スーパーマリオサンシャイン実況プレイも無事に最終回を迎え、 クリアしたら自重せずに小ネタページを書き始めるという節操の無さ。 実況プレイの連載中、自分で実況プレイのPart.1を見直したときに気になったシーンがありました。

バカンスのために飛行機に乗ってドルピック島に辿り着いたマリオを 待ち受けていたのは公正も正義もクソもない凄惨な裁判であり、 物的証拠も自白も何もないままピーチ姫の異議も理由もなく却下され 有罪を言い渡されて独房へ入れられるという当時のキッズのメンタルが心配になる オープニングが流れます。

その裁判ともいえない裁判の少し前に流れるムービーがコレ。 ポンプに近づくと勝手にポンプがマリオをユーザー登録し始めるシーンです。

初プレイ時、いきなりムービーが流れ始めたときは何が何やらでしたが、 改めて見てみるとマリオをスキャンしている映像の周りに何やら細かい文字がたくさん表示されていきます。

「お客様の情報を検索しております」というポンプのセリフの通り オヤ・マーサイエンス社に登録されているマリオの情報なのでしょう。 じゃないとマリオの顔をスキャンしただけでマリオの情報が流出したということになり、 ポンプが危険なハッキングマシンと化してしまいます。

マリオの顔をスキャンしてマリオという個人を認識し、オヤ・マーサイエンス社にある マリオのデータを出力しているところなのだと思います。

まず左上の部分を拡大してみました。 文字が潰れてちゃんと読めませんが、「O-Y-OS Ver3.01 ServicePack 21」 …みたいな感じでポンプのバージョン情報が一行目にあるようです。

その下には製造番号、整理番号、製造年月日…みたいな文字列に見えます。 数字はアラビア数字ではなく漢数字で、製造年月日は「2001年7月19日」のようです。 ちなみにスーパーマリオサンシャインの発売日は「2002年7月19日」です。

その下には何やら大量のひらがなが。一行目は 「きのこおうこくのまりお」、 二行目は「しゅくてき くっぱ」 と読めます。普通は登録される名前というのはまずフルネームが出てきそうなものだが、 まさか「茸王国之」が苗字…?!

…そんなわけがありません。ゲーム的に識別しやすい文字列として「キノコ王国のマリオ」 という言葉が使われただけだろう…。

3行目は「しょくぎょう はいかんこう」 とあります。元は「大工」だったらしいマリオの職業ですが、 スーパーマリオサンシャインの時点で配管工に公式で決定されていたようです。 まあその仕事してるシーンはゲームではあんま出てこないわけだが…。

4行目は「すきなたべもの すぱげってぃ」 と読めます。衝撃!マリオの好きな食べ物は「スパゲッティ」だった。 思えばスーパーマリオ64(振動パック対応版)の寝言で 「スパゲッティ…おいしい」みたいなことを言っていたので ちゃんとした設定だったのでしょう…細かッ!!

5行目は「すきなひと ひみつ」、 6行目は「きらいなもの どくきのこ」 と読めます。確かにマリオ2で毒キノコを食べるとダメージを受けたり即死したりするわけですが、 設定としても嫌いだったのか…スーパーキノコを食べるとパワーアップするマリオだが、 キノコが好きなもの、毒キノコが嫌いなもの、という対になっていない。 キノコよりスパゲッティの方が好きということか…!

その次は「たいじゅう ひみつ」、 「しんちょう ふめい」というポケモン図鑑でいう「たかさ」と「おもさ」です。 「秘密」ってのは判明しているけどマリオが内緒にしているという意味だとして、 「不明」ってマリオが自分で知らないということ…? それとも「スーパーキノコ」を取れば身長が2倍になるし、 正確な身長は今となっては不明だよ、ということなのかも。

その次は「せんしょくたいのかず ふめい」 というよく分からない項目。 Wikipediaの「染色体」のページによると 「ヒト」の染色体の数は46らしいが、マリオが人であれば46ということになるだろう。 だが「ふめい」ってことは、マリオはもしや………。

最後の項目は「おとうさんのなまえ しらない」、 「おかあさんのなまえ しらない」となっています。 マリオはコウノトリに運ばれてきて、「お父さんとお母さん」の元に運ばれて誕生しました。 だが、マリオは両親の名前を「知らない」。

