◆サイクリングロードの謎◆

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ポケモン金銀の没テキストを調べて、そのページを作るために画像を撮影したときにふと思った。

まず、これはカントー地方のマップです。 見慣れすぎたものですが、今まであまりちゃんと地形を見ていませんでした。 四角いポイントは「そらをとぶ」で選べる町で、小さな丸はマップが切り替わる系のダンジョンです。

「ふたごじま」に通じる場所は「すいどう」なので点線で、「なみのり」を使わないといけない道路です。

そしてこれは金銀のカントーのマップ。 3年が経過しているわけですが、地形は変わっていないはずです。 ・・・だが、上の初代のマップと比べてみるとなんか微妙に色々違います。

例えばトキワシティの場所が変わっている。ジョウトにつながる道路の位置も 3年前にはなかった半島または島が出現しています。

縦につぶれたような形になるのは上にメニューがあるから仕方ないとして、 シオンタウンが初代ではほぼ海にあったのに金銀では大分内側に配置されています。 それとグレンが初代だとちゃんと陸地があったのに金銀では陸がない。 確かに火山の噴火でエラいことになってしまってはいるが、陸は減らないんじゃないか?増えるならともかく・・・。

でもグレンとセキチクとの位置関係はそこまで変わっていないようです。 そしてこの二つのマップを見比べてみて、一番謎だと思った部分。

なぜサイクリングロードが点線なんだ?

他の点線の場所は絶対に「なみのり」がないと通行できない場所です。 マサラからグレン、グレンからふたご島、ふたご島からセキチク。 この3つは「なみのり」が必須な「すいどう」なので点線。 ・・・しかし、なぜかサイクリングロードの途中も点線なのです。

確かにサイクリングロードはなぜか水だらけのエリアですが自転車に乗らないといけないので 「なみのり」をしようとすると主人公は自重します。 でもバグアイテムで無理やり「なみのり」をすると水の中でも坂道効果があり、 じゃあ周りの水辺は見た目は穏やかな水場だが流れの速い川なのか、滝なのか? という疑問が生まれたこともありました。どういう地形なんだろうか・・・?

そして金銀のサイクリングロード。 点線表示ではなくなっています。ちゃんと道路が続いています。

フィールド上は特に変更がなく初代も金銀も全く同じ坂道の道路なのに、 マップ表示ではこのような変更がされている・・・これはなぜなのか?

もしかしてタマムシ〜セキチクの道は「なみのり」が必須だったということではないだろうか?

普通に遊べばクチバに行きオレンジバッジを手に入れ、イワヤマトンネルを通ってシオンに行き、 地下通路を通ってタマムシへ、レインボーバッジを入手、シルフスコープを持ってシオンに戻る。 「ポケモンのふえ」を手に入れてカビゴンをどかし、セキチクへ。 そのセキチクへ行くのはタマムシの左のカビゴン、シオンの下のカビゴン、どちらでもいい。

つまりは「ポケモンのふえ」さえ手に入ればどちらのルートからでもセキチクにいけるようになります。 ・・・だが、もしもタマムシ⇒セキチクへの道が「なみのり」が必須だったとしたならば、シオン⇒セキチクと進むしかないということになります。

そしてセキチクで「なみのり」を手に入れ、タマムシ〜セキチク間も開放、というのが本来の攻略手順だったのではないだろうか・・・!? などというあまりにもどうでもいい空論が、初代では点線だった箇所が 金銀では点線ではなく道路に変更・・・いや、修正されていたのを見つけたことがきっかけでアタマの中を駆け巡ったのであった。

どうもシルフのチーフが絡むセキチクシティ周辺の攻略手順は紆余曲折あった結果なのか ふわっとしている感じです。

シオンの下の13番道路よりタマムシの左のサイクリングロードから セキチクを目指した方が戦わなければいけないトレーナーの数も少ないし ヘタしたらサイレンズブリッジは通らなくてもクリア可能です。

だがもしもタマムシ〜セキチク間が「なみのり」が必須だったとしたら、必ずどちらも通らないといけないことになります。 行きはサイレンズブリッジ、帰りはサイクリングロード。

マップの点線部は「なみのり」必須、金銀でマップの描写が修正されているということは、 やはり元はシオンからセキチクに行くのが正しい攻略の順序だった予定だったんだと思います。ね!

