す〜ぱ〜ぷよぷよを皮切りに、スーファミソフトの中身も見られるようになりました。 つーわけで、ソウルソフトであり攻略ページもあるトルネコの大冒険の没データ探しをしてみたのです。

だが、驚くほど没データがない。な、なんなのこのソフト。マーヴェラス-もうひとつの宝島-ぐらいない。 まず、没になった敵はいないかなと思ったんだけどガチでいない。1匹ぐらい、絶対にいると思ったのに・・・!!

データの並び順では、スライムが一番最初。徐々に強くなっていき、最後がドラゴン。途中に空白はないです。 初代ポケモンだと途中に「けつばん」があったり、フシギダネからミュウまで番号順には並んでません。 MOTHERのアイテムも、ある程度ジャンル分けされて並んでいるんだけどそのジャンルごとの区切りに いくつか空白があり、そのジャンルのアイテムが増えたらそのスペースに入ったんだろうみたいになってます。

だが、トルネコの大冒険はそんな没データの付け入る隙が全くない。しっかり練られてからデータが入れられたのか、別で動かしたやつを元にして作ったのか・・・??

昨日サイトトップにも置いたデータの並び順のメモですが、アイテムもバッチリ並んでいます。最初が一番弱い武器である「こん棒」、武器の最後は「正義のソロバン」。 ちゃんと強さ順に並んでいます。次は盾かと思いきや、3種類の矢です。木、鉄、銀の順にちゃんと並んでます。

その次が盾。一番防御力が低い「皮の盾」から「はぐれメタルの盾」までカンペキです。 その次は「草・種」系。薬草をはじめとする回復する草、「種」、ステータス異常の草、お役立ち系草の順です。 そして空白ナシで巻物に切り替わり、バイキルト、スカラに始まりパルプンテで終わります。 「さいごの巻物」の次が「証明の巻物」で、巻物の丁度真ん中辺りにあります。

つまりは「さいごの巻物」もプレゼントキャンペーンに関係する「証明の巻物」も、 後から入れたお遊び要素などではなく最初から考えられて作られたものだったのだ・・・!

次に杖系。「いかずちの杖」から始まり「大損の杖」まで空白ナシでピッタリ並んでいます。 その次は指輪系。「ちからのゆびわ」から「ザメハの指輪」まで、ちゃんと並んでます。 その次がパン、大きいパン、くさったパン。ゴールド、鉄の金庫、3種類の箱アイテムと並んでアイテムは終了。

・・・と思いきや、そこからは正式名称不明アイテムが並んでいました。「赤い草」「紺色の草」などの草や種系アイテムの効果が分からないヤツ。 その次が「ネズミの絵の巻物」や「シカの絵の巻物」のような巻物系。 最後に「桜の杖」や「金の杖」のような杖系で、その後はデータがないようで正しい場所を参照してませんでした。

うーむ、アイテムも敵も没がないとは・・・やはりこのゲームはこんなところでも計算され尽くしていたか。 没グラフィックは探してないが、敵のデータがないのに絵を作るはずがないので、なさそうだ・・・。

・・・・・・ん?・・・・・・あれ、よーくよく見てみると・・・。没データ検証中に作った表で、見覚えのないのが一つだけある。 これは・・・もしかしたら、もしかして・・・。

なんと!トルコ石の指輪は見とおしの指輪だった。  ・・・・・・なんだそりゃ?見とおしの指輪??

長年トルネコの大冒険で遊んでいるが、 そんな名前のアイテムは見たことも聞いたこともないぞ・・・。



データ順的には「ハラヘラズ」「とうぞく」の次に位置していて、つまりはめっちゃ便利だけど出現率低い系の指輪っぽい・・・! 「見とおし」と言うぐらいだから、何かを見通せるのか!?見通せて嬉しいものと言えばなんだろうか?

見えない敵は「シャドーの指輪」で見えるようになるし・・・。とりあえず指にはめてみよう。どれどれ。

見た感じ・・・マップに変化はない。増えた表示も何もない。 見える範囲にパルプンテの巻物が落ちていたとしても、それが見えるようになるのは「シャドーの指輪」の役目だ。

このゲームにおける指輪の効果はそれぞれちゃんと違っていて、「上位互換」のような効果の重複はないはず。 一体何が変わったんだろうか・・・。ワナが見えるようになったとか・・・??