あの「ヨッシーアイランド」でシルエットと手だけの出演だったマリオとルイージの両親の 名前をマリオが知る前に成長過程で何かがあったのか、知らされずに育てられたのか、 コウノトリ以前のTrue両親が存在するのか、そこはもうあまりにもあんまりなのでわかりません。 全く分かりません。

ただ、この判明していない項目の表記が「ひみつ」と「ふめい」と「しらない」という3パターンがあるのが興味深い。 それぞれ違う意味になります。

あくまで「オヤ・マーサイエンス社」に登録されている「キノコ王国のマリオ」さんの情報、 マリオが自分で登録したのならそこに自分の情報を渡さなかったということになる。 「オヤ・マーサイエンス社」がセルのように小型ロボを使ってマリオの情報を盗み出したのならば 「お父さんの名前 知らない」と何か思惑があって登録をしておいたということなのかもしれません。

もしくはそこまで深く考える必要はないもののどれかでしょう。多分それだ。

改めて画面を見てみましょう。 中央のマリオをスキャンしている画面は動いていますが、もう一か所画面で動いている部分があります。

それが左下の小さな小窓です。画像でいうと「ただいま」の字幕のすぐ左辺り。

精一杯拡大してみたのがこちらです。 静止画だと分かりづらいですが、キャラが動いていて地面も動いています。 この画面の動きは…。

「スーパーマリオワールド」の最初のボス、 「イギー」と戦っているシーン…!ボールを出してきているし、 よく見ると敵の体は紫色。イギーで間違いないだろう…!

「オヤ・マーサイエンス社」はマリオの過去の戦いの映像もマリオの情報として 「キノコ王国のマリオ」さんのデータの一つとして保存しているのだ…。

順番的に最初に流れるのはこちらの映像です。 先ほどのことを踏まえるとこれは「スーパーマリオブラザーズ」での クッパ城でクッパとマリオが戦っているシーンでしょう。そういえばこういう配置のブロックや左右に動くリフトがある場所もありました。

というわけでやってきたのがこの2-4。 ブロックもあるし、リフトもあるからここだろう、と思って撮影したのがこの画像です。

この画像を保存しておいて、その他の画像も作り終え、 次の日にそれらの画像に合わせてこのテキストを書けばいいよな、と 思っていました。

…だが次の日になって改めてスーパーマリオサンシャインの動画を見て違和感が。

静止画だと分かりづらいですが、横に動いているリフトの形が違うような気がしました。 さらに、足場の形も違うように見える。マリオサンシャインの画面だと、斧を取ると落ちる 橋がブロックごとに独立しているように見えます。実際のスーパーマリオブラザーズの橋は 繋がっているように見える画像なのです。

そこで「スーパーマリオブラザーズ2」で似たような配置の城はないだろうかと思って探してみたところ。

5-4でソックリな配置の城を発見。 しかもマリオ2のリフトはキノコが連結しているような形状をしており、 よりマリオサンシャインの左下の映像に似ているのです。

…しかし、マリオ1もマリオ2も橋のグラフィックは繋がっているので マリオサンシャインの映像と全く同じものとは言い切れない気もします。 画質が良くないにしても、あんな1ブロックごとに見える画像になるだろうか…。 (パンチで壊したのかもしれないが、ブロックの長さも短い気がする)

なので「マリオ1にもマリオ2にも似たような配置の城はある、リフトの形状の観点からは 2の映像により近い。しかし橋のグラフィックは同じには見えないので厳密にいうと 何のシーンの映像なのかは分からない」という結論に至っておきました。ひとまず決着。

最後の映像は分かりやすい、どう見ても「スーパーマリオ64」の クッパ戦でジャイアントスイングをキメているシーンです。

思えばクッパのしっぽの先端を持っただけでクッパの巨体全体を浮かせるという、 さらにそのままゆっくりと回転を始めるという、マリオの並外れた怪力が 明らかになっているシーンといえます。

マリオサンシャインの映像のクッパや背景の色合いからして 最終戦「てんくうのたたかい!」ではなく初戦の「やみのせかいのクッパ」かも。

そのバトルが繰り広げられていた時、その部屋にはマリオとクッパしかいなかったはず。 なのに、その映像が残っているということは…カメラを持っていたジュゲムがオヤ・マーサイエンス社に映像を売っ……

