2ページ目のトワプリの没テキスト紹介に続きまして3ページ目が始まります。 さあサクサクいきましょう。サクサクのうちに。

さてまずは動画で紹介しなかった城下町の人々っぽいセリフ。すごくたくさんあります。

「今日はどの店も混んでるねぇ・・・」
「並び疲れちゃったけど 今あきらめて帰るのも くやしいわ・・・」
「おばあちゃん どこかなー 人が多すぎて よくわかんないや・・・」
「わたしのママ、朝からずーっと ここでお話ししてるの はやく おうちに帰りたいよう・・・」

城下町って人がたくさんいるけど、全員に話しかけられるわけじゃないことに初プレイの時に少し驚いた気がします。 歩いている人やお店で並んでいる人は話しかけられない人も多かったですが、 元はちゃんとこのようなセリフを発する予定だったようです。

開発者様インタビューだかで「城下町はもっと充実するはずだったがいろいろ割愛した」というような のを見たことがあるので、その変更の際にこれらのセリフも没になってしまったのかもしれません。

「この青年が ワシの幸せを 祈ってくれるんじゃと! 若いのに 感心じゃのう! あとで こづかいでもやろうかのう!」
「あなたも 幸せになりたいのですか? 少しの投資を おしまなければ 私の祈りで あなたにも幸せが訪れますよ・・・」

なんていうのもありました。投資で幸せが訪れるといえば城下町入り口付近にいる人に寄付すれば ハートのかけらがもらえるというアレだけど、なんか口調も内容も怪しい。


実際のゲームで似たようなことをしてくれるのは城下町の入り口にいるおじいさんだけど、 怪しさは減っていて「ハイラルの平和のため」という理由でルピーを差し上げるという設定です。

青年からおじいさんに変更になっているけど、もしかして元はこの「後で小遣いでもやろうかのう!」と言っていたおじいさんと 怪しげな青年が並んでいたのが青年が削除されたか別の場所に移動され、おじいさんがハートのかけら係になったんじゃ…などと素人は邪推しました。

「アタシに似合う かわいい花を このツボいっぱいに もらおうかね!」
「オバちゃんに 似合う花なんて・・・ ハァ・・・ 辛い商売だよ・・・」
「安いよ 安いよ〜っ! よっ! ニイちゃんも見てってよ!」
「ウチで買ったツボを 高値で転売してる 悪いヤツがいるみたいなんだよネ・・・ お兄さんも だまされないようにね ・・・あんま興味なさそうだし、大丈夫だろうけど」
「あ、あなた誰? カレが変な誤解するから 話しかけないで!」

城下町のお店でのお客さんとお店の人のセリフっぽいです。 可愛いレディに似合う可愛いお花が分からないなど商売人失格な輩もいるようですが、 壺を転売しているヤツがいるというのも気になります。

時事ネタならそういうセリフを入れただけでゲームに関係ないということもあるかもしれないが わざわざゲーム内でこんなことを言う人がいるってことはどこかで壺が高値で売られているようなことがあったのか? 城下町の後にマロマートになる気が狂った店には壺が飾られていたが、アレだろうか…?


「彼が誤解するから話しかけないで」という彼氏持ちアピールなセリフはもしかしたら ジョバンニさんの彼女さんは元は話しかけたらこういう発言をしたんだろうか? それとも全く関係ない女性のセリフという可能性もなくはないが…。

「はい、いらっしゃい!
ヤギ肉のシチュー 15ルピー
ローストビーフ  20ルピー
買わない」
「はい、15ルピーね まいどあり! / 20ルピーだよ、まいどあり!」


城下町にはパンやリンゴを売っている場所もあるが、商品を手に取ってもすぐに戻してしまって結局買うことはできません。 だが、こんなセリフを言うお店屋さんがあったということだろうか?ちゃんと値段も決まっているし そこまでおかしな価格じゃないし、「ヤギ肉のシチュー」というところがトアル山羊100%使用感が出ています。

「それ以上持てないみたいだね」とか「お金が足りないよ!」とか「やめるのかい?」とかそういったセリフがないので 作りかけ感がなくはないです。シチューは100歩譲って空きビンに入るかもしれないが、ローストビーフはその場で食べたのだろうか…?!

お次は動画でも紹介したミドナのセリフ。

「・・・〇〇・・・ 闇の世界に 行くなら ゲートを・・・くぐりな・・・」
「・・・実は・・・闇の世界へは ワタシの力がなくても入れるんだ・・・ ごめんな・・・」


「〇〇」には主人公の名前が入ります。このミドナのぐったり加減はラネール光線を浴びて死にかけているときのセリフと思われます。


ここで気になるのは「闇の世界」という単語。実際のゲームでの「トワイライト」のことと考えられますが、 思えば開発初期の画面写真のトワイライトと思われる場所は実際のゲームのトワイライトのような茶色がかった色でほの明るい感じではなく もっと暗くて色がなく、モノクロでした。

元はザントさんもミドナも「影の世界」ではなく「闇の世界」から来ていて、光の世界は闇の世界に浸食されていて… 「光の世界」と「闇の世界」といえば「神々のトライフォース」の冒険の舞台ですが、リンクがそれらを行き来するのに使うのは 「マジカルミラー」。鏡です。

そしてトワプリで影の世界との行き来に使うのは「陰りの鏡」。鏡です。 つまり元はトワプリはもっと「神々のトライフォース」に寄った設定だったのか!?トワイライトではなく「闇の世界」が広がっていたからこそ ガノンドロフはラストバトル前に「世界を闇に」と言っていた…のか!?