上の画面と比較してみましょう。ワナは見えるようになってません。 「見とおしの指輪」をはめてもワナが見えるようになるわけじゃないようです。

「ワナ抜けの指輪」だとワナには引っかからなくなるけど、 ワナの上を通った時にワナが表示されるわけじゃないのでそこの違いかと思ったが・・・。 通路の先も見通せて、通路での不意打ちを防ぐとかかな!!


通路の2歩先は闇です。

・・・ダメか。シャドーの指輪をコピペされていて見えない敵が見えるとかか・・・?


いてえ。 普通にシャドーから不意打ちを食らいました。レムオルの杖を使ってもバッチリ敵は消えました。

やはりシャドーの指輪の効果とは全く違うようだ・・・。 それならもしかして、モンスターハウスに入るか「地獄耳の巻物」を使わないと見えないミミックの正体が見えてるとか!?


 

違った。全然見破れてなかった。じゃあ他になんだっていうんだ!?何が見通せるって言うんだこのアイテムは・・・!!

必死に見とおしの指輪をつける前とつけたあとのデータってかメモリの数値を見比べてみましたが、 トルネコのステータスというか「眠らない」「口がつかえない」などの状態変化が起きている辺りの 数値をじーっと見ていたんですが、なんも変わっていませんでした。

・・・・・・なんなんだこれは。あ、そういや「説明」を見てなかった。このゲームはアイテムの「説明」がちゃんと用意されているのだった。 いかんいかん、それを読まなければね。

「もって帰れば高く売れるぞ。」  「きれいな指輪」と完全に一致。 うおおおーい!!大層な名前がついているのにただの換金アイテムか!!
何かを見通せるようになるんじゃないのか!!

トルネコの店で高く売る際に「見とおしの指輪」という 商品名で売ったら詐欺じゃないか!?

この「見とおしの指輪」、データ的に「きれいな指輪」の上にあります。 「きれいな指輪」よりもっと高く売れるアイテムとして作られたとすれば「きれいな指輪」の下に来るだろうし・・・。 なぜ説明文が同じなのだろうか・・・。

そしてこのアイテムの本来の効果としては恐らく「「レミーラの巻物」を読んだのと同じ状態になる」だと思います。 それならばワナも表示され、階段を下りた直後に次の階段の場所もバッチリです。 「見とおしの指輪」という名前のイメージともピッタリだし、「とうぞくの指輪」並みに便利です。

・・・が、そうだとすると「ワナ抜けの指輪」の上位互換になってしまう。 (ワナが見えるだけで引っかからないわけじゃないので出入り口にあったらワナを踏まざるを得ないけど)

だから没になったんじゃないかと思います。なったとしても、効果すら現れないからかなーり前の段階で没っていそうだ・・・。 もしくは迷路面が楽になりすぎるからだろうか?でも「とうぞくの指輪」並みの出現率ならばレアアイテムってことであってもいい気がするんだが・・・。

ワナ抜けの指輪との差別化を図るなら、ワナは表示されずマップだけ見えるようにすればいいか?いや、やっぱり便利すぎるからダメだろうか・・・。 それとも「もっと不思議のダンジョン」で登場し、名称未確定アイテムが全部分かっちゃうとかか? いや、それも便利すぎてアウトだろうな・・・。

というわけで、効果は恐らく「なにもない」、説明は「きれいな指輪」と同じ、 ゲーム内には出てこない「見とおしの指輪」という没アイテムがあるようです。

それと、オマケ的なお話なんだがついでに話しちゃおう。 さっき「アイテムのデータはジャンルごとに空白を挟まず強さ順にキッチリ並んでいる」と言いました。 だけど、なぜか「リレミトの巻物」だけは武器と矢の間にあります。巻物のところにはないのです。 だがアイテムの最初は指輪以外の装備できるアイテムで埋まっているから急にリレミトの巻物があるのは不自然。

後で作ったならばアイテムの最後、名称未確定の杖の次に来るんじゃないだろうか・・・。 「パルプンテの巻物」ですら、巻物のジャンル内に収まっているというのに・・・。 もしかして元々「リレミトの巻物」はなかったんだろうか? だけど難易度調整のためか作ることになり、キッチリ並んで埋まっているアイテムたちの中に入れたからこうなったのか?