もしくは、やはりあの空間にも小型偵察ロボが………

ラスボス戦後、ポンプのスキャン映像がもう一度 表示されますがこの時はほとんど文字が「ERROR」 になってしまっていて画面もビリビリです。

このとき、左下の映像にも何かが映し出されています。拡大してみると…。

「GAME OVER」の文字と、 いくつかのブロック。このブロックの光沢は「マリオブラザーズ」や 「スーパーマリオブラザーズ3」のものに似ていますが これと全く同じブロックの配置とゲームオーバー画面にはならない…と思います。

一応参考までに、こちらは「マリオブラザーズ」のゲームオーバー画面。 マリオサンシャインの「GAME OVER」の文字は何やらおしゃれなフォントに見えたんだが、 こうやって見比べてみると画質と色合いが違うだけかもしれない…?

ブロックのサイズ、文字の位置関係など、かなり似ています。 もしかしたら「マリオブラザーズ」のゲームオーバー画面そのままなのかもしれません。

さて、そろそろ本題に入りましょう。今までのは何だったの??

今回、このページを書こうと思ったのはむしろスキャン画面の右半分の文字に驚いたからでした。

これが右下に表示されている文字です。 なにやら魔界島のモノリスのような読めない文字がずらっと並んでいます。

右寄せで、同じ文字が多い。「M」と読める文字もある、「O」や「I」もある。これは…。

そう、左右に反転させただけでした。 画像を左右反転させるとちゃんと文字が読めます。どうやらマリオの出演作のタイトルが 羅列されているようです。ラインナップは、

MARIOBROS
SUPERMARIOBROS
SUPERMARIOBROS2
SUPERMARIOBROS3
SUPERMARIOWORLD
SUPERMARIOKIRT
SUPERMARIO64
MARIOKIRT64
MARIOSUNSHINE
 の9タイトル。携帯ゲーム機の「マリオランド」や 派生作品の「Dr.マリオ」は入っていないようですが「マリオカート」はあります。

「ドンキーコング」や「レッキングクルー」など、挙げていけばキリがないほどの マリオの出演作品。これらはまさに「主な作品」がチョイスされたといえそうです。

うん。

……うん。

………ん?

「カート」のつづりって「KIRT」だっけ…?

どう見ても「MARIOKIRT」と書いてあります。英語が読めない自分だが、「スーパーマリオカート」の タイトル画面は英語でも「マリオカート」の表記があったと思うから、この違和感があると思う…。

スーパーマリオカートのタイトル画面を見てみた。 「SUPER MARIOKART」だ。 「カート」のつづりは「KIRT」ではなく「KART」のようだ…!!

これは…これは…「スーパーマリオサンシャイン」におけるスペルミスなのではないだろうか…?

そういった誤字・脱字というものは、後期版や海外版、さらにはリメイクでは修正されるもの。 だからきっと後に出た「スーパーマリオサンシャイン」では修正されているに違いない。 左右反転されている文字で、ゲーム画面には数秒しか映らないから特に注目されない部分で あるとはいえ、さすがに公式様もこの誤字は認識しており、後に修正をなさっているだろう。

こちら、2020年に発売されたNintendoSwitchソフト 「スーパーマリオ 3Dコレクション」の「スーパーマリオサンシャイン」の英語版のムービーです。

…そのまんまだ…。

え、え〜…その、コホン、ムービーファイルを修正するというのは大変な労力でしょう。 こんなたかが1文字×2の間違いなど些細なことですね。こんな非常にどうでもいい部分にかまけている暇など 製作者様たちには全くありません。「スーパーマリオサンシャイン」の質を高め、 ゲームとして面白く楽しく魅力的に仕上げること。それこそが最も大切なことでありそこに重きを置いていたはずです。

「MARIOKIRT」だって「マリオカート」のことだと認識できるので支障はありません。 ゲーム的に何の問題もない部分ですね。失礼いたしました。大変失礼いたしました。



…という、ポンプがマリオをスキャンしている画面についての小ネタでした。 色々と衝撃的なことを知ってしまったような気がしますが、深く考えない方がいいことばかりでした。 今回覚えておくべきことは、マリオはスパゲッティが好きという微笑ましい事実だけです。 カメスパが食べたくなってきましたね。

2021年9月12日


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