もしかしたらふたご島とは違って本当に流れの早い川で、 一方通行の「すいどう」だったのかもしれない・・・?!

という、非常にどうでもいい中身のないハナシでした。全てはこのサイトの勝手な見解です。 「あーはいはい、そうなのかもね、どうでもいいけどね」程度に聞き流しましょう。



◆2020年3月16日追記◆
セキチクで「なみのり」を手に入れるのではなくタマムシで手に入れ、 シオンに戻ってセキチクシティへ行くか、タマムシからセキチクシティに行くか、という二つのルートが生まれたのでは みたいなことを言っていました。

その理由は、サイクリングロードが「なみのり」で移動するはずの 「点線の表示」であるため。別にサイクリングロードを通るのに「なみのり」は全く必要ありません。 ということは、この点線表示は「開発中の名残」なのではないかと思ったためです。

金銀のタウンマップでは点線ではなくなっているのも判断材料の一つでした。

さてこちらの画像は開発中のヤマブキシティのページのために描いた、 ポケモンの開発初期の資料です。

この開発中のマップに振られた数字は「そらをとぶ」で行き先を選ぶために動く カーソルと同じ順序なので、元はこの数字の順に攻略していくはずだったのでは…とも考えました。

この数字の順に行くと、マサラ、トキワ、ニビ、ハナダ、(Tという表記のヤマブキ)、シオン、 (ヤマブキ)、クチバ、(ヤマブキ)、タマムシ、セキチク、グレン、セキエイという順番に 冒険をすることになります。ヤマブキ周辺が大分現在のポケモンと違っています。

で、昔に書いたページたちでは「なみのり」の入手タイミングについて言及している箇所もあるし ヤマブキが町ではなく特殊な場所だったんだろうみたいなことも言っているんだけど、 このことを言っているページが一つもなかったのであえて言うことにしました。

先日、シルフカンパニーの11階のページを書いたときに思ったこと。

シルフカンパニーの中は階層がいくつもあり、ワープパネルや「カードキー」がないと通れない場所が複雑に入り組んでおり、 目的地である社長室へ行くまでに大量のロケット団との戦いもあって難易度の高いダンジョンとなっています。

そんなタイヘンなシルフカンパニーを何とか攻略していくと、ライバルとの戦いがなんかちょっと唐突に始まり、 それがなんか終わったな〜…と、思っていると…。

あ…人だ!ロケット団じゃないね。きみ…助けに来てくれたのか!おお、ありがとう!

そうだ!助けに来てくれたきみに、このポケモンを渡そう! こいつはラプラスといって、とても頭のいいポケモンだ!シルフの研究室で飼っていたが…ここにいるよりはずっといいはずだ!

きみなら可愛がってくれそうだし、ラプラスも喜ぶだろう!泳ぎが得意だから、上に乗って海を進んでもいいぞ!


…と、言われて唐突にラプラスをもらうことができます。普通にプレイしていたときはあまり疑問に思わなかったけど、 ちょっとタイミングがおかしくはないか?

