああああ!!」

「・・・・・・先輩」
「ううう、怖い、怖い・・・いつもより7割り増しで怖い・・・」
「怖い・・・?ぼくが・・・怖いんですか・・・?」
「あ、あれ?もう怒ってないのか??」
「ぼくが・・・先輩に怒る・・・?そんな・・・そんなこと・・・」
「え、今度はもしかして・・・」
「うわあああああん!!そんなことあるわけないじゃないですかー!!ひどいー!!」
「だあああ泣くなあああ!!」

「・・・ふう。」
「・・・あ、おさまったのか?」
「何がですかー♪んふふふ^_^」
「顔文字を使うな。本当に何なんだよ一体・・・」
「ああ〜たのしい〜っふふふふ〜・・・・・・・・・ふう。ああつまんない」
「何なんだよ!?」

「・・・というわけで、これが無理矢理感情の起伏を激しくする薬、キドアイ・ラークです」
「毎度のことながら何のための発明なんだ。」
「気分が晴れないときに使うと、ストレス発散ですよ」
「こっちは大迷惑だがな。」
「あんま記憶ないんですよ。「怒」のときどんなでした?」
「・・・・・・」
「あれ、何で黙るんです??」

「そんなわけで、テンションも上がって万々歳ですね〜」
「お前はいつでも高いけどな。もー疲れる・・・」
「じゃあはい、ぐいっといってください」
「飲ますなー!!飲み込んだじゃねえか!!」
「すぐに効いてきますよ大丈夫です。」
「大丈夫とか・・・だーははははは!!」
「うわー下品な笑い方」
「うるせーよ!どわははははは!!とまらーん!!」



「ぜえ、ぜえ・・・」
「どうでした?」
「・・・余計疲れるわ」
「変だなー?もう1本あるので使い切っちゃいましょうか」
「やめろお前はもう飲むな!!」

(2008年9月28日)











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