そしてミドナがぐったりするのは全て地方のトワイライトを晴らした後のはず。 元はミドナがぐったりする際にまだトワイライトつまり「闇の世界」や「ゲート」が存在していたということであり、 実際のゲームでは「トワイライトに入れてやろうか?」と言われますが、実はミドナに引っ掴まれなくても中に入れる設定なのかもしれません。

「アイツ、剣持ってるじゃねえか あれ奪っちまいなよ!」
「よ〜く見て 隙を見つけたら 後ろから パクっとやっちゃいな!」
「おいおい・・・ 怪我人 相手に何やってんだ こういう時は よ〜く見て 隙を狙って 襲い掛かるもんなんだよ」
「大丈夫 大丈夫、 オマエが 飛び掛ったぐらいじゃ たいしたことには ならないって!」


そそのかすミドナのセリフ。序盤のイベントでミドナが剣と盾が欲しいというから壁にかかっている盾、そして ソファに置いてある剣を窃盗するわけですが、元は剣を手に入れるイベントはこのミドナのセリフからするともっと違ったようです。

「怪我人」という単語と、剣があるのはモイの家なので剣を奪われるのはモイだと考えられます。 このイベントの時はリンクは狼の状態なので細かい動きはできません。足に重傷を負っているモイが 哀れにも無抵抗に前のめりに倒れるアニメーションも没データとして存在しているため、「パクっとやっちゃいな」と言いつつも 実際には「襲い掛かるもんなんだよ」というセリフの通り、ウルフリンクの体当たりなどのアクションをかましたと思われます。

「お前が飛び掛かったぐらいじゃ大したことにはならない」などと言っていますが、ウルフリンクはチワワポメラニアンではありません。 大型犬より大きな重量感も攻撃力もある獣なのです。大したことになります。ましてや相手は大けがをしており、 膝には新しい血が滲んているなんとも痛々しい状態。

そんな状態のモイに襲い掛かって剣を強奪。CEROがうなぎ上りです。元は窃盗ではなく強盗だったのです。 それはさすがにまずいので、変更されるのは大いに納得です。

最後に、ミドナのセリフ。

「魔法力が ないじゃないか・・・ それじゃあ 獣の姿にはなれないぞ!」

このセリフだけで、トワプリには元は魔法力があった、そして獣の姿に変身するのに魔法力が必要だったという 二つの重要なことが分かる非常にありがたいお言葉です。

2度目の実況プレイをする前からトワプリには元は魔法力があった、ということは知っていたけど ウルフリンクになるのに魔法力が必要だったということは知らなかったのでマジでビックリしました。

まず、魔法力が存在していたとしたらそこらの岩を転がしたり草を刈ったりするとハートのほかに魔法力を回復する壺も出てきたことでしょう。 そして魔法力を消費して狼になる。もし魔法力が尽きていたら変身できないのでまずそこらで補給してから、ということになる。 もしそのシステムだとしたら、煩わしいだろうか…?納得できるだろうか…。

ただ、自分はカンが悪いのでダンジョン内で詰まって試行錯誤することがよくあります。 スムーズに攻略できている際はそこまで変身を頻繁に行うわけではないが、 その際、ウルフリンクの「ほる」だの「センス」だのがカギになっている場合、何度も変身を繰り返すこともあるでしょう。

そうなると魔法力の浪費を嫌って迂闊に変身できない、さらに詰まる、みたいなことにもなりそうです。 あとはウルフリンクでの攻撃パートが必須のボスなんかは魔法力が補給できないと部屋から出られず詰んでしまうので 魔法力の回復手段もボスによってはボス部屋に仕込んでおかねばなりません。

昔は魔法力が尽きたら普通にボス戦で詰んだりしたものですが、GCやWiiの時代にそれはない…よな??

魔法力が没になったのは開発の後半と思われるが、変身に魔法力が不要になったのは魔法力が没になったときかそれ以前なのか。 変身に不要という設定になったのが先ならさらに魔法力システムの存在意義が薄れ、魔法力の没を加速させた可能性もあります。

どちらにしても、自由に変身できるように変更されたのはありがたいし、魔法力というゲーム全体に影響を及ぼす システムを途中で没にして見事にゲームを仕上げるというのは誠に御流石です。



以上、「開発の途中で変更されたものが分かる没テキスト」にスポットライトを当てた、ゼルダの伝説トワイライトプリンセスの没テキスト紹介でした。 最後の最後に出てきた「魔法力」に関しても動画は作ったんだけど攻略ページバージョンも書くのでそのページに続くようです。

2023年11月01日


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