さあ、今からサカキとの戦いなのでは…!?みたいなシーンで、手持ちに空きがあるプレイヤーはあまりいないだろう…。 それにこのラプラス、驚きのレベル15という低レベルでの参戦です。

ここより先にもらえるイーブイですらレベル25だというのに…これは「戦力にするため」ではなく、 純粋に「ラプラスというポケモンをストーリー上手に入れるため」のイベントだからなのかもしれません。

…つまり、ヤマブキは通過はできるけど肝心の「攻略」ができるようになるのは 周辺の町、ハナダ、クチバ、シオン、タマムシをクリアしたあとであり、 もしかしたら「しめしめ!」的な状態になって「T」を攻略、そこで「なみのり」の解禁が行われる。

そして「なみのり」がなければ通れない、タマムシ⇒セキチクの移動が可能になりストーリーが進む… というのが、元の攻略手順だったのではないだろうか。

そして「なみのり」=ラプラスだったのではないだろうか。

さらにさらに、もしかしたら水に侵入するためのトリガーは「わざ」ではなく…。

なみのりアイテム「?????」だったのではないだろうか。 いや、むしろ「?????」=ラプラス(に乗るアイテム)だったとしたら…。

初めてポケモンをプレイしたときに、ラプラスの分類である 「のりものポケモン」という単語を見た時に「え、そんな分類なんだ…」と思った記憶があります。 それはいわゆる「違和感」的なものでした。

「ねずみ」や「こいぬ」のように、現実世界の生き物でいうとラプラスはなんという生き物だろうかと問われると これだ、というのはないかもしれないけど、この生物感たっぷりの生き物に対して「乗り物」。

車や電車、飛行機みたいな形状のポケモンだったら「のりものポケモン」になりそうですが、 「1ぽんヅノ」とか「こうら」とか、他のポケモンの分類と同じ特徴を持つこのラプラスに わざわざ「のりもの」とつける辺りも「ラプラス=海の上を進めるようになるトリガー」だったのではないかと 素人は邪推をしてしまうのでした。

…特に、何も新しいことはありません。ただ「ラプラス」をもらうタイミングがヤマブキであること、 ラプラスが「なみのり」の解禁だったのではないかということをどのページでも言っていなかったので 一応言っておくことにしただけです。すべてはこのサイトだけの完全な推測なのでやはり鵜呑みにしてはいけません。

なみのりアイテムの名前が「ラプラス」ではなく「?????」という、何か名前を決めようとしていた途中っぽいこと、 だけど「なみのり」の挙動はある程度しっかりできていることを考えると、「なみのり」の解禁のタイミングと そのストーリー周りは本当に紆余曲折あったんだろうなあと思います。

ラプラスの「人の言葉を理解する高い知能を持つ」という、特に「こおり」要素がない説明なのに 「みず・こおり」タイプというところも、もしかしたらあとから「こおり」は足されたんだろうか…などと 考えたりもしました。

もしかしたら初期にはカビゴンはいなかったか眠って通せんぼしていることはなく、 そうしたら「ポケモンのふえ」もポケモンを起こすためのものではないだろう… そもそもアタマをニュートラルにしてみると「ポケモンのふえ」というアイテム名で「起こす」というイメージはないような気さえしてきます。 勝手な想像なので本気にしないようにお気をつけください。

ただ、シルフカンパニーの終盤という少々謎のタイミングでレベル15のラプラスという今からボス戦を迎えるプレイヤーが もらっても微妙に困るポケモンをもらうイベントが存在しており、タウンマップで見るとサイクリングロードが 他の「なみのり」が必要なエリアと同じ表示になっているのは事実。

海を進むためにラプラスを「ポケモン」として常に手持ちに入れておかなければいけないのは、「自由度」が下がってしまうし ラプラスが「?????」だとしたらラプラスをバトルに出せないかもしれません。

ポケモンサン・ムーンでラプラスに乗ったときに 「本来はこうしたかったのかなあ」なんていう感想も漏らしましたが(8分35秒辺り)、 「なみのり」で色んなポケモンに乗れるというシステムはそれでそれでよかったし、 そのあとにそのように「秘伝技」に縛られない冒険をできるようになったというのもなるべくしてなったものだったのか…。

そしてその変更の名残として「?????」というなみのりアイテム、そして没アイテムが初代ポケモンに 存在してくれているというのはとってもありがたいことです。これからも「?????」を最大限に活用していきましょう。

2017年2月2日


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