でも最後に作ったから「しあわせの箱を持っているとリレミトの巻物は読めない」というメッセージは出るものの ゲーム的にそうだろうけどそれがなぜなのかは特に説明がないちょっとナゾな感じになっているんだろか。 さらに「正義のソロバン」の次、「木の矢」の間にあることから、そこに元々あったアイテムのスペースに リレミトの巻物を入れたんじゃないだろうかと思っています。

木の矢よりもう一段階弱い矢があったが没になり、そこにあった最弱の矢は消されてリレミトの巻物が入ったとか。 だが木の矢より弱いのってなんだ。プラスチックの矢?紙の矢?つまようじとか?

それよりもありそうなのが武器。 こん棒〜ドラゴンキラーまでは攻撃力が大人しく1〜5まで順番に上がっていくのに、 その次に強い「はぐれメタルの剣」は+7、「正義のソロバン」は+10です。飛んでます。

正義のソロバンが一番強い武器だとして、ドラゴンキラーとはぐれメタルの剣の間、 もしくははぐれメタルの剣と正義のソロバンの間にもう一つ武器があったんじゃないだろうか。 だけどそこを潰しちゃってリレミトの巻物を作ってそこに入れた。 ・・・だが、剣と盾の数が7つずつだからそんなことないのかしら。うーん・・・。

そしてもしかしたらもう一つさらにアイテムを作って採用された場合、 「見とおしの指輪」のところに上書きされていたのかもしれません。 全ては推測の域を出ませんが、とりあえず「リレミトの巻物」だけは巻物のところに並んでないってことです。 その他のアイテムはジャンルごとにしっかり並んでいるのに「リレミトの巻物」だけははみ出ちゃっているようです。

という、トルネコの大冒険の没データのお話でした。



◆2015年11月29日追記◆

ちょっとだけこのページに関する話をしたので追記。 「見通しの指輪」という名前ではないけどちょっと名前が似ている「透視の指輪」が続編には登場しています。 そのアイテムの効果はアイテムの位置がわかる「千里眼の巻物」だったり、 それに加えてモンスターの位置がわかる「地獄耳の巻物」を読んだ状態になるというもの。

「みとおし」と「とうし」は似ているといえば似ている・・・? 口に出して言ってみましょう。似てますよね。似てますよね。

はい、似ていますね。なので「見とおしの指輪」は続編で「透視の指輪」という名前になり登場した・・・ということなのかもしれません。 ただ「見とおし」という言葉は残念ながらそのまま使われることはなかった・・・。ニュアンス的にそれでいい気もするんだが・・・。

さらにこの話をするきっかけとなったのが実はたまたま見たポケモン不思議のダンジョンのアイテム一覧。 ポケモン不思議のダンジョンも作ったのはご存知チュンソフト。トルネコの大冒険と同じところです。

それには「みとおしメガネ」という便利なアイテムが登場します。 効果は「リーダーが持っているとフロア中の道具の場所と敵ポケモンの場所が見渡せるようになる」。 「透視の指輪」と同じ感じです。 そしてアイテムの名前は「“みとおし”メガネ」。指輪でこそありませんが「みとおし」という言葉が使われています。

恐らくトルネコの大冒険の「見とおしの指輪」はレミーラの巻物の効果ではなく、 ポケモン不思議のダンジョンの「みとおしメガネ」と同じように千里眼の巻物+地獄耳の巻物を 常に使っているのと同じ効果だったのでしょう・・・と、勝手に思いました。

ちなみに「透視の指輪」より前に「風来のシレン」で「透視の腕輪」というのが登場しています。 でもコレも「見とおしの腕輪」ではありません。 トルネコの大冒険の続編では「見とおしの指輪」は登場しなかったのにポケモンで復活するとは・・・。

まさか・・・トルネコの大冒険の真の続編は、ポケモン不思議のダンジョンだった・・・!?

2014年11月